香港のチンチン電車ートラムの風景と都市開発について描かれた曲《我們的電車上》 On仔@C ALLSTAR 【広東語歌詞和訳】
《我們的電車上》 On仔@C ALLSTAR
作曲 甯,浩基@sense
作詞 鍾晴
トラムの駅の隣に住んでいるわたしは、小さい頃からバスや地下鉄よりもトラムに乗ることが好きです。トラムから見下ろす街の風景は、子供のわたしにとってとても新鮮で、毎日見ても飽きないくらいでした。
トラムの鉄道は昔海沿いで建てられたが、今となっては埋立地が増えたことで海から結構離れている。そんな背景もあり、都市開発がテーマとなっています。歌詞にはいくつか地名が出ますが、最後にまとめて紹介したいと思います。では早速歌詞を見ていきましょう♪
A1
從街裡每個路誌 沿鐵路漫步每處
樓上讓我俯瞰每個鬧市
在我身邊的你寸步未移
街のひとつひとつ標識から
鉄道を沿っていたるところを散策する
2階からひとつひとつの繁華街を見下ろし
わたしの隣にいるあなたは
ずっとそばにいて離れることはない
都市每個位置 來細味逐份雅致
炎熱坐到天悄悄降下雨
在每幅光景有快樂鑰匙
町のひとつひとつの位置から
奥ゆかしさをじっくり味わい
猛暑から、空がこっそり雨を降り出すまで座り
ひとつひとつの光景には喜びへの鍵がある
B1
想 照著沿路地理
過渡 每世紀 途經的跑馬地
道を、地理を沿って追いかけたい
ひとつひとつの世紀を経て
ハッピーバレーを通る
然後 又再飛 繼續橫越萬里
載著 來下世紀
從筲箕灣到尾 陪住我陪住你
そしてまた飛び立ち
そのまま萬里を飛び越えて
人々を乗せて 次の世紀まで
筲箕湾から終点まで
わたしとあなたのそばに
C1
看 這銅鑼灣璀璨 每天 依然如常出發
這一秒 有如騎著天馬 樂在其中 都好嘛
見よう、この銅鑼湾の輝きを
毎日いつも通り出発する
まるでペガサスに乗っているようで
この瞬間を楽しむがいい
左邊看 看紅棉道風格 轉彎 干諾道亦優雅
下個彎 有站 前面尚有 燦爛
舊了的 鐵閘 沿路視察 每日變化
左手に見えるのはコットンツリードライブのスタイル
角を曲がって、コンノート・ロードもエレガントだ
次の曲がり角には駅があり その先にはきらきらが
古びた金属ゲート
道に沿って毎日の変化を眺めよう
C2
看 到達皇后街嗎 也許 忽然全部清拆
今天我 有幸凝望一眼 用老爺機 捉一剎
見よう、クイーン・ストリートに辿り着いたか
すべてが急に取り壊されるかもしれない
今日私は光栄にも一瞬見つめることができ
フィルムカメラでその刹那を捉えることができた
趕緊到 碼頭前面一覽 有天 跟隨時日改革
下個彎 有站 前面尚有 燦爛
舊了的 鐵閘 明日尚遠 除非有限
早く波止場の前を見よう
ある日時間と共に改革されるかもしれない
次の曲がり角には駅があり その先にはきらきらが
古びた金属ゲート
明日はまだまだ先にある 有限の時間を考えなければ
C3
看 我們無暇眨眼 也許 西環餘味不散
幾多轉 看著沿岸改革 逐處填海 先分化
ほら 私達は瞬く間もない
西環の匂いが残るかもしれない
何回目だろうか 海沿いの改革を目にするのは
ひとつひとつ埋め立てられ 分化されていく
招紙已 變舊仍未洗擦 記憶 依然留在這格
下個彎 有站 前面尚有 燦爛
舊了的 鐵閘 明日尚遠 而怎到達
古くなった広告はまだこすって洗われていない
記憶はまだこのコマに残ったまま
次の曲がり角には駅があり その先にはきらきらが
古びた金属ゲート
明日はまだまだ先にある
だけどどうやってたどり着けるのか
C4
看 我們仍在感嘆 到底 感情從未蒸發
風景裡 最後留下牽掛 漫說人生 總璀璨
ほら 私達はまだ嘆いている
感情が蒸発してなくなることは一度もない
風景の中 最後は気にかけることだけを残り
じっくりと語ってくれる人生は いつもキラキラだ
燈光已 變黃而未消散 這生 不能留住一剎
若氣氛 變淡 如何預計 變幻
下個彎 有站 前面尚有 燦爛
舊了的 鐵閘 明日亦已 到站
光は黄ばみ、だけど消えることはない
今生で一時を残すことができない
雰囲気が薄くなり 変化を予測できなくても
次の曲がり角は駅があり その先にはきらきらが
古びた金属ゲート 明日はもう終点駅に
D
行車再過數十秒 時間慢慢地過了
沿路下半生與你坐著笑
共你一起穿過每道大橋
電車の中であと数十秒間を少し
時間はゆっくりと流れていく
道を沿ってあなたと一生座って笑い
ひとつひとつの橋を一緒に渡っていく
トラムは香港島の東から西まで毎日朝から深夜まで走っています。歌詞には以下のトラムが通る場所や道の名前が出ています。
・跑馬地
ハッピーバレー競馬場。香港島真ん中のコーズウェイベイの隣。
・筲箕灣
日本の漢字だと筲箕湾(そうきわん)。東の終点駅。
・銅鑼灣
英語名Causeway Bay (コーズウェイベイ)。そごうなどがあり、渋谷に似ていると言われている。
・紅棉道
英語名Cotton Drive (コットンツリードライブ)。セントラルの隣のアドミラルティにある。元々キワタが多いから名付けたらしい。ちなみに婚姻登記処があることで有名。
・干諾道
英語名Connaught Road (コンノート・ロード)。さらに干諾道中(英語:Connaught Road Central)と干諾道西(英語:Connaught Road West)があり、アドミラルティから堅尼地城(英語:Kennedy Town)まで続いている。
・皇后街
上環にある0.3キロメートルしかない街。先程ご紹介した通りと比べて結構小さい街となっているが、文脈から考えて2007年に取り壊された皇后碼頭(英語:Queen's Pier、皇后埠頭)を暗示しているかもしれない。
・西環
英語名Sai Wan、またはWestern District(西区)。広い定義で言うと香港島の上環から西の地域。中でも乾物屋さんの多い乾物屋通りがあるので、もしかして残る匂いというのは乾物の匂いかもしれない笑
香港のお越しの際はぜひトラムに乗ってはいかがですか?
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