奥深き?見本盤の世界Lou Rawls - That's Lou(1967)
今回は面白い企画を見つけたのでそちらに合わせて少しいつもと違ったスタイルで紹介していきます。いつもはあまり盤による違い等は気にせず聞いていますがこれだけは別なので少しその話をします。下の写真にもあるように盤の色はクリアレッド、真ん中のラベルはなんと手書きなうえに「物品税法第10項による見本」という注意書きが。見本盤やクリアレッド盤に関してはたまに見かけますがラベルが手書きやこの注意書きは初めて見ました。
ここからアルバムの内容の紹介です。本作は何といってもDead End Streetでしょう。人気が高まっていたルーにグラミー賞受賞という大きな肩書を与えたこの曲がいいのは言うまでもないですが他の曲もジャズ、ブルース、R&Bとなんでも歌うルーの個性が色濃く出た一枚です。クレジットは歌がルー、プロデュースがデイヴィッドアクセルロッドであること以外は不明なので今回は割愛します
When Love Goes Wrong
軽快なアップテンポの曲でほんのりファンキーな演奏に合わせてノビノビと歌っています。
Problem
オーティスレディングやウィルソンピケットが歌っても違和感のないサザンソウル風のアップテンポナンバー。
Reminishing Monologue
スウィンギーな演奏に合わせた語り。モノローグにだけあるギターがかっこいいです。
They Don't Give Medals(To yesterdays Heroes)
モノローグから続く曲でバカラックとハルデイヴィッドの作品。バカラックらしくないスウィンギ―なジャズにアレンジしています。
Ear Beder Monologue
What Are You Doing About Today
ミディアムテンポのソウルジャズナンバー。もう3年ほど早かったらヒットしていたと思います。
Yes, It Hearts (Doesn't It)
サザンソウル風のミディアムナンバー。ルーが得意な曲調なのかノビノビと歌っています。
Please Give Me Someone To Love
パーシーメイフィールドのカバーですがなぜかPlease Send~ではなくPlease Give~と曲名を間違えていいます。ブルースギターやハーモニカ風のアルトサックスがかっこいいです。
Hard To Get Thing Called Love
ポップなジャズとブルースを混ぜた変わったサウンドの一曲。 ポップながらもディープなブルースフィーリングいっぱいというのはいかにもルーらしくて大好きです。
(How Do You Say)I Don't Love You Anymore
ルーらしい少しセクシーで軽いシャウトを混ぜるな歌い方が良いバラードナンバー。
Street Of Dreams
レイジーなジャズナンバー。強力なウッドベースやポロポロと滴るようなヴァイブの音色が好きです。
The Love That I Give
ブルージーなバラードナンバーですが程よく洗練された演奏がルーの歌をいつも以上に上品にしています。
Dead End Street Monologue
Dead End Street
ルーらしいディープながらもジャズ風の洗練された風味を持ったブルースナンバー。途中の刺すようなギターソロがかっこいいです。