コントラバスのピックアップ
今月のONJQ 欧州ツアー、中国ツアーに備え、機材を整えています。
コントラバスを持って行くのは行程上難しいので、現地でレンタルする楽器やアンプがどんなものであれ対処できるよう、それなりの装備が必要になる。
まずピックアップは、自前の Underwood を持って行く。これまでいろいろ試してきて自分のスタイルには、これが一番あっている。さらに昨年新調したプリアンプ(ATLのMAD-X1)と組み合わせれば、大抵のシチュエーションに対応可能。
なのだけれど、これが装着できない形状の駒が多いこと。(あまり人気ないPUだしな、、、) もうあと1〜2ミリ隙間が広ければ入るのに… みたいなのがほとんど。一度弦を緩めて強引に押し込んだりもするのだけれど、それでも無理な場合は仕方なく元々着いていたピックアップを使うのだが、ONJQのような大音量の場合、Realist 等だと全く使い物にならない。
ある場所でレンタルした楽器に Fishman BP-100 が着いていた。昔試してみてあまりに音が硬くて使わなくなったピックアップだ。コマの形状から持参した Underwoodは装着できない。やむを得ずそのまま FISHMAN でやったのだけれど、自前のプリアンプ(MAD-X1)との相性が思いの外悪くないことに気が付いた。Underwood が使えない時は、これで乗り切れるのでは?(Fishman BP-100 は、装着にコマの形状を選ばない)
たしか以前使っていたのがどこかに放り投げてあるはず。東京の仕事部屋、伊那の自宅で思いつくところ全てひっくり返して探したが見つからない、、、(おかげで部屋が少し綺麗になったが)
出発まで時間もないので、やむを得ずネットで注文した「Fishman BP-100」が届きました。間に合って良かった。パッケージがやたら豪華でビックリ。
とういうわけで、さっそく駅前の いなっせ 8階にあるスタジオに自前のアンプを持ち込み、動作テスト。新調した Fishman BP-100 と 使い慣れた Underwood を弾き比べてみる。
【検証結果】
Fishman は、高域 2kHz あたりのシャラシャラが気になるが、そこさえEQでカットすれば、他は割とフラットに出てくれる。ローエンドは、むしろ Underwood よりも豊かでパワーがある。
Fishman の場合、これまで思いっきりカットしていた中域 100Hz と 200Hz 辺り(そもそもその辺の暑苦しさが嫌い。特に Underwood は中域が強調されがち)を少し戻してあげると、加減次第でよりナチュラルになる。Underwood で気になっていた Hum Noise が、Fishman だと全く乗らない。
アルコでは、Underwood の方がどちらかと言えばナチュラルである。ピチカートでもタッチや音色は Underwood の方がコントロールしやすいかな(もちろん生音には、かなわないけど…) でも音量や低域を稼ぎたい時は、断然 Fishman かも。
なにより装着にコマの形状を選ばないという点だけでもツアー中のストレスが半減。さらにONJQの様な大音量の時に必ず悩まされる Hum Noise がほぼないというところもありがたい。また、より弦に近い場所で振動を拾うので、レンタルした楽器のクォリティに左右されにくいかもしれない。要するに「何を弾いても同じ」ということでもあるのだが、ツアー中、日替わりで全くキャラの違う楽器を演奏しなければならない身としては、かえって助かったりもする。
これは、もはや普段使いできるのでは? 少なくともそれなりの音量を出さなければならない時は、Fishman の方が音像もくっきりしているので、結果が良いかもしれない。
ひとまず、今回のツアーは、Underwood、Fishman BP-100。そしてプリアンプ MAD-X1 を持って出掛けます。多分これでかなりイケると思う。絶賛 荷造り中!