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【思い出の絵本】 『すてきにへんな家』

ほぼ毎日投稿2日目です。とりあえず今日も投稿できてほっとしています。

先日、会社で「思い出の絵本」について紹介することがあったので、その時に紹介した絵本について書きたいと思います。

私の思い出の絵本はこちら。

『すてきにへんな家』(たくさんのふしぎ傑作集)
著:タイガー立石
出版社:福音館書店

ざっくり説明すると、キノコ型の家やたまご型の家、魔女の家など、実在するものも含め、国境や時空を超えて、いろいろな「すてきにへんな家」(=ちょっと変わった家)を紹介ている一冊です

なぜかこの本には惹かれるものがあって、「思い出の絵本」として挙げました。

最初にこの本を見つけたのは、小学校の中学年(…か高学年)の時。学校の図書室で見つけて借りたのが最初です。
絵や内容が好みだったことに加え、学校の図書室に入ったばかりの本で、まだ誰も借りていなく、新品同様にキレイだったことも自分的にはポイントが高く、気に入って読んでいました。

そして、気に入りすぎで自分用にも同じ本が欲しくなり、親に買ってほしいと頼んだのですが、この本が月刊「たくさんのふしぎ」シリーズのもので、単体で売っていなかったか、発行を終了していたとかで購入できず…。

結局、小学校を卒業する際に泣く泣く返却したのですが、それまでは、借りて、(同じ本を何回も連続して借りれなかったので)返して、他の人に借りられてしまわないように本を隠しておき、また借りて…を繰り返し、何とか手元に置き続けていました。

そして小学校卒業から数年後、たまたま行った市立図書館の絵本コーナーでこの本を発見。
もう買えないことは知っていたので(※当時の自分には中古で買うという発想がなかったので)、この本を借りて、気に入っているページをカラーコピーしました。
が、機械の性能なのか自分のコピースキルなのか、今一ついい感じにコピーできず、何だかなぁ…と思った記憶があります。

それからさらに数年後、Amazonでこの本が中古で出品されているのを発見。少し高かったのですが、迷わず購入し、何とか手に入れることができました!
確かAmazonでの最初の買い物だったと思います。そして、中古の本で、定価より高値で買った最初の本だったりします。
(※記事の画像にある本は、この時に購入したものです)

…とまぁ『すてきにへんな家』は、私にとってとても思い入れがあり、大好きな絵本であるというお話でした。

ちなみに、この本で一番わくわくしたのは「ターザン型の家」。
左側にちょこんと描かれたどんぐり型の乗り物らしきものに乗ってみたい、と思っていた気がします。

あと、それぞれのページ(絵)には、作者であるタイガー立石さんのサイン「ペンローズの三角形」が描かれているのですが、それを見つけながら読むのも楽しみでした。

ペンローズの三角形とは?
→不可能図形の一種。錯視

そして、この記事を書くにあたり、久しぶりに『すてきにへんな家』を読んだのですが、改めて気づいたのは、文章もステキだということ。

子ども向けの本なので、ひらがなが多用されており、その点は少し読みにくく感じるのですが、優しい語り口で「家」や「人の個性」について、大切なことを教えてくれています。

人の性格や顔つきにちがいがあるように、ひとつひとつの家は、ちがった性格と顔つきをもっています。
気候がちがえば生活のしかたもかわるし、歴史や宗教がちがえば考えかたもかわります。だから、この地球の上には、いろいろな性格をもち、いろいろな顔つきをした家が、いっぱいたっています。

つくる人の《願い》をすっきり形にあらわした家は、はじめへんに見えても、やっぱりすてきです。

家は、ひとりひとりの頭の中に生まれた《願い》が、元気に、うつくしくそだったものでなくては、いけないのです。

『すてきにへんな家』

これらの言葉は、「家」に限らず、人の個性や、このnoteにも当てはまるのかな、と思いました。

そして、この絵本は内容だけではなく

▽建築的な視点(…実在するちょっと変わった家が多数登場)
▽アートの視点(…作者のタイガー立石さんは画家でもあります。昨年~今年1月までやっていた「大・タイガー立石展」、行きたかった…)

などなど、さまざまな視点から楽しめる一冊。

気軽に手に入らないのが残念ですが、(※復刊を強く希望!)ちょっと変わっていて面白い、イチオシの絵本です。



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