誰もが笑顔になる歌。
万葉集4516首の巻頭は
こんな歌から始まります。↓
籠もよ み籠持ち ふくしもよ
みふくし持ち この岡に 菜摘ます児
家告らせ 名告らさね
そらみつ 大和の国は 押しなべて
我こそ居れ しきなべて 我こそいませ
我こそば 告らめ家をも名をも
雄略天皇
万葉集 巻一 一
こもを持って
ふくし(スコップ)を持って
菜を摘むお嬢さん
家を教えなさい
名を教えなさい
この大和国はどこまでも
私あっての国
私こそが治めている国だから
私こそが名乗ろうか
家をも名をも
雄略天皇は第21代天皇
おそらく実在したとされる最初の天皇、
と言われたりしていますが
暗殺謀殺惨殺
血縁周囲で天皇の位を狙い得る人を悉く消し
覇権も拡大して
雄略の名の如く勢いある治世だったとのことですが
その血飛沫の向こう
恋多き帝の
のどかさほがらかさ
誰もが頬をゆるます笑顔になる歌で
万葉集は幕を開けます。
これぞそらみつ大和の恋
万葉の恋
青空に向かって解き放つ恋心
健全だあ!⭐︎!
やまとうたは天に向かって
己れの心を解き放つもの
神に向かって献げるもの
愛しいひとへ
ふるさとへ
届けたいこころ
ことのはを献げることが
人の営みであり政だった
名もなき民にも帝にも
その重さと貴さがやっとわかった
令和四年の建国記念の日でした。
そらみつ大和の青空に
橿原の宮には
御神楽が鳴り響き渡り
御祈祷のうちに
鳳凰が羽ばたきをひとつ
宙に身を浮かす姿を観ました
万葉古今新古今をこれから
日に一首ずつ追って
時代時代の
詠人のこころ
編者のこころを追って
彼らが重ねた
過去現在未来への弥栄の祈り
それをこそ水の和が綴るべきことと
この使命をみなさまと
共に分かち合いたいと思います
お楽しみいただけたら嬉しいです✨
魂鎮め
魂奮り
鳳凰の羽ばたき
感謝合掌