夫婦喧嘩になってしまったこと
昨日、次男がやってたドリルの答えについて、記事を書きました。
国語のドリル
「はんたいのことばをかこう」という問題で
「兄は家を【出る】が、妹は家に【 】。」
という穴埋め問題です。
どうでしょうか。
昨日の記事を見てもらえればわかるのですが、僕は問題文に落とし穴があると思っています。
そして息子は、その落とし穴に足をとられて「誤答」とされる答えを書き込みました。
しかし僕は、息子が自分で考えて「いわゆる間違い」の答えにたどり着いたことに、正直感動すら覚えています。
例えテストで×がついたとしても、今後生きていく上で、今回のように自分なりの「答え」へ向かって思考を進めていくすべを知っていることは、テストの点数なんかより、よほど価値があると本気で思っています。
単に問題の作成者が意図しなかった答えだった、というだけで、あれは正解だったと、今でも思っています。
なんなら「息子は問題作ったヤツの上を行った」とまで思ってます。
なので、息子をメチャメチャ褒めました。
ところが妻は
『「出る」の反対語を書く問題なんだから、問題文は関係ない。「入る」と書かなければ間違いなんだから、それをちゃんと伝えてくれないと困る。』と、顔を曇らせていました。
どうも、採点で間違いを指摘した妻に対して、息子がキレたということがあったのだそうです。
言われてみれば、息子と妻が微妙にギクシャクしていました。
妻の意見は
「テストで×を付けられてしまう答えは、間違いであり、褒めるのではなく、正してあげなければ本人のためにならない」です。
対する僕は
「テストの点が全てじゃない、考えて答えにたどり着いた筋道にはなにも間違いは無かった、誉めて何が悪い!」と、かなり強い口調で詰め寄ってしまいました。
“僕が感動すら覚えた息子の成長に、なんで妻はこんなに否定的なんだ!”と頭に来ていたのです。
妻は諦めたような表情でリビングを出て行ってしまいました。
僕は息子に「ママは君に怒られたことを気にしているようだけど、そのことについてどう思う?」と聞きました。
「だって…笑ったんだ…」すごく小さな声で答えました。
息子は、自分が頑張ってたどり着いた答えを見て、妻が笑ったことに『バカにされた』と感じて怒ったのです。
もちろん妻にはそんなつもりはなく
「あながち間違ってるとも言い切れない、面白い答え」だと思って、僕に写真を送ってきました。
確かに笑ったのでしょうけど、バカにする意図なんてあるはずないです。
僕は妻に、息子がなぜ怒ったかを理解してるかと訊ねました。
「パパに写真を送ったことにキレたんでしょ?そのことはもうあやまったし解決済み」
「違うよ、彼は「笑われたこと」にショックを受けたんだよ。一生懸命考えて出した答えをバカにされた、と感じたんだ。だからキレた。」
この時の僕は
「ほら見ろ!僕の方が、息子の気持ちを理解しているんだ!」と言わんばかり、鬼の首所持者の傲慢な態度が隠しきれていない、さぞ嫌なやつに見えたことでしょう。
府に落ちない表情の妻を見て、さすがに自分の態度がまずかったことを悟り「僕も嫌な言い方をしてしまって、すまなかったけど、息子にはあやまってやってくれないか」と告げました。
はい…
お気づきでしょうか…
いつもやってしまうNGワードを、僕はまた使ってしまいました。
世の中のお父さん、あやまってるのに奥さんが許してくれない時は、まずこれを疑ってください。
謝りつつもマウントを取る自己防衛セリフ『けど』。
謝られる方にしてみれば、「自分も悪かった『けど』そうさせたのはお前だ!」と聞こえています。
案の定妻は、息子にはあやまる、と言ったきり僕とは口を聞かなくなりました。
しばらく経って、パソコンに向かって仕事をしていた僕のところに息子が来たので「ママはあやまってくれた?」と聞くと「うん、でも僕の勉強もう見ないから、パパに見てもらえって言ってた。」
あけて今日の朝、妻の無言は続いています。
形の上ではあやまったけれど、相手は1ミリも納得していないというこの状況、またハマってしまいました。
だいたいいつもコレです。
一応はあやまったものだから、再度謝罪するのも卑屈すぎる気がして、あやまれず。
ただ時間が風化させてくれるのを待つ気まずい日常の始まりです。
ああ、参った…