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秋曇り少女の手にはハローキティ・俳句とエッセイ


みゆです。

突然ですが、俳句を詠みました。

秋曇り少女の手にはハローキティ


久しぶりに俳句を詠みました。

最初はエッセイだけを書くつもりでしたが、タイトルを考えるうちに俳句ができました。

それでは、ここからエッセイを書こうと思います!
では、どうぞ💛

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秋曇りの日曜日の午後、小学1年生の私はたった1人でファンシーショップにいた。

学校側のそのお店は、自宅から子供の足でたっぷり30分は掛かる。けれど、私は可愛い物を買いたさにテクテクと歩いて行ったのだった。

その日は両親も弟もいなくて、私は1人留守番をしていた。それが一体なぜなのかは覚えていないが、あの当時は子供を1人で留守番させる事はよくある事だった。(もちろん、誰か来ても玄関ドアを開けないなど決め事はあった)

その頃、私は学校で友達が持っているキティちゃんなどのファンシーグッズがとても欲しかった。どこの親もそうだと思うが、うちの親も子供が欲しがるからと言ってホイホイ物は買い与えてはくれなかった。でも、やっぱりサンリオ商品が欲しい私は500円を握りしめて買いに行く事にしたのだ。

昭和のあの頃の500円は小学1年生の私にとっては大きなお金だ。そのお金は何のお金だったのか今ではもう覚えていない。その日のお小遣いにプラスして貯金箱から出したのか何なのか。ただ、その500円が憧れのサンリオ商品を買う軍資金だった事には違いない。

学校に行くのと同じ道を歩いていくけど、その足取りはもっともっと軽い。期待と少しの不安を抱えて私はファンシーショップ目指して歩いて行った。

ファンシーショップに着いた時、中に入るのに少し勇気がいった。初めて入るお店だし、何より自分1人だったから。それでも思い切ってドアを開けて中に入った。

お店の中はそんなに広くはなかったように思う。その店内にはたくさんの可愛い物達で溢れていた。サンリオだけでなく、ディズニーやその他のキャラクターの可愛い物達を私はあれこれ見て回る。

これいいな、欲しいなと思うものはたくさんあったが、いかんせん私は500円しか持っていない。欲しい商品は500円では買えない物もたくさんあった。それでも、500円で収まるように欲しい物を選び、レジに持っていく。

私が選んだものは、パティ&ジミーの小さな櫛と鏡のセットとキティちゃんのクリップだった。櫛と鏡はともかく、クリップの使い道など無かったけど、それでも欲しいなと思い買う事にしたのだ。

レジに持って行きお金を払うと、可愛い紙袋に買った物を入れてくれた。私はその袋を大事に抱えて家まで帰った。帰りは空から雨が落ちるのではというくらい曇っていたけど、私はそんな事は気にもならない程ウキウキしていた。

家に帰り、買った物を取り出して眺める。やっぱりとても可愛いし、買って良かったと思った。パティ&ジミーの小さな鏡に映る私は満足そうな顔をしていた。

そのうち両親達が帰ってきた。何も無かったか聞く両親に私は
「うん、何も無かったよ!」
と答えた。ファンシーショップに行った事は言わなかった。あの事は私だけの秘密にしよう。

実家に行った時など、たまにあのファンシーショップがあった所を車で通ってみる。もうすっかり変わっていて、あの頃の面影はまるで無い。だけど、40数年前にあのお店に行った事は変わりのない事で、あの小さな冒険が私の可愛い物好きの原点なんだと思っている。


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小学1年生の時の話なので、完璧に覚えている訳ではありません。
でも、小さな部分は忘れていても、あの日にお小遣いを握りしめて可愛い物を買いに行ったという事は、今でも忘れてはいません。

今は100円ショップでも可愛い物は買えるし、特にキティちゃんは様々な媒体とのコラボを見せてくれます。
昔より今の方が可愛い物が手に入りやすい楽しい時代になりました。
5〜6年生の時、「大人になったらサンリオ商品を一杯買いたい!」と言っていた私を含めたあの当時のクラスの女子に現在の状況を教えてあげたい気持ちで一杯です。


今日も最後まで読んで下さってありがとうございます♪

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