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日記 堆積するあどけなさの苦味

↓いい曲
∴煮ル果実×はるまきごはん「フランケンX」with Flower×初音ミク

ボカコレアプリが復活したので、色々ボカロなどを聴いている。うれしい。

ただ、前にボカコレ用に使っていたアカウントはニコニコのあれこれの都合で消してしまった。セキュリティと引き換えにして、350曲くらい集めてたボカロ曲のプレイリストが失われてしまった。その時にハマった曲をプレイリストに追加していたから、新しく追加した順からだんだん下へ潜っていって、ハマった時期の“地層“を調べるのが好きだった。もうない。ローカルリストなので共有もできないし、いいけど。

ボカロと言いつつ可不ちゃんやGUMIちゃん、重音テトなどの曲もいっぱい詰めていたのは内緒だ。

暑いけれど、耐えられない温度ではなくなった。日差しは変わらず暑いが、流れてくる空気から「冷たい風の匂い」がしたのだ。そして実際空気は涼しい。草むらから虫の鳴き声がするし、空を見上げると、あんなに大きく高く空を飲み込んでいた入道雲がどこにも見当たらない。冷やしトマトを食べたら、夏の終わりの味がした。そのうち、冷える季節がやってくるだろう。今日はそういう予感がした。

たまたま幼稚園の敷地のそばを通った時、子供の声が後ろから聞こえた。誰かもわからない子供は「ねえ、ここから宇宙船が見えるよ」と言っていて、思わず宇宙船らしきものを探してしまった。

マジで!?どこどこどこ!?宇宙船どこ!?めっちゃ見たい!!教えて!!と大きな声を上げるのを必死に我慢した。私は大人だから。

後ろに振り返ると、子供は一人もいなかった。

今思えば、あれは宇宙船ではなく宇宙線だったのかもしれない。

そういえば、少し前に日本橋に行った。東京の日本橋。そこでポケモンセンターと、丸善というでっかい書店に行ったのである。

日本橋の丸善、めっちゃでっかい。そして本棚に並ぶ本がいちいちマニアックで、購買意欲と知識欲をそそられるセレクトばかりなのだ。

児童書の棚では、夏休みの読書感想文におすすめの本が並んでいて、そこに「頭のうちどころが悪かった熊の話」というタイトルの文庫本が置いてあって、すごくいいなと思った。本が好きな子供はこういうタイトルの本を読んで育つべきだと思っているので。

近所の書店で売っていたけど、持ち合わせがなくて買えなかった本が丸善でも売っていた。丸善に私の思考がトレースされている。でも、丸善に行った時も持ち合わせがなかったので買わなかった。

そして今日、どうしてもあの本が忘れられず、近所の書店で最後の1冊となっていたそれを購入した。満足した。

大人は自分の好きな本を好きな時に買って読めるし、読まずにYouTubeを見ていても叱る大人はいない。興味ないジャンルの本で無理矢理読書感想文を書かされない。“別冊太陽 呪術の世界”の感想文を好きな時に書けるのだ。大人っていいね。

小学生の頃、運動場に大きめの石が転がっていることに気づいた。拾ってよく見てみると、その石は白く透明な部分と、ツヤのある黒い部分が合体していた。

当時、石マニアだった私は「これ、石英と黒曜石がくっついてんじゃん!!」と興奮して、持って帰ろうとした。しかし、その様子を見た他の女の子に「そんな石捨てて早く教室に戻りましょう。授業が始まっちゃうよ」と怒られ、挙げ句の果てにはその最高の石を彼女に取り上げられ、遠くに投げ捨てられてしまった。

あの日、正しかったのはいったい誰なんだろう。

私が拾った石も、本当は黒曜石じゃなくてアスファルトだったのかもしれないし、白い部分も石英じゃなかったのかもしれない。捨てられてしまったので、その石のことは何もわからない。

何もわからないまま、そういう記憶の苦いところだけが積み重なっていく。

人に自分の純粋な気持ちを知って欲しくて頑張って言葉を紡ぐが、向こうからの返事が「きみ語彙すごいね。へへ」だった時の気持ちを、お前はまだ知らない。

それはそれとして、自分はもう少し「しゃがんで喋る」練習が必要だと思った。

ここで言う「しゃがんで喋る」とは、一度相手の気持ちの受け皿になると言う意味である。具体的に言うと、小さい子供と目線を合わせる時のように、一度自分の意見をぐっと堪えるのだ。

うん。
そうだね。
めっちゃわかる。
まあ、そうなんじゃない?
別に大丈夫だよ。
そういう時あるよね。
それはいいね。

頭に湧き出る意見を飲み込んで、こういう、同調するだけの言葉を出力する。何も言わず、ただ相槌を打つだけでもいい。ただそれだけで、コミュニケーションができているような空気感が生まれるのだ。

そう、コミュニケーションとは言わば動物のグルーミング。ディベートでも学会の発表でも言霊で戦う学級裁判でもないのだ。故に、正確性はいらず。ただお互いの空気の波を分かち合うだけで、少し良くなるのだ。

って、頭でわかっているけどなかなか難しい。そういう日々。

カラオケに行き、原キーのヨエコさんの曲を大声で歌ってきた。久々に大声を出せてよかった。歩数計を見ると1万歩以上歩いていることに気づいた。全身が重い。頭が痛い。汗がとめどなく溢れる。よし、今日はここまでにして寝ましょう。

読んでくれてありがとうございました。またね。

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