2024/8/15 開催メモ / 1周年の感謝とともに思うこと
「ゆる哲学カフェ たかおDEたいわ」とは?
なんとなく気になることを入口に、正解のないテーマについて、参加者同士で考え合い、語り合う対話イベントです。 初めての方も気軽にご参加いただける、ちょっとゆるめの哲学カフェです。
概要
日時: 2024年8月15日(木)am10:00~12:00
会場: Gallery TAKAO(東京都豊島区雑司が谷1-52-1)
参加者:9名
夏休み企画
今回はお盆休み真っ只中の開催で、「何かいつもと違うことをしてみよう!」と、こんな企画を立ててみました。
自己紹介をした後で、一人ずつ宿題を発表。耳を傾けていると、さまざまな思いや考えが湧きあがるのを感じます。どの「気になることば」も単独でそれをテーマに2時間の対話をしてみたい、そんな気持ちになったのは、私一人ではなかったようです。
一人ひとりの「気になることば」から生まれた問いの一部はこちら。
近代社会では、存在の意味を問うことを放棄してはいないか?
共同体としての意識をどうやって持つことができるのか?
異質な価値観を埋めることはできない? 何か解決できるのか?
民主主義とは何か? 私たちはそれを理解しているのか?
全てが同じ方向で、果たしていいのか?
民主主義が最上の価値か? 最後は殴り合いで決めればいいのでは?
対立と暴力の違いは?
経済成長させる能力のある人による独裁政治と、経済成長できない民主主義なら、どちらが良いか?
経済成長さえすればそれでいいのか?
自分のマイペースって何?
社会的な自分が、どれだけ自分という人間を成長させてきたのか?
すべての束縛から解放されたとしたら、どう生きるのか?
自分を好きになるって、どうすればいいの?
※ 上記は対話の場と文脈の中で生まれたものです。これらをもとに特定の解釈やご判断はお控えください。
【ご参考】
ザックリとしたイベントの進め方や会場の様子は、第一回の開催メモをご覧ください。
対話を終えて
安心してお話ししていただくために、公開するのは「問い」のみに留め、それ以外の対話内容については一切公開していません。
かといって何も書かないのも物足りない……ということで、何となく頭に浮かんだことをポツポツ書いてみます。
1周年の感謝とともに思うこと
月に一回開催している「ゆる哲学カフェ たかおDEたいわ」ですが、なんと、今月が12回目! 1周年です! これまでご参加くださったみなさん、ご興味持ってくださったみなさん、どうもありがとうございます!
実はコレ、2023年7月に始めるはずでした。が、慌てん坊の私が道でコケて足を骨折し、第一回開催を2ヶ月延期したという事情がありまして、トホホ。そんなドタバタと不安だらけのスタートだったことを思い出します。
それが1周年を迎えることができたのです!
最近では定員を超えるお申込みをいただき、直前にはお申込みできなくなることが増えてきました。満席で参加できなかったみなさん、ごめんなさい。次の機会には早めにお申込みのうえ、ご参加いただければ嬉しく存じます。
ところで今回の開催日は、奇しくも終戦の日でした。
それも影響したのでしょうか、みなさんの宿題や発言には、「民主主義」「対立」「自由」などの言葉が少なからず聞かれました。
そして、ふと思ったのです。
いま哲学カフェをはじめとする対話の場が多く設けられています。「ゆる哲学カフェ たかおDEたいわ」にも、ご参加くださる方、ご興味を持ってくださる方がいらっしゃいます。これは、今の社会が対話を求めていることの表れではないか、と。
私たちは日頃、小さな摩擦を避けるために、あるいは、損得勘定や駆け引きのために、保身のために……、自身の思いや考えを伝えることはおろか、言語化すること、見つめることさえ避けてしまいがちかもしれません。
「当たり前」という自分の価値観が揺らぐことを恐れて、他者の言葉に耳を塞いできたかもしれません。
そうこうするうち、互いの価値観を揺さぶることのない「客観的らしきもの」への依存が進んではいないでしょうか。
しかし実のところ、その「客観的らしきもの」をつくり上げているのは、他でもない自分の価値観です。それに無自覚であればあるほど、自分の「当たり前」に客観的らしい額縁をはめて、あたかも普遍的な法則であるかのように自ら思いこみを強めてしまいがち。そして、「あなたたちもこの普遍的な法則に従ってしかるべき」と押し付けてしまうと思うのです。もちろんこれは自省を込めて。
人によって微妙に(あるいは、かなり)異なる「客観的らしきもの」を各々が押し付け合えば、「こんな当たり前のことも通じないなんて!」と、話し合いの余地さえないように見える場面に多く出くわすことでしょう。「当たり前」という正義の名のもとに、心の中には不寛容が巣食ってしまいかねません。これではもう、にっちもさっちもいくはずがない。
対話が、そんな膠着状態に一石を投じる一つの可能性となるのではないか、私はそう期待しています。対話を通して互いの価値観の違いに率直に驚き、それをキッカケに自身の価値観に目を向けることは、とても勇気の要ることです。自身の感情に揺さぶりをかけ、不安定にさせます。そして、それは際限のない取り組みです。
難しいからこそ気軽に、他者と互いに力を借り合いながら、際限がないからこそ気長に、できればおもしろがりながら続けていけたなら、その先でどんな変化が起きるだろう。そして、どんな未来があるだろう。
「ゆる哲学カフェ たかおDEたいわ」は、これからも試行錯誤を重ねつつ、細く長く続けていくつもりです。その過程で参加したみなさんにが深い学びや気づきの時間となることを願っています。同時に、私自身も少しずつ成長できれば、と。
ひいては、一人ひとりが尊重され自由が守られる社会を築くことや、平和への道を歩むことに、僅かでもつながったなら……と願うばかりです。
あ、壮大なこと言っちゃいました。でもけっこう本心です。
これからもよろしくお願いします!
最後まで読んでくださってありがとうございます。
またお会いしましょう。
何となく気になることを入口に、生まれた問いを対話で深める。そこからさらに問いが生まれる。帰り道では、何となく気になることが増えていたり、思いがけないアレとコレとの繋がりが見えてきたりするかもしれません。
次回のご案内
毎月第3木曜日に開催しています。お時間とご興味がありましたら、気軽にお申込みください。
ゆる哲学カフェたかおDEたいわ
日時: 2024年9月19日(木)am10:00~12:00
会場: Gallery TAKAO(東京都豊島区雑司が谷1-52-1)
参加費:各回 500円
定員: 8名程度
哲学の知識や経験は不要です。持ち物は、あなたの中の好奇心。気軽にご参加ください。
【詳細ページ】お問合せ・お申込みもこちら(↓)から 。
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