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水の空の物語 第2章 第15話

「……わたしもそんな泉をもどす方法、探しに行きたい」

 風花はそっといってみる。

「ねえ、どこを、どんな風にして探すの?」

「そうだね……、川や泉なんかの、水の系列の精霊のところをまわって話を聞いたり、木の精霊みたいに長生きする精霊に話を聞いたり。川や水脈の水の記憶を読んだりするのが主かな」

「他に、伝説や伝承も調べたりするわよ」
 スーフィアがつけ加えた。

「俺たちね、風花の町に調べに来るの、初めてじゃないんだよ」

 夏澄はなつかしげな声を響かせる。

「もう世界は周りつくしたから、同じ場所を何度も調べているんだ。……前に来たのは、風花が生まれる前だと思うけど」

「精霊さんは、やっぱり長生きなんですね」

 風花は目を細める。

 そんなに長い間、探し続けてくれて、精霊たちはすごく優しい。

 きっと、生まれながらにそうだ。

 そして、人よりもずっと優れている。とてもきれいな心を持っている。

 風花は夏澄たちのことを思う。

 救われたような気持ちになった。



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