ワーケーションサービスを分類してみたらサービス毎に棲み分けが見えてきた(ワーケティング=マーケティング×ワーケーション)
お久しぶりです。溝口です。
これまでワーケーションの調査をする中で、様々なサービスを使ってワーケーションされていることがわかりました。
どのような人がどのようなサービスを使ってワーケーションしているのかを一度整理してみようと思い、今回まとめてみました。
最近勉強してるマーケティングの知識をもとにサービスを分類してみました。これからワーケーションしようと思っている方でどのサービス使えばいいのかなど参考になる部分もあると思うので是非ご一読ください。
情報だけ欲しいという方は[目次:今回紹介したサービスとサービスを使った体験期の紹介]にサービス毎の特徴、どのような方に向いているのか、体験記などをまとめているのでそちらをご覧ください。
これまでの私の取組(何故分類してみようと思ったのか)
もともとワーケーションに対する興味があり、その情報を整理していました。
その中で、皆さんがどのようなワーケーションをしているのか、どのようなサービスがあるのか、ワーケーションに対してどのような想いを持っているのかが気になり調査を開始しました。
情報発信、収集をnoteで実施しようと思い、noteのワーケーションに関連する記事を一週間単位で集計し、分類し発信するという活動をしてきました。
調査する中でワーケーションの体験記を以下4つに分類し、まとめてきました。
・ワークインバケーション
・バケーションアズワーク
・スクラムワーク(合宿型)
・コプロブレムソルビング(地域課題解決型)
分類に関しての詳細はこちらをご確認ください。
これらの分類をしていく中で、どのようなサービスを使ってワーケーションしているのかその傾向が見えてきたため今回はそれをまとめることにしました。
これからワーケーションされる方は自分に合っているサービスどのようなものがあるのか参考になると思いますので、是非ご一読ください。
ワーケティング(ワーケーション×マーケティング)でまとめてみました。
今回まとめていくにあたりどのようなフレームを使うのかを考える中で、最近勉強しているマーケティングのセグメンテーションを使ってみることにしました。
そもそもセグメンテーションと何なのか?
(出典)https://keywordmap.jp/academy/segmentation/
上記だといまちいイメージつかないぞという方は以下にスマホ市場を題材にセグメンテーション実施した内容添付しますのでご覧ください。
セグメンテーションでは何を明らかにしたいのかに基づいて横軸、縦軸にどのような変数を持ってくるかが重要です。
一般的には地理的変数、人口動態変数、心理的変数、行動変数の観点で軸を決めるようです。
今回は人口動態変数としてワーケーションする単位(個人、夫婦、家族(子連れ)、チーム)、行動変数として先ほど説明したワーケーションの種別(バケーションアズワーク、ワークインバケーション、コプロブレムソルビング、スクラム(合宿))として設定しました。
また、表の中にはどのようなワーケーションのサービスをマッピングすることにしました。
(参考)https://jp.marketo.com/content/how-to-use-segmentation.html#a2
セグメンテーションしてみた結果
どうしても埋まらない部分あったのでまだまだ整理の仕方に検討の余地があるかもしれませんが、以下のようになりました。
サービス毎に棲み分けがあって興味深いですね。
赤色部分は主に宿泊を中心にサービス展開しており、黄色部分は宿泊もありますが、ワーケーションプログラムなどの提供をメインとしていると思われるサービスになります。
【個人向けサービスに対する所感】
やはり個人向けのサービスが多い印象です。
個人向けはワーケーション種別によってどのサービスを使うが分かれるようです。
HafHは旅行でも使える手軽さからバケーションアズワーク、ワークインバケーションでの利用が目立ちます。
Otellは完全にバケーションアズワークでがっつり仕事したい人が使っています。
ADDressはサービス登録のハードルや、サービスの内容かスポットで使うというわけではなく、アドレスホッパーのような旅をしながら働いている人が多いため分類としてはバケーションアズワークになると思いますが、分類としてはOtellと同じですが使っている層は大きく異なると思います。
LACは地域とのつながりを意識しているため、コプロブレムソルビングの要素が強いですね。場所ごとに家守が色々な企画を行っているので、地域とつながりたいという人が使っている印象です。
ADDressにも同じような要素がありますが、ADDressは宿泊施設が多いので全体のユースケースで見ると薄くなっているのかもしれないですね。
個人的に気になっているのはタイミートラベルです。
ワーケーションでは宿泊コストが気になりますが、ワーケーション先で現地の仕事することができれば交流しながら、地方に行けるというのは今の世の中にあっている気がします。
しいていうとがっつり働くというよりかは仕事切り出してスキマ時間でスキル活用しながらできる仕事があるといいと思います。
Compathは個人向けですが、現地で集まってみんなでワークショップするというのが面白いですね。日中は仕事していて、仕事前、後の時間でワークショップを開催しているので、バケーションアズワークの要素もあるので個人向けにのすべてにマッピングできるのかもしれないですね。
【夫婦、家族向けのワーケーションに対する所感】
面白いのは、夫婦、家族でのワーケーションはAirbnbを使われているケースが多いです。Airbnbはワーケーションと銘打っているわけではないですが、より日常に近い宿泊空間を提供していることや、夫婦、家族連れのワーケーションはあまりサービスがないため旅行の延長でAirbnbを活用しているのかもしれないです。あとはコスト面での優位性などもあるかもしれないですね。
親子向けのワーケーションは五島列島などでも行われており、各地で行われていますが、自治体主導のものが多い気がします。
【チームでのワーケーションに対する所感】
コロナ後はチーム向けのワーケーションも増えてきてるように見受けれます。この領域は労務管理面での課題が少ないので、今後も増えてきそうですね。
今回紹介したサービスの多くがもともとあったもので、ワーケーションという言葉が広まったことで、ワーケーションで使われるようになった側面があります。
今回紹介したサービスとサービスを使った体験期の紹介
バケーションアズワークに特化した、平日の宿泊プランを提供しています。施設内で働くということが主眼に置かれているため、働く環境として優れていると思います。
Wi-Fi面で懸念がないのはワーケーションするうえではありがたいですね。
温泉がある施設、プールがある施設など施設毎に特徴があり、オフの過ごし方に合わせて宿泊施設を選べるます。
東京周辺に施設が多いので、東京在住の方はアクセス面でもかなりいいと思います。何かあったときにすぐに会社に出社できるというのは心理的にもかなりいいと思います。
一部家族同伴が可能な施設あるようですが基本的には一人で利用することがコンセプトにあるため、個人での利用がメインになります。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~中級者
・ワーケーションの頻度が月1以下の方
・東京在住の方(特におすすめ)
・会社員の方
・どこかに籠って仕事に集中したい方
・単身、もしくは家(1週間)を離れることができる人
[Otell体験記]
宿泊施設が1000件以上と多く、プランも複数用意されているため個人に合わせて最適なプランを選択できるのがいいですね。
ただ、宿泊施設が必ずしも働く場所に特化しているわけではないので、ワーケーション初心者の方が使う時には少し注意が必要かもしれません。
旅行が好きな人がワーケーションでも使うというような用途が向いていると思います。
HafH直営拠点はコリビングとして大瀬良さんのノウハウが詰まっているため、交流の場所としてもとても楽しめるので交流目的の方はHafH直営拠点がおすすめです。
宿泊施設に個別に連絡する必要がありますが、同伴は可能なので旅行目的としても使いやすいと思います。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション中級者~上級者(どこでも働けるというスキルがある方)
・ワーケーション頻度多い方
・旅好きの方(旅行、ワーケーションでサービスをまとめたい人)
・単身、もしくは家を離れることができる人
・月によって働き方を変えたい人(ワーケーションの頻度が月によって変える方)
[体験記]
ADDress紹介
https://address.love/
料金プランが1つでシンプルです。たまにワーケーションしたいという方にはあまり向いていないサービスですが、裏を返すと頻繁に拠点を移しながら働くような方や、長期間のワーケーションを頻繁に行う方には向いていると思います。契約期間が1年間と長く、スポット利用には向いていないかもしれません。
また、各拠点の家守の方が交流のハブになっているため、宿泊者同士、地域の方との交流はとても活発なようです。また、家守ごとに特色のあるイベントを開催しているので色々な拠点を移り住みながらその違いを楽しむというのもいいと思います、
ADDressの最大の強みでもあるので、人とつながりたいという方には向いていますね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション上級者
・ワーケーション頻度の多い方
・ワーケーション先での交流を重視される方・
[体験記]
LivingAnywhere Commons紹介
https://livinganywherecommons.com/
都度払い、回数券、定額利用とユースケースに合わせてプランを選択できます。共創がキーワードにあるように宿泊者同士、宿泊先の地元の方と交流できる機会が多いようですね。施設により特色あるようですが、積極的に交流を促すようにしているようです。
ADDressと比較するとスポット的に使いやすいので、交流を重視したい方でワーケーション頻度が月によってまちまちという方に向いていますね。
全体的に施設が広く、コワーキングスペースを併設していたりして、施設内で仕事面に関しては問題ないので、周辺施設のコワーキングスペース探すという手間がないのもいいですね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~上級者
・ワーケーション先での交流を重視される方
・月によって働き方を変えたい人(ワーケーションの頻度が月によって変える方)
[体験記]
Airbnb紹介
https://www.airbnb.jp/
もともと民泊向けのサービスとして始まっているのでワーケーション専用サービスというわけではありませんが、家族でのワーケーションで利用されている方が多いですね。
スポット利用で使いやすく、宿泊施設の豊富さ、バリエーションの多さから用途に応じて使えるのがいいですね。
一方でワーケーション専用ではないということで、宿泊先以外で働く場所を確保する場合は自分で調べる必要があったり、交流目的の場合は自力でアレンジしないといけないので若干上級者向きかもしれません。
施設面においてもWi-Fiがあるかどうか、速度はどうかなど施設ごとに異なるため、その辺りをケアしながらワーケーションする必要がありますね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション中級者~上級者
・家族でワーケーションされる方
・月によって働き方を変えたい人(ワーケーションの頻度が月によって変える方)
・日常の延長でワーケーションをされたい方
[体験記]
Campath紹介
https://schoolforlifecompath.studio.site/
北海道でワーケーションプログラムを提供しています。デンマークのフォルケホイスコーレを日本版にしています。その為、グループでの学びや、学びを通して地方とのつながりなどが充実しています。
年間でプログラムが組まれているため、そこに応募する形になるので、日程が合えば面白い体験ができると思います。
いくつかコースあるようですが、ワーケーションコースは日中は仕事して仕事終わりの時間にプログラムが組まれているため会社員の方でも比較的参加しやすいと思います。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~中級者
・会社員の方
・ワーケーション先での交流を重視される方
[体験記]
リゾートワークス紹介
https://resortworx.jp/
福利厚生としてのワーケーション、チームビルディングのためのワーケーションと企業向けに特化しているサービスを展開しています。
福利厚生の一環として保養所兼ワーケーション施設、時にはスクラム(チームビルディングなど)など幅広用途で使えますね。
会議スペース備えていたり、全体的広い部屋を用意されているのでスクラムにも問題なく使えそうです。
ワーケーション先でどのようなことをやるのかは自分たちでアレンジする必要があるので、そこに工数を割けれない場合は後述のHISにお願いしたほうがいいかもしれませんね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~中級者
・会社員の方(+事業主)
・チームビルディングなどチーム内の交流を深めたい方
・企業の福利厚生として保養所の導入を検討されている方
[体験記]
HIS紹介
https://www.his-j.com/corp/engagement/workation/
リゾートワークスと同様に企業向けワーケーションを中心にサービスを展開しています。定期的にワーケーション体験ツアーを開催していますが、基本的には目的に応じたワーケーションプランを提案してくれるようなイメージです。
この辺りは旅行代理店としてのノウハウが生かされていますね。チームでワーケーションしたという場合はまずは問合せすれば色々とアレンジしていただけるので、自身の工数を最小限にワーケーションできるのがいいですね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~中級者
・会社員の方(+事業主)
・チームビルディングなどチーム内の交流を深めたい方
・ワーケーションのプランニングなど全体的なマネジメントをお願いしたい方
[体験記]
親子deワーケーション紹介
https://www.oyakodeworkation.com/
親子向けのワーケーションをオーダーメイドで企画してくれます。
共働き家庭での夏休み子供をどうするのかという問題に対して、一つの解決策になるようなサービスです。
ワーケーションするくらいなら休みを取ればいいのではないかという意見もありますが、共働きだとそこの難しさもありますよね。
[こんな人におすすめ]
・ワーケーション初心者~中級者
・ワーケーションのプランニングなど全体的なマネジメントをお願いしたい方
・共働き家庭で家族でワーケーションしたい方
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございました。
これまで色々な方のワーケーション体験記を拝見させていただき、ワーケーションにも色々な分類の仕方があるんだなと感じていましたが、今回はその情報をまとめてみました。
今回紹介させていただいた体験記以外にも多く体験記を参考にさせていただいています。参考にさせていただいた皆様に対してこの場を借りてお礼申し上げます。
ワーケーション黎明期で様々サービスが立ち上がり、ワーケーションされる方も徐々に増えて、玉虫色のワーケーションという言葉の中からリアルなワーケーション像が見えてきて益々ワーケーションは面白くなりそうだなと感じています。
ワーケーションは賛否ありますが、そもそもワーケーションってなんだろう、本質とは何なのかこれからも見つめていきたいなと思っています。
皆様これからもよろしくお願いします。
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