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バンクーバーで出産:妊娠糖尿病検査とカナダの両親学級に参加【妊娠中期編】

今思い返しても妊娠中期は安定期と言われるように本当に過ごしやすい時期でした。つわりが終わりお腹もあまり出ていなかったので妊娠と言わなければ分からないくらいでした。
今回は妊娠糖尿病検査についてと、South Community Birth Programが開催しているConnecting Pregnancy Group(両親学級)について話したいと思います。

妊娠初期編では妊娠が分かったらまずやることをまとめています。

妊娠糖尿病検査に引っかかる

安定期に入ったときがクリスマスシーズンだったこともありクリスマスパーティ、年越し、お正月、ジェンダーリビールパーティなど、つわりの反動から食べたいものを食べまくりました。つわりで減った体重はあっという間に戻り妊娠を理由に食を楽しんだ結果、妊娠糖尿病検査に引っかかりました。

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病(Gestational diabetes)は糖尿病には至らない糖代謝異常のことです。妊娠後、胎盤などから分泌されるホルモンにより、血糖を抑えるインスリンの効きが悪くなるため血糖値が上がります。

妊娠糖尿病検査(Oral Glucose Tolerance Test (OGTT))は妊娠24〜28週ごろに受けます。検査は2段階になっていて、初めの検査では50gのブドウ糖を接種する前とした後に採血を行います。ガムシロップのような甘い飲み物を一気に飲むように言われ、その1時間後に採血をします。待機中はあまり動けないためトイレに行くこともできません。
この検査で問題なければ次の検査を受けずに済みますが、数値が高い場合は詳細な検査を行います。次は検査の12時間前からファスティングを行い、検査前に採血をします。その後75gのブドウ糖を摂取し1時間後に採血、さらに2時間後に採血します。

  1. 簡易検査
    ファスティングなし、50gのブドウ糖を摂取し1時間後に採血

  2. 1で数値が高い場合は詳細検査
    ファスティングあり、75gのブドウ糖を摂取し1時間後、2時間後に採血

私は簡易検査で引っかかり詳細検査を2週間以内に受けることになったので、その間は糖質制限の食生活に切り替えました。

糖質制限を無理せず過ごすために

詳細検査で引っかかってしまうと病院からの食事指導や血液中のインスリン値を食前、食後に計測するなどかなり大変なので、検査をパスするために以下のことを気をつけました。

  • 麺類は控えて主食は雑穀米にする

  • パンを食べたいならサワードウにする

  • 食べる順番を意識する

  • 間食は手作りお菓子にする

  • 揚げ物を控える

  • 外食をしない

  • 糖質制限レシピに挑戦

麺類は控えて主食は雑穀米にする

パスタやラーメンなどの麺類を控えたり、お昼は軽く済ませるためオートミールご飯にしたりしました。

The Low Carb Grocery というスーパーは低糖質の商品だけを取り扱っています。低糖質でないものと比べると割高ですが、Kitoパスタや糖質ゼロのソースやドレッシングなど通常のスーパーでは見かけないものもあります。

パンを食べたいならサワードウにする

糖質制限と聞いてパンは控えなきゃと思いましたがサワードウは糖分がかなり低いので、パンが食べたいときはサワードウにしました。北米だと手に入りやすいのでパン好きな私には有り難かったです。

サワードウ(sourdough)は通常のパンとは異なりイースト菌は使わずに自然発酵させた酵母を使用するためブドウ糖がかなり少ないです。

食べる順番を意識する

血糖値の急上昇を避けるため、野菜類、たんぱく質の多いおかず、最後にご飯などの主食を食べるように意識しました。この食べ方にすると最後の主食を食べる頃にはお腹が満たされることもあり主食の量が少なくなりました。

間食は手作りお菓子にする

つわりが終わると一気に食欲が増したのでお菓子も食べたいけど血糖値が気になります。市販のお菓子は糖分が高いものが多いので簡単に作れるクッキーやゼリーなどをよく作っていました。
糖質は低くないですが米粉を使ったクッキーは食感がしっかりしているので満腹感が得られやすいです。寒天の代わりにゼラチンを使って牛乳ゼリーを作ったりもしました。甘さ控えめに作って缶詰のフルーツを合わせると冷たくてさっぱりとして食べやすかったです。
牛乳ゼリーにアーモンドエッセンスを入れると杏仁豆腐みたいになって美味しいです。

食生活を見直してから数日後には変化がありました。糖分を減らしたことで眠気が減り、身体も軽くなったように感じました。この頃はまだ仕事も続けていて昼間の眠気が本当にしんどかったですが、全て妊娠のせいだと思っていました。
2週間ほど集中的に糖質制限をした結果、詳細検査をパスできました!
検査に引っかかったことで将来的に糖尿病にかかる可能性があると分かったので結果的によい気づきになったと思います。

北米らしい両親学級に参加

妊娠初期編でオススメしまくってたSouth Community Birth ProgramでConnecting Pregnancy Group(以下CPグループ)という両親学級に参加しました。
CPグループでは出産予定日の近い初産婦と一緒に妊娠や出産について一緒に学びます。全10回ほどセッションがあり1回のセッションは2時間ほどで結構長いですが、セッション中にドクターとの健診があります。パートナーの参加は任意ですがほとんどの家族は毎回パートナーと一緒に参加していました(ここでかなりカナダを感じた)。
1グループ約10組ほど、人気のプログラムなので入れない可能性もあります。費用は$300 CADでした。1グループにコーディネーター2人がいて、コーディネーターは経験豊富なドクター、助産師、ナースが担当します。

セッションが始まる前

クリニックに着いたらまず血圧を測りグループメンバーが集まるまで待ちます。早くに着いた場合はセッション前に健診を済ますこともありました。体重は任意なので測る妊婦さんもいましたが、ドクターから体重について聞かれたことはほぼありませんでした。

ドクターとの健診

健診ではお腹のサイズの測定と簡易的な機械で赤ちゃんの心音をチェックします。セッション中に妊婦10人の健診をするため1人あたり5〜10分程度と短めで、質問など事前にまとめておかないとあっという間に終わります。
順調ですよ!と言われてもあまりに短い健診で少し不安に感じる時もありました。セッション参加で健診もおこなってくれるので、何度もクリニックに行く必要がなくて良かったです。

セッション内容

あらかじめコーディネーターが考えたテーマの内容を学びます。テーマに合わせた資料を用意してくれたのであとで内容を見返すことができて助かりました。テーマの内容は、陣痛から出産の流れ、出産バッグの中身、ドゥーラプログラム、産後の骨盤矯正についてや産後の精神的不安の対処法などでした。
他には、状況の異なる出産動画をいくつか見ました。自宅のお風呂で出産(バンクーバーでは希望であればプールでの出産ができます)、出産が長引いた困難なケースなど、実際の出産を見ることで事前に心の準備がちょっとできたかなと思います。北米では学校の授業で出産の動画を見ることがあると聞いたことがありますが、CPグループに参加しなければ私も夫も見なかったので良い機会になりました。

グループディスカッション

時間があるときはテーマの内容を学んだあと2〜3つのグループに分かれてディスカッションをしました。ディスカッションの内容はテーマに沿うものであったり別で用意されていることもありました。私は特に英語の場合、意見を求められてすぐに返事することができず時間がかかるので、正直グループディスカッションはしんどかったです…。でも異なる文化の人たちの意見を聞けたのはすごく貴重でした。

特に印象的だったのは、妊婦グループとパートナーグループに分かれて妊娠について話したときです。妊婦側は妊娠して嬉しいこと、逆につらいこと。パートナー側は妊娠が分かってどう思ったか、家の引っ越しや仕事についてがテーマでした。ディスカッション後に各チームの発表を聞き、同じ悩みを持つ妊婦さんの話を聞けてすごく共感できました。また、パートナーはこんなことを考えてるんだなと普段聞けない気持ちを聞けたのも良かったです。

出産ストーリーの共有、最後はみんなで出産を祝う

8回目のセッションあたりから出産の報告が増え、産後で参加が厳しい人はオンライン参加ができるようセッションはハイブリッドになりました。セッション中に産後ストーリーを話してもらうことになっていましたが、私は産後はほとんど参加できなかったのであまり聞くことができなくて残念でした。
私のグループではコーディネーターの提案で最後のセッションは公園でポットラックピクニックでした。同じ時期に産まれた10人近くの赤ちゃんが集まることにはなかなかないので、メンバーの赤ちゃんに会えて嬉しかったです!皆で出産を祝い合いました🎉🎉

最後はメンバー全員が赤ちゃんと一緒に参加

CPグループに参加してみた感想

全体的な感想は参加してとてもよかったです!初めての出産が海外で不安要素しかなかったですが、CPグループでたくさんのことを学べたおかげで安心につながりました。
初回のセッションで作成したグループチャットでは、セッションが終わった今も近況報告や情報交換をしています。子育てについて他の人はどうしてるかな?と気軽に聞ける場所があるのはすごく有難いです。

良かったこと

  • 英語で妊娠や出産を学ぶことで普段使わない英単語を知れたので、病院などで困ることが少なかった

  • 妊娠で不安なことや悩みなど共有できる人がいて安心できた

  • 同じ時期に出産する人になかなか出会えないので貴重な出会いになった

難しかったこと

  • 1回のセッションが2時間と長めなのでいつも後半は集中が切れてしまった

  • 分からない単語が多く情報量も多かったので6割くらいしか聞き取れてなかった

  • グループディスカッションが苦手すぎてあまり会話に入れなかった

まとめ

食事制限をしたのもあり出産前と比べて10㎏ほど体重が増加しましたが、産後は一気に7㎏落ちました。検査に引っかかったことで体重増加をより意識できたのはよかったと思います。

カナダで子育てを始めて感じるのは、自分からコミュニティに参加しないと子育てに関する情報を得るのが難しいです。CPグループに参加したことで自分だけじゃ見つけられなかったことをたくさん知ることができたり、子どもの成長とともに疑問や不安に思うことが出てきますが、同じ月齢の子を持つママたちと繋がれたおかげで悩みを共有できてよかったです。

次の記事では妊娠後期の過ごし方や出産前の準備について話したいと思います!

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