読書note4:『漫画の仕事』

『漫画の仕事』
著者:木村俊介
発行:2018年3月28日

インタビュアー・木村俊介さんが、漫画家の荒川弘先生、いくえみ綾先生、海野つなみ先生、冬目景先生に行ったインタビューを編集したものです。

漫画家さんの漫画の描き方や表現に対する考え方のみならず、「漫画を描きながら生活している」ということが多様な意味でよく分かる一冊でした。
私自身、ここ半年ほどで自分の生活をしながら漫画を描くことについて具体的に考えるようになり、試行錯誤しながら生活している時期なので、非常に面白く読みました。


木村俊介さんの著書は『漫画編集者』も発売日に書店で購入し読んでいるのですが、どちらも本当に読みやいです。
しかし軽いとか薄いという読みやすさとは違い、流れていかずにしっかりと頭の中に残ります。


私が本書の中で特に印象に残ったのは荒川弘先生のインタビューページの一部分です。

「おとなと会った際のやりとりは、多めに描いています。見ている大人はきちんと見ているんだというのは、少年漫画を読んでいる読者さんたちに伝えたいですからね。」(本文中p.195)

すごく大切なことだと思いました。
漫画の中にいるのは生きている人たちなのだから、画面すべてが情報だし、メッセージなんだという、当たり前のことを思い出しました。


そういうふうに改めて考え始めると、いろんなものが頭の中に浮かんではぐるぐる動き、楽しくなってきました。


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