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弾丸トークと焼肉
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気がつけば 前回の投稿から 2ヶ月以上 過ぎてしまいました。
抗がん剤の副作用で 歩きづらくなって 行動範囲も 狭くなったけど、なんだかんだ わたしの脳内宇宙は 相変わらず自由なので いろんな世界に入り込んで ぷかぷか水の上を浮いてるようだったり、ふわふわ少し足が浮いてるようだったりしながら 脳内宇宙を散歩していると、
はっと 気づくことにも出会えたり、また 体調のいい日には、景色に代わり映えはなくとも 外に出ると 面白い思考に出会えたりします。
それを書きたい!と思うものの なんだか書く気力が 弱くて そのまま過ごしてしまい、書きたいことが積もり積もったままです。
でも、呑気にその日その日の体調や気分に合わせて 過ごすのもいいかなぁ、なんて とにかく『楽な自分』でいることに 照準合わせて過ごしています。
今日は 書けるかな、と思いながら スマホ片手に noteを開いているのですが…
『今日は』などと 書いておきながら はや数日経っています。
いろんなことが 日々あります。
先月の出来事を話したいと思います。
病院に行こうと 家を出て、歩くのが遅くなったので 念の為、早めに出て 早めに電車の駅に着いたので ベンチに腰掛けて ひと息ついてたところ… 近くで 電話をしている高齢の女性がいました。
特に気にもならず 電車待ちの間に 寒い日だったので、自販機で温かいお茶を買って それで手を温めながら ぼんやりしていたのです。
すると、電話が終わったその女性が 今まで話してたかのように わたしに 声をかけてきました。
『お嬢ちゃん、あの時刻表 見える?』
と聞かれました。
『お嬢ちゃん』… この言葉に反応出来ず 最初、思いきり無視してしまいました。
わたしに話しかけてると思わなかったのです。
(そりゃそうです)
でも、キョロキョロしたけど
どうもわたし以外、他にはいなくて わたしに話しかけているようだったのですが
わたしのことだと気づいたのは 3度目の『お嬢ちゃん』でした。
面倒だったので 『お嬢ちゃん』ということにしました。
かなり違和感を抱きながら…。
ぷぷぷ。
でもでも。
他の人に聞かれたら かなり恥ずかしい。
ん?と思い、立って その女性が指す時刻表を確認してみました。ちゃんと見えるので
「はい、見えます」
と答えました。
『見えるん? やっぱり若いんやなぁ。私 全然 見えんのや。だからね、今 クレームの電話してたん』
あ、なるほど。
さっきの電話は この時刻表が見えづらいじゃないか!というクレームだったのね。
そのクレームの後で 興奮冷めやらずなのか どんどん 話しかけてきます。
どんどんどんどんエンジンかかってく感じ。
『私ね、凄いんで。結構こわいんで。この前 〇〇駅の駅長さんが 感じ悪くて 顎先で 早く通れみたいな指図したから かっちーんときて その時も しつこくクレームの電話したんや。辞めさせろって』
『そしたらな、数日後 その人辞めとったんで』
と笑っていました。
… それは … 今の時代 カスハラとかいうものに当たるのでは… などと
思いながら ぼんやり聞いていました。
少し 身体のしんどい時でもあったので
そういう系の話は 疲れるし あまり聞きたくないなぁ、と 思ってしまいました。
でも その方のお話は 終わりません。
更に 火がついたように 思い出した話を 早口で 大きな声で 話を続けます。
『私 もう少し若い頃に じじばばのカラオケ同好会みたいなところに 入って 歌いに行ったりしてたんよ。そこで 私のこと気に入った人がいてな、……』
と 話は続きます。
正直 少し面倒だなぁ、なんて思ってしまって 体調が良くないこと話して勘弁して貰おうかなぁ…なんて 考えていたのですが
その方の話を ぼんやり聞きながら
この人きっと いつも寂しいんだ、と感じたのです。
ここでお会いしたのも 何かのご縁なんだろうな。
体調は良くはなくても 耳を傾けることはできるんだし、一日中 聞くわけではないんだし、と思っていると
矢継ぎ早に 話したいことだけ 一生懸命 話してるその方の命が 愛しく思えて ちゃんと聞こうと 途中で思い直しました。
面倒くさいままで終わらず 愛しさを感じて ちゃんと聞けたこと、自分で そんな気持ちになれたことが嬉しかったです。
いろいろと お話をしてくださって
『ごめんね。いっぱい話聞かせて。私 一人暮らしなんや。80歳なんで。早くから旦那は亡くなって ずっとひとりで 話す人がいないからね、寂しいもんや』
と 教えてくれました。
『ありがとうね』
と。
そして
『すぐそこに家あるやろ?(指さして) そこで暮らしてるから いつでも遊びに来てください。焼肉でも奢ります』
って言われて
ん? … やきにく…?
と 反応して しっぽ振りそうになりました。
何故なら ここ暫くずっと 焼肉食べたい 焼肉食べたい と 娘に言ってたから。
なんで
焼肉というワードが出てきたんだろうという 自分しかわからない旬なワードに ひとりで テンション上がりました。
いや それはいいとして。
お別れする時
『あー、いっぱい話した。困った。止まらなくなりそう』
と仰ってたのが 可愛かったです。
「お気をつけて」
と にこっと笑ってお送りしました。
そして、この日 家に帰って 焼肉の話を 娘に わくわくしながら話しました。
他愛ないやりとりと出来事なのですが 個人的には、気づくこともあって 得るものがあって タイミングよくて 良い出来事となりました💮
結局 書き始めて 3週間くらい経っていました(笑)
これからも のんびりゆっくりですが
まだ書きたいことあるので ふらっとnoteにやってくる予定です。
(՞ .ˬ.՞)"ペコッ
画像は 先日 娘と待ち合わせた高松駅前の写真です。