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【WoT】軽戦車が考えていること
はじめに
この記事は、PonSkwi氏の影響を受けて書き始めたものです
感謝の意を込めて書き進めています(書き方も参考にしてます)
この記事が少しでも誰かの役に立てたら幸いです
自己紹介
プレイ歴: 12年
大会経験: Galleria Gamemaster Cup 3~4位, JPL 2023~2024 3~4位, クランショーダウン 優勝5回
個人戦績: WTR 9,800, PR 9,900
この記事で学べること
この記事では、ランダム戦での"考え方"と"軽戦車が果たすべき役割"について筆者の視点から解説します。
想定しているプレイヤー層
軽戦車に乗るのが好きなプレイヤー
ランダム戦で出てくる戦車の車両特性を一定以上把握しているプレイヤー
WN8が緑~青色(中上級レベル)の実力を持つプレイヤー
必要な前提知識
自分がメインとするTier帯に分布している車両の特性を把握していること
全てのマップにおいて、LTが初動で入る主要偵察ポジションの知識
- 乗り始めの方は構わないですが、ポジション知識は必須です
覚えること【要点】
初動でLTが入る偵察ポジションを把握しておくこと
敵を見つけても味方が撃ってくれない場合があるということ
LTは試合における前線構築を他者に丸投げしているということ
これ以降は、ランダム戦で自分が心がけていることや考えていることを簡潔に書き記していきます。
記事以上の詳細が気になるという方は、自分のチャンネルのポイント交換やコメント欄で疑問点をお尋ねください。
リプレイ添削、解説も行ってます。
軽戦車がやるべきこと
初動の形を予測する
まずは試合開始30秒の間に、以下の順番で確認しましょう
軽戦車 > 重戦車、駆逐戦車 > 自走砲 > 中戦車
敵味方問わず、想定していた初動の形が崩れることもありますが、多少時間を掛けても良いので適宜修正しましょう。(片方に集中しているなど)
簡易予測の方法(ジークフリートライン)
マップはどこでも大丈夫です、今回の記事では上下で分かりやすいジークフリートラインを例に挙げます。
今回は、HT5, MT3, TD5, LT1, SPG1で予想します。
1.重戦車が戦えるポジションにラインを引きます
2.駆逐戦車用にマップの最後尾にラインを引きます
3.中戦車用のラインを1と2の間に引きます
4.戦車を均等に配置していきます
結果は以下の通り
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戦えない場所を付近のラインに合わせてずらしていきます
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すごくそれっぽい形になったと思いませんか?
実際には重戦車の横で戦える駆逐戦車などもいるので一概にいえませんが、予想図1の基本形を覚えておくことで、敵の配置について考える時間を減らすことができます。
脳のリソースは、効率的に使いましょう。
敵の軽戦車の位置を把握しよう(初動)
基本的なマインドとして、初動は敵も味方も通行料を取るために動きます。
自分がスポットした敵の方を見るだけでなく、撃たれている味方がいないかも確認して敵の位置を予測しましょう。
敵軽戦車のおおよその位置を把握するだけでもOKです。
敵の位置を予測できたら(初中盤)
軽戦車の位置を予測できた場合、移動先のポジションを考えましょう。
これらは最終的に敵の軽戦車を倒すために行います。
状況に応じて使い分けましょう、選択肢は以下の2つです。
敵の軽戦車が移動できなくなる位置を取る
敵の軽戦車がいない場所へ移動する
1の選択肢について
この行動のメリットは、安全度がかなり高いことです。
デメリットは、敵の軽戦車が移動するまで発見できない関係上、敵を見つけるタイミングはランダムになります。
2の選択肢について
この行動のメリットは、軽戦車がいないサイドで戦えることです。
デメリットは、味方の視界がないなら下がるか…という行動を促してしまいます。(逆サイドの敵の進行が早まります)
戦闘中に考えるべきこと
状況に応じた視界を提供する
単純な考え方にも思えますが、有利な場所で戦い続けましょう。「有利な方=主導権がこちら側にある」となるので、見つけた敵のアシストを取得しやすいです。
戦況が多少見えるようになってきたプレイヤーは、負けている側を援護しようと動く方が多い気がします。例外もありますが、基本的には勝っている側に居続けるのが理想です。
次は例外の話をします。
少数で有利を取得した場合は、防衛側で敵が来るのを待ちましょう。この場合は、敵の主導権を潰す事で試合を長引かせる事を意識しましょう。
微有利を維持し続けることが重要
視界システムの仕様上、軽戦車はマップに存在する戦車の数が減るほど有利になります。拮抗した戦場を常に作り続ける事が戦況を長引かせる一つのポイントになります。
ただ、無駄に長引かせるべきという事ではありません。微有利を維持し続けることを意識した結果として、その状況を作成しましょう。
味方が撃てない理由を明確にする
見えている敵を故意に撃たない人がいるという状況は基本ありません。
敵の位置予測や確認、味方の向いている方向や射撃音などをしっかり確認した上で敵をスポットする力を身につけましょう。
味方が撃てていない場合、理由はおおよそ以下の通りです。
発見されている(=敵戦車が近くにいる)
装填中である(=自分が周りを見れていない)
自分がスポットした敵を見ていない(=別のポジションが撃てる)
逆に、上記3つのすべてに当てはまらない状況がある場合は乱数で外してしまっただけです。諦めましょう。
自分のための味方を作るには
ここから難易度が少し上がります。
軽戦車でさらに高い優等を目指すなら、徹底しましょう。
今はできなくても構いません、意識することが大切です。
自分の視界は複数の敵に使ってはいけない
よくある状況ですが、ランダム戦では最大効率を求めるあまり、一度に複数の敵を発見しようと動く人が散見されます。
しかし、一度に複数をスポットしたとしても、味方はその中から1両しか狙うことが出来ません。結果としてフォーカスが分散してしまうという事に留意しましょう。
状況によっては、自分の位置を予測するための情報を相手に渡している場合もあります。また、発見された敵は後ろに後退するにも関わらず、「また撃てるかも!」と味方は動かなくなってしまいます。
案外デメリットが多いので、可能なら避けたい行動の一つです。
誰を撃つべきか自分が指定する
極論ですが、あえて敵を発見しないのも一つの手です。
重要なのは、自分が撃たせたい敵を狙い通りのタイミングで発見することです。
分かりやすい例として、味方がピンを出した時が狙い目です。
自分、もしくは場所にピンを指したという事は、「アシストになります」という意思表示でもあります。
状況的に可能なら、最大限活用しましょう。
ミスを減らす、相手の誤算を考える
WoTにおける誤算とは
そもそもWoTにおける誤算とは何を指すのでしょうか?
一例として、「意図しない場所から撃たれた」というのも誤算の一つです。
持論は意図しない状況で「スポットした/された」ことが、全車種共通の誤算のきっかけであると考えています。
誤算を可能な限り減らそう
当然ですが、意図しない場所で戦うという事は、予想外のリスクを、つまり爆弾を抱えながら戦っているということです。
序盤のミスは減らし、予想外の場面ではしっかり下がり、後半に取れたかもしれない伸びしろを捨てないようにしましょう。
実際に考えてみる(プロホロフカ)
唐突ですが、ギリギリの防衛戦を想定します。どのポジションに行くべきか、考えてみてください。
あなたはどのポジションにも瞬間移動できるものとします。
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「考えましたか?」
もし瞬間移動が可能なら、E1やD1などの安全な西側の茂みを選ぶのが強そうだと思うのではないでしょうか?
今回はその状況を例に考えてみます。
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視点を切り替えると…
突然ですがここで視点を変え、敵側の軽戦車を想定してみます。
相手視点では、1・2ライン側の味方が妙に被弾していることに気づくはずです。つまり、1ライン側の茂み、または自分の直線上の西側に敵が潜んでいる可能性が高いと判断できます。
ここで問題となるのは、茂みの中に居るはずの2ライン上の味方も被弾しているという事実です。もし自分の直線上付近に軽戦車が潜んでいるがいるなら、茂みが多く、発見が難しいことはこの記事を読んでいる皆さんならすでにご存じのことだと思います。
この点に気づかれるとかなり厳しくなります、あなたの位置を逆算した軽戦車が、2ラインの茂み東側を経由し、あなたの支援部隊を発見しに向かうのです。実際にどういった形になるかマップで確認してみましょう。
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結果として、あなたが入ったポジションは無視され、後方の支援部隊がスポットされてしまう状況になってしまいました。確かに、西側の敵車両を見つけることは出来ましたが、敵の勝利という状況を覆せませんでした。
リスクを許容して判断しよう
あなたの命題は、勝利をつかみ取る事です。
先ほどと同様に相手はあなたのポジションまで動いてくるものとします。少し考えてみて下さい。
これから筆者の考える正解を提供します。
初動はこのポジションを取ります。
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「動いてないやん!」と突っ込むのはお待ちください、よ~く見ると、ほんの少し左側に移動しています。
察しのいい方は気づくかもしれませんが、ここは何も見えないポジションです。
真ん中も見ず、西側を少ししか見ない場所ですね。
この状況で敵戦車が来る場合、真っ先に発見されるのはB1の駆逐戦車です。味方の被弾を確認した瞬間、敵が2ラインを上がってきたと判断し、突っ込みます。ここが取るべきリスクです。ですがかなり分がいいです。
理由は結構シンプルです。
相手はB1の駆逐戦車に向けて発砲していたため、画面で見ている箇所が1ラインへと移っています。それと比べて、何も見えていなかった私たちは軽戦車しか撃つべき敵がいないのです。その結果、私たちは全車両で敵軽戦車をフォーカス可能な状況になっています。
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敵軽戦車を倒せた場合、あとは自分の独壇場です。
2ラインを上がり、敵を一方的に見つけ稼ぎましょう!
余談-リスクの取りどころ
先ほど「リスクはあるが、こちらに分がある」と発言しました。
これは、Ponskwi氏が発言している撃ち合いに関する記事でも似たような追及がされています。
撃ち合いにおいて割りに合う状況とは、「自分のHPの消耗量 < 相手のHPの消耗量が成立している状況」と定義できる。
軽戦車における「割に合う」とは、もっとずっとシンプルです。
味方が有利に戦える状況を作る、その状況を達成するための全ての行動が割に合います。
今回は極論で示しましたが、このような場面は比較的多く発生しています。軽戦車乗りの方は、普段どのように考えて移動しているか、敵を発見しただけで満足していないか、振り返ってみるのもいいかもしれません。
あとがき
長い。もう少し短い記事にするつもりでしたが、自分の考えを共有できた気がするので満足です。
書くモチベーションの原因となった「Ponskwi」、分かり辛い記事になっていないか確認してくれた「miturugi」さんには感謝を
最後まで読んでくれた皆さんもありがとうございました。
願わくばWoTが10年後も続きますように…