三豊市における買い物環境について
「田舎(うちの町)にはなにもない」。
田舎に住んでいる人は、そういうことを言う人が多い。
この「何もない」ということだが、じゃあ何があれば、「何かがある町」になるのだろうか?
これは、人によって異なるだろうが、主に以下のようなものを指すことが多いのではないかと思う。
・ショッピングスポット
・グルメ(オシャレカフェなど)
・レジャースポット
つまり、エンターテインメントである。
人によっては、ここに教育環境の充実ぶり(特に子育て中の人)とか、医療環境とか、そういったものが入ってくるだろう。
この「何かがある町」という点について、僕の住んでいる三豊市はどうなのか。今回は「買い物」という観点から考えてみた。
三豊市、どんな買い物スポットがある?
日本の町は、中心に駅があり、その近くに市役所、繁華街があって、たくさんのお店が集まっている、という構造になっていることが多い。
だが、三豊市はそうした「町の中心」がない。これは、もともと三豊市が「平成の大合併」のときに、7つの町が対等合併したという歴史に由来している。
そのため、駅の近くといっても繁華街があるわけじゃないし、市役所の周辺にもお店などが集積していない。
※
僕は、三豊市において、JR高瀬駅から徒歩15分くらいの場所に住んでいるが、そんなわけで、駅チカだからといって繁華街があるわけではない。
といいつつなのだが、改めて考えてみると、自分の家から徒歩15分程度の圏内に、それなりにお店がある事に気づいた。
どんなお店があるか。思いつくものを、ここに挙げてみた。
・スーパーマーケット(マルヨシ)
・ケーズデンキ
・ダイソー
・コスモスドラッグストア
・マクドナルド
・ファッションセンターしまむら
・うどん屋(思いつくもので2件)
・文房具屋(個人商店)
・ヘアーサロン数軒
・洋食屋(思いつくもので2件)
・居酒屋(思いつくもので1件)
・自転車屋
営業しているのかどうかよく分からない古い店も含めると、もっとたくさんある。
あと、スーパーだが、三豊市にあるスーパーは衣料品もけっこう扱っている。下着類はもちろんのこと、外出に着ていけるような服装まで、オシャレにこだわらなければ一通りはそろう。
都会のスーパーでは衣料品を扱っていることなどほとんどない(扱っていても売れないだろう)。
だが、三豊市のような田舎だと店舗の敷地面積を大きく取れるのと、ほかのお店が少ないので、それなりに需要があるのだろう。
冬物の靴下などはそれなりの質のものがあるので、僕もスーパーで買っている
あと、家から5キロほど離れた場所には、「ゆめタウン三豊」というショッピングセンターがある。
「ゆめタウン」は、中四国で展開している大手ショッピングセンターだ。まあ、三豊にあるのは規模としては小さいものだが、それでも64店舗入っているという。
三豊市にないものは? エンタメとしてのショッピング
三豊市内だけでも、普段の生活で必要なものはだいたいそろう。
かといって、だからといって「ショッピングを楽しむ」というような感覚を三豊市で味わうことは、あまりない。
「エンターテインメントとしてのショッピング」、という点だが、これを改めて考えてみると、特定の何かがあればエンタメになるというより、「選択肢がたくさんある」という点が、エンタメ性をつくっているのではないか。
アパレルで見ると、「しまむら」とか、「ゆめタウン三豊」内の専門店とか、いくつかあるのだが、ファッションが好きな人の場合、もっといろいろな店を見比べてみたい、ということがあるだろう。
グルメにしても、個人経営のおいしいお店も、マクドナルドみたいなチェーン店もあるが、これもバリエーションが少ないので、いくつか行っていると飽きてしまう、ということがあるだろう。
ほしいのは「非日常感」を味わえる場所では?
ショッピングにおけるエンタメ性を考えるうえで、もうひとつあるのは「非日常感」を味わえるかどうか、という点もあるのではないか。
たとえば、東京の方に住んでいると、仕事帰りにどこかのショッピングスポットに立ち寄って気分転換をする人がいるだろう。
そういう人の場合、興味あるものをウインドーショッピングしたり、あるいは実際に買うというだけでなく、その場の賑やかな雰囲気を味わうのが好き、ということもあるんじゃないか。
で、おそらく「非日常が味わえるような場所」というのは、「知り合いに会ったりしない場所」でもあるんじゃないか。
せっかく、夢見心地でいたのに、知り合いと会うと、一気に気分が日常に引き戻されたりする。
都会というのはそもそも人口が多い分、知り合いとの遭遇確率も低い。
なので、近場でも非日常感を味わいやすい、といったことがありそうな気がする。
※
もっとも、こういう環境があることが、必ずしも「豊かな生活」という話でも無いと思う。
たとえば僕の場合、東京に住んでいたときの仕事帰りの気晴らしのひとつは、本屋に立ち寄ることだった。
たくさんの本やマンガを見ながら、「最近こんなのが流行っているのか」といったことを、つらつら眺めるのが好きだった。
ただ、そのため、不要な本をついつい買って、積読になってしまうということもよくあった。
三豊に来てからは、そういう意味で、だいぶ無駄な買い物は減ったと思う。
結局、「豊か」だと感じられる生活環境とは、どのようなものか。
前に、マクドナルドが初めて三豊市にできたときのことを書いたが、こういうチェーン店があることの意味も含め、また考察を深めて行きたいと思う。
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