あれ?食べていいですか?
数年前に 地元の『農家カフェ』に行った。もちろん、ひとりで。
ひとりで ふらーっとドライブしながら 気になったとこに入ってみる。
山の真ん中の、また、細く急な坂を登る。
そんなに長くない坂で、登りきると、駐車場は広く、停めやすかった。
山と田畑と細道と、木々と、なんて長閑な景色なんだろう、と まず景色に ほっこりしながら、のれんをくぐって 入った。
一般の農家の家そのまんまで、そこに長机と、座布団が並んでいた。 そこには 大勢が集まっていたので、
わたしは 2席しかない窓際の席に座った。
注文しようと思っても 誰もお店の人はいなくて、困っているところへ ちょうど オーナーである料理長が出てきた。
「あら、今 着いたんですか?」と聞かれた。
「はい」
なんだか その後 慌てていた。
メニューは その時期に採れる旬のお野菜をふんだんに使ったフルコース。
サラダ、スープ、が出てきたところで
奥さんが
「もしかして、おひとりで来られました?」
わたしは 美味しそうにいただきながら、「はい、そうです」とにっこり。
話を聞くと、
この日は 予約のみを受ける日で、 長机で集まっていた8人くらいの団体のみの予定だったらしい。
そこへ 気がつくと わたしが 知らない間に座っていたため、団体の中のひとりかと思っていたけど 不思議に思ってはいたらしい。
メニューの材料は その日使うものちょうどしか揃えてないのだが、その日はたまたま一人分くらいは なんとかなったと言う。
それに、ちょうど 揃えて 料理を創作するところで、めちゃくちゃタイミングがよかったそうだ。(お店の方には ちょっと申し訳ない…)
1分早くても遅くても 断ることになってたかも、って 笑って話してくれた。
料理長も出てきて
「すごいタイミングだったなぁ」
と 少々 興奮気味に言われたりした。
奥さんも わたしのところへ料理運んでくる度 ふたりが
「ほんとすごいなぁ!」
という。
わたしは 何がどうタイミングよかったのか いまいち 理解できないまま、美味しい料理を 予約なしで 食べれたということが この上ないラッキーだったのだな、と思った。
帰りに
「宝くじ当たるよりすごい!」
と とにかくタイミングの凄さを 帰る時も 褒められたのであった。
1回目は 一人で行った時で、
2回目は 友達に 食べさせてあげたくて もう一度行った。
お野菜の料理が 温かみがあって ほんと優しい。
ときどき、こういうこともある。結果 周り巻き込んで 💮となるという。
また、行きたいカフェである。
あれ?食べていいですか?と言わなくていいように 今度は 予約して行きたいと思うのであった。