じっちゃま推薦本で学ぶテクニカル分析③(第2章 ダウ理論)
チャールズ・ダウが投資分析分野に果たした功績は永久に不滅である
ダウ指数誕生100周年によせて(MTA)
はじめに
チャールズ・ダウとエドワード・ジョーンズがダウ・ジョーンズ社を設立したのが1882年。
1884年に11銘柄(9種の鉄道株と2種の工業株)で構成される初の平均株価指数を開発。1897年に12銘柄で構成される工業株指数と20銘柄で構成される鉄道株指数を開発するまでに、ダウは自社で発行するウォールストリートジャーナル紙に”自論”を展開しました。
その自論はダウの没後にS・A・ネルソンという人に「The ABC of Stock Speculation」という論文としてまとめられ、そこで初めて”ダウ理論”という言葉が生まれました。(タイトルで検索するとヒットしますね。)
それではダウ理論の基本理念についてひとつずつ見ていきましょう。
ダウ理論の基本理念
1.平均株価はすべてを織り込んでいる
2.市場には3種類のトレンドがある
3.メジャートレンドには3つの局面がある
4.2つの市場平均を確認する
5.出来高でトレンドを確認する
6.トレンドは明確な反転シグナルが出るまで効力を持つと仮定する
1.平均株価はすべてを織り込んでいる
第1章で学んだ言葉、
「”市場は”すべてを織り込んでいる」
に似ている。
考え方は同じだと思います。
2.市場には3種類のトレンドがある
ここでトレンドの定義が登場します。
前の上昇で付けた高値寄りも今回の上昇で付けた高値のほうが上回って引きており、また、前の上昇で付けた安値よりも今回の上昇で付けた安値のほうが上回って引きている
ダウは上昇トレンドをこう定義しました。
よく言われる高値と安値が切り上げていくパターン。
これを逆にすれば下降トレンドになる。
このトレンドを波の大きさになぞらえて3種類に分類するとこうなります。
「大」・・・メジャートレンド(1年~数年)
「中」・・・インターメディエートトレンド(3週間~3か月)
「小」・・・マイナートレンド(3週間未満)
3.メジャートレンドには3つの局面がある
3つのトレンドの中でダウが重要視していたのはメジャートレンド。
1年以上続くような大きなトレンドです。
このトレンドにダウは3つの局面があると考えました。
最初の局面であるアキュミュレーション局面はもっとも賢明な投資家が情報に基づいて買い集めをしている局面。
もしも直前が下降トレンドであれば、この局面はまさにトレンドの転換点。
続いて現れるのがパティシペーション局面。
トレンドフォローを支持するテクニカルアナリストの大半が市場に参加し始め、相場が急騰。(機関投資家が買い始めるのもこの局面?)
最後のディストリビューション局面では、報道が過熱し投機筋や一般投資家の売買も活発になる。ここでアキュミュレーション局面で買い集めをしていた”賢明な投資家”が売り抜けを始めます。
4.2つの市場平均を確認する
ダウは、強気シグナルであれ弱気シグナルであれ、工業株・鉄道株双方の平均株価が同じシグナルを出さなければ重要ではないと考えていまし。
5.出来高でトレンドを確認する
出来高はメジャートレンドの方向に沿って増加する
上昇トレンドであれば価格上昇=出来高増加、価格下落=出来高減少。
下降トレンドであれば価格上昇=出来高減少、価格下落=出来高増加。
多くの人がそのトレンドを支持していう風に考えればいいのかな。
ダウは出来高を補完的な指標と捉えていたみたい。
6.トレンドは明確な反転シグナルが出てくるまで効力を持つと仮定する
トレンドフォロー型手法の大原則になる考え方の1つ。指示線・抵抗線・価格パターン・トレンドラインetcといったすべての指標がトレンドに反する動きをとらえないと、普通は足元のトレンドが持続する可能性が高い。
だけど、ある反転シグナルがでたときに、それをメジャートレンドのなかに現れたインターメディエイトトレンドなのか、それとも逆方向に向かう新しいメジャートレンドの始まりなのかを判別することは、ダウ理論支持者の間でも難しくて、意見が割れるみたい。
終わりに
今日はテクニカル分析の金字塔「ダウ理論」を勉強しました。聞きなれない言葉が多く出てきたけど、そんなに小難しい内容ではなかったと思います。
うっかり高値で飛びついちゃって損切りというのを何度もしてきている私のような若葉マークは、ここまで読み進めると「早く反転シグナル教えて!!!」という気持ちがとても強くなってきます。
が・・・・・・・・
目次をみるとそれは第5章までお預けです。
次回は「第3章 チャートの仕組み」を勉強していきます。