Santana. Lotus/Live in Japan (1974)
ライブが話題となり人気を集め、レコードをリリースしていない状態でウッドストックに出演しドキュメンタリー映画にも出演したサンタナですが不思議なことにバンドの方のサンタナ名義ではこれが初めてのライブ盤です。LP3枚(CDは2枚)に渡ってスピリチュアルでラテンなサウンドと横尾忠則がデザインした宗教や超古代文明をモチーフにしたデザインのジャケットがこのアルバムを特別なものにしています
メンバー
カルロスサンタナ:ギター、パーカッション
レオントーマス:ボーカル、パーカッション
トムコスター、リチャードカーモード:キーボード、パーカッション
ダグローチ:ベース
アーマンドペラザ:コンガ、パーカッション
ホセエリアス:ティンバレス、パーカッション
マイケルシュリーヴ:ドラム
Meditation
日本人の司会者が今からサンタナのメンバーは1分間瞑想するからちょっと待って的なことを喋ると1分無音が続きます。
Going home
ウェルカムからの選曲でオルガンと観客の拍手で始まります。あまり長くはやらず次の曲の前奏といった感じです。
A-1 funk
ファンクという名前でリズムもファンクですがそれをかき消すくらいの音量でシンセのような音のオルガンとギターが暴れ回る不思議な曲。
Every step of the way
マイルスのオンザコーナーのような前衛的なジャズファンクナンバー。中盤ではサンタナらしいギターとラテンリズム、フュージョンタッチのエレピソロ、ダイナミックなギターソロと続き短いオルガンソロで終わります。
Black magic woman / Gypsy queen
セカンドアルバムからの選曲。レオントーマスの深みのある怪しげなボーカルが印象的です。Gypsy queenはギターとパーカッションがうねり、暴れ回っています。
Oye como va
同じくセカンドアルバムから。ボーカルパートが少なくなった代わりにギターやオルガンソロのパートが増えています。
Yours is the light
ウェルカムからの選曲。オリジナルにはあったボーカルがなくなり、そのかわりカルロスがギターをバリバリ弾き倒しています。
Batukada
ドラムとパーカッションのソロナンバー
Cibaba
アイアートの作曲した曲。ブラジル風のリズムの上でオルガンがメロディを奏でるフュージョンナンバーです。
Stone flower (Introduction)
キャラバンサライからの選曲でアントニオカルロスジョビンのカバー。オリジナルの洗練されたボサノヴァジャズの要素が全くないワイルドな演奏です。
Waiting
Stone flowerとメドレーっぽい構成の曲。オルガンがメロディを弾いている時のカルロスのリズムギターがかっこいいです。
Castilos de arena (part1)
Waitingからリズムはそのままギターとオルガンの役割が逆になっています。タイトルは砂の上の城という意味らしいです。終盤のフリーキーなオルガンが印象的です。
Free angela
オンザコーナー風の曲で中盤はファンキーなインアサイレントウェイ風です。この曲もEvery step of the wayもかなりオンザコーナーっぽいサウンドでサンタナ流のラテンタッチなオンザコーナーみたいなアルバムがあればよかったと思わずにはいられないです。
Samba de sausalito
イントロのドラミングがかっこいいアグレッシブなジャズロックナンバー。
Mantra
イントロの鐘のようなギターと不気味なパーカッションが印象的なスピリチュアルな雰囲気の曲。
京都
10分のドラムソロとなっていますが後半にちょっとだけスペイシーなオルガンが入ってきます。10分間のソロはプレッシャーが凄そうです。
Castilos de arena (part2)
Se a cabo
サンタナらしいラテンロックナンバーですがカルロスのギターは結構フリーキーなトーンです。
Samba pa ti
オリジナルとは全く違うアレンジでスピリチュアルな雰囲気がすごい曲。後半にガボールザボのブリージンやジャクソン5のNever can say goodbayっぽいフレーズが出てきます。
Savor
ファーストアルバムからの選曲でティンバレスがかっこいいです。。レオントーマスは十八番のヨーデルで歌っていますが個人的にはこれは…と思ってしまいます。
Toussaint l’overture
比較的スピリチュアル臭の薄いラテンロックナンバー(最後はギターのフィードバックで終わりますが)。スピリチュアル路線のサンタナも嫌いじゃないですがずっと聴いていると疲れるのでこういう曲が入るのは嬉しいです。
Incident at Neshabur
LP3枚目のB面を全部使った大曲。オリジナルよりもアップテンポで攻撃的なサウンドです。途中コルトレーンのバージョンのMy favorite thingsやビートルズのFool on the hillのフレーズを演奏しています(他にも2箇所くらい別の曲っぽいフレーズが出てきますが僕がオリジナルを聴いたことがないやつなので詳しくはわかりません)