見出し画像

イベントレポート~ワーケーションから始めるローカル滞在 【ローカルキャリア準備室 HELIX第2回】~(2021/6/15開催)

お久しぶりです。溝口翔太です。

6/15 (火曜)20:00~21:00に開催されたワーケーションから始めるローカル滞在 【ローカルキャリア準備室 HELIX第2回】に参加させていただきましたので、その内容をレポートしたいと思います。

CAREER FORという、ローカルキャリアと新しい社会を探求するプロジェクトが主催するセミナーでした。
6/15 20:00~21:00 Zoom開催で、石川県能登市、和倉周辺の観光関連の事業者の方が中心に話をされていました。

CAREER FORについては以下を参照していただくといいかもしれません。

今回の記事が参考になる方
●石川県のワーケーションについて興味がある方
●ワーケーション事業への参入を検討されている方

概要

■講演■

「能登DMCの取り組み」
(能登DMC合同会社 友田景さん)
能登DMCがここ1年で取り組んできたワーケーションに関する取組内容を中心に紹介。また、どのようなポイントを大事にしてきたかなど観光事業者の視点で説明。

[木ノ浦ビレッジ(LAC能登珠洲)の取り組み]
(ザ・アグラリアンテーブル合同会社 足袋抜 豪さん)
木ノ浦ビレッジ(LAC能登珠洲)がワーケーションについて取り組んでいる内容について紹介。また、これまでの活動を踏まえ、今後の展望についての説明。

「能登DMCの取り組み」
(能登DMC合同会社 友田景さん)

【概要】(再掲)
能登DMCがここ1年で取り組んできたワーケーションに関する取組内容を中心に紹介。また、どのようなポイントを大事にしてきたかなど観光事業者の視点で説明。

【講演のポイント】
能登DMCの取り組み紹介

ホテル海望に仕事ができるスペースを作って、ワーケーションの受け入れを進めまた。(体験記を見つけたので参考までにリンク載せておきます。)

ホテル単体の取り組みのみではなく、能登はエリアという広いスコープでワンストップでサービスを展開している。

旅行という切り口だが持続可能な社会を作るということを念頭に活動している。

■能登DMCが考えるワーケーションに対する構え

能登DMCでは1.0~3.0(関西大学松下教授の定義したワーケーションのレベル定義を参照)までカバーするように取り組んでいく。

今回はレベル2.0の目線での話をする。

■ワーケーション2.0に関する取組

①マイクロワーケーション
近隣からのワーケーションの可能性探査として、
近隣の金沢の人を誘客するような取り組みを実施。
2020年10月13日ホテル海望にて石川県内企業から22名、東京から1名でワーケーションを実施。グループワークや体験プログラムを入れて交流を図った。
②ANA商品化企画(コブロブレムソルビング)
2020年11月9日~12日でANAの職員を招き、体験プログラムへの参加、コワーキングスペースの視察などを行い、ワーケーションプログラムを商品化した
③ファミリーワーケーション
首都圏からの家族連れのワーケーションの可能性を探るため、2020年11月21日(土)~23日(祝)ワーケーションプログラムを実施。4家族14名が参加。
地域の人と交流しながら、地域の人の魅力発見、地域の課題を肌で感じなど地域を深く理解するいい機会になった。
一方で課題も、ワーケーション受入れ側と参加者の需要と供給のミスマッチ。wifi環境など基本的な働く環境の整備が遅れているなど。
④個人向けワーケーション
HafHが開催した石川ウィークに参加。
⑤共創型(地域課題×新規事業開発)ワーケーション
起業のニーズに応じ12のプログラムを実施。
能登の抱える課題などの様々な情報を発信するような講演会を、企業ごとにアレンジして開催。

■ワーケーションを成功に導くには「関わりしろ」、「コーディネータが必要」

ワーケーションに取り組むうえで大事にしているのは4つ
①人とつながれるかどうか
②常連になってもらえるか
③関わりしろを作る(地域の課題や、可能性を感じてもらう)
④楽しんでやる(最重要!)

特に①では人と人をつなぐコーディネータが重要で、③では継続的に関わりたい地域だと思ってもらえるよう地域を感じてもらうことが大事。
もちろん楽しくないと続かないので、楽しくやることが一番大事。

■今後の展望 ワーケーション1.0→2.0

現状は自由度の高い方が好きなタイミング出来て働いて帰っていくというワーケーションが多い。
ただそれだけでは地域とのつながりは深まらないので、リピートしてもらえるような仕組みを今後はもっといれていきたい。

また、これらの取り組みはここ1年間ですべてやってきた内容で、ワーケーション1.0が大半であったが、コロナの影響で打撃を受けている和倉温泉を観光以外で盛り上げれるように進めていきたい。

[木ノ浦ビレッジ(LAC能登珠洲)の取り組み]
(ザ・アグラリアンテーブル合同会社 足袋抜 豪さん)

【概要】(再掲)
木ノ浦ビレッジ(LAC能登珠洲)がワーケーションについて取り組んでいる内容について紹介。また、これまでの活動を踏まえ、今後の展望についての説明。

【講演のポイント】
LAC能登珠洲を始めたきっかけ

知り合いがLACを始めていたのがきっかけで、LACを知った。それまではワーケーションという言葉は聞いたことがあったが、あまりピンとは来なかった。
ただ、コロナの影響で観光だけでは事業が成り立たないと思い、仕事と旅を一緒にできるサービスを提供するという思いでLAC能登珠洲として2020年11月にオープンした。

■LACに対する想い

LAC(LivingAnywhere Commons)は簡単にいうと定額で泊まり放題の居住サブスク。
理念に掲げている「共創」という言葉に共感しました。
そこで交流できる場所を作り、そこを共創の場にしたいと考えました。

■LAC能登珠洲の特徴は非日常感

LACは場所ごとに特色がある。
能登珠洲は場所としては来づらいが、その分非日常感がある。
また、コテージなので部屋に籠ることも可能ですが、できる限りに外に出ていただいて交流を図るようにしてもらっている。

ホテルではないというのが前提としてあり、掃除も片づけ、場づくりも自分たちでやるという考えで運営しています。

ただ人が少ないときは一人で出来てしまう(なってしまう)ので、
そのようなときはスタッフが声掛けして、地元を知ってもらうような活動をしています。

■今後の展望は個人のワーケーションから共創の場に

現状能登珠洲に来られる方の職業はフリーランス(IT系)が多く、
どこでも働けるというのが前提となっている。そのため、まだまだ目標としている共創の場に遠い部分もある。
ただ、アステナホールディングスの社長が元々常連客で来ていたこともあり、本社機能の一部を珠洲に移すという決断をしてくれた。人が徐々に集まり土壌はできたので、共創に向けたスタート地点に立ったところだと思っています。

座談会内容

ワーケーションが参加する人や企業、そして地域にどのような影響を与えるのか?(森山さん)

エデュケーション、イノベーションなど組み合わせは多い。
最近は修学旅行の問い合わせが多い。
海外に行けないので、質の高いSDGsを学べるような修学旅行。ニーズに対してどのような答えを地域がだせるのかで変わってくる。(友田さん)

中小企業、地域の経営者はワーケーションに対して何をすればいいのか?(森山さん)

アステナの社長は誠実で話をとても聞いてくれる。
まだ様子見段階だが、地域課題を解決したいという人が一人居ることでそこにさらに人が集まってくるという流れになるのではないかと思う。(足袋抜さん)

コーディネータについての話があったが、コーディネート機能が地方分散化していくと決めこまかく繋がれると思うが、一方でワンストップという視点で考えると全体のコーディネータがいるといいと思うがどう。(森山さん)

コーディネータが複層(複数)になっているといい。
ホテルでいうところのコンシェルジュのような、宿屋の主人がコンシェルジュとしていつつも、DMCのような立場で振り分けれるような人がいて連動するといいと思う。(友田さん)

今後ワーケーションを通じてやりたいことは?(森山さん)

やりながら手探りの状態ではあるが、キーワードは「旅」
旅で能登を知ってもらいながら、関係を持ってくれる人が増えるようなコンテンツを配信していく。(足袋抜さん)

偶発性を楽しむような仕掛けを大事にしていきたい。
準備しているものにはめこまないこと。
地域の人、旅する人の出会いが設計できるようにしていきたい。(友田さん)

おわりに

一年間という短い期間で色々な取組をしており、能登の観光業界の力強さを感じた。
観光業界のホスピタリティの高さを考えると、ワーケーションする人にナラティブに寄り添った提案をできると思うので、今後観光業界がワーケーションに対してどのような打ち手を見せるのか非常に気になる面白い講演でした。

以上、溝口翔太がレポートさせていただきました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?