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両親が新婚旅行で訪れた雲仙観光ホテルで、クラシックホテル9つコンプリート!
長崎の「雲仙観光ホテル」は、私の両親が新婚旅行で訪れたホテルです。
2021年9月、東京駅舎にある「東京ステーションホテル」に泊まったことを皮切りに、
【日本クラシックホテルの会】
なるものがあることを知り、加盟する9つのホテルを巡る旅がスタート!
そして今年5月、最後の9つ目となった「雲仙観光ホテル」で全てコンプリートしました!
⭐「お母さん、雲仙観光ホテル行ってきたよ」
両親が60年以上前に新婚旅行で訪れた長崎の「雲仙観光ホテル」。
エントランスへ続くプロムナード。
両脇にそびえ立つ木々の間に見えてくる美しいスイスの山小屋のような建物。
「お母さん、雲仙観光ホテル、行ってきたよ!」
と母に写真を見せると、
「あら!懐かしい。外観は変わってないのね」
と言っていました。
既に他界している父にも見せたいな。
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スイスの代名詞の一つともなっている木造建築の山小屋「シャレー」の様式を取り入れた象徴的な建築は、 竹中工務店の設計・施工第一号ホテルだそうです!
雲仙観光ホテルの開業の日時は、1935年、昭和10年10月10日午前10時。
実は、戦争の関係で幻になってしまった1940年の「東京オリンピック」に向けて日本ではホテルの建設ラッシュが起こっていたのです。
なのでこの日時。
ウェルカムティーは、桑の葉のお茶を頂きました。
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⭐昭和へタイムスリップ!
館内は客船をイメージ。
え!?
そうだったんですね。
今、HPを見てて知りました。
そう言われたらロビーもそんな感じがします(笑)。
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昭和レトロ感満載の館内。
大階段で写真を撮るのは私の恒例。
ロビーの一角にある時計は約80年、ここで時を刻んでいるそうです。
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「Bar&Snack」はこの時、オープンしていませんでしたが、床のタイルは創業当時からそのまま、というのを教えてくださったスタッフさんが中を見せてくださいました。
キレイに残ってますね。
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ビリヤード室のステンドグラスがキレイ!
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これはもうプレイするしかないでしょう!
ない!
ボールが遠い時に使う、あのキューをのせる長い棒!
今、調べてみたら、あの棒、「メカニカルブリッジ」っていうんですね。
フロントに聞いてみたけど、やはりない!
ということで、カッコつけて後ろ向きに打ってみたら、友人が写真を撮ってくれてました。
もちろん、入りませんでしたけどね(笑)。
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図書室もステキ!
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このホテルは、戦後、GHQに接収され「休暇ホテル」として利用され、昭和25年の接収解除後に営業を再開しています。
接収されていた4~5年間、オーナーや支配人、スタッフの方々はどんな思いで過ごされたんでしょうか。
⭐昭和天皇も宿泊された特別室
今回宿泊したのは、特別室(1室22万円)。
昭和天皇もお泊まりになったお部屋、205号室です。
鍵もレトロで、お部屋にはライオンのドアノッカー。
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昭和天皇、皇后もここでお茶をお飲みになったのでしょうか。
感激!
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落ち着いた応接間とベッド
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お風呂にはネコ足のバスタブ
アメニティが入ったポーチは今、実家にあります♪
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アンティークな調度品
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部屋の動画はインスタで♪
男性の友人達が宿泊したのは、プレミアムツイン(一室11万円)。
ウィリアム・モリスの壁紙が可愛いオリエンタルなお部屋でした。
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⭐メインダイニングで伝統の味を
夕食は18:00、レストランのオープン時間から行きましょう!
何故なら人がいないところを写真に撮れるから♪
天井が高く開放的、床板のほとんどが創業当時のまま残っているそうです。
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レストランの前に大きな銅鑼(ドラ)があると思っていたら、オープンの合図を知らせるものでした。
ゴォォォーン!
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ガーデニングのような美しい前菜。
長崎県産、野生猪のシチュー。
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橘湾産キジハタのポワレ。
長崎県産みかんのグラニテ。
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メインは、長崎和牛フィレ肉のローストと雲仙の焼き野菜。
そして運ばれて来たパティシエ特製デザートワゴン!
キャー!
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ストロベリータルトにチョコレートムースのケーキ!
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ゴルゴンゾーラのベイクドチーズケーキ、びわのコンポート、プリン、ブラウニー!
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どうする?どうする?
もちろん、全部でしょう!
私は気持ちだけ減らしました(笑)。
メインダイニングにもウィリアム・モリスの壁紙を使った衝立が。
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朝食もメインダイニングでした。
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朝からまるでフルコース!
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⭐伝統のカレーもコンプリート!
9つのクラシックホテルを巡る旅で、毎回、母へのお土産に購入したのが、ビーフカレー。
伝統の味はどこも美味しかったですが、雲仙観光ホテルのカレーは特にお肉がゴロッゴロ入って最高でした!
ホテルの形をした箱にフィナンシェなどが入った「お菓子の家」も買って帰りましたが、中身がなくなったあとも実家で飾ってあります♪
ホテルの温泉は、硫黄泉でトロッと肌にまとわりつくような感じが気持ちのいいお湯だったな~。
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⭐戦争に翻弄された9つのホテル
クラシックホテルとは、第二次世界大戦前に創業し、西洋文化を取り入れた格式と伝統あるホテルのこと。
明治の文明開化の時代から西洋文化が日本に広がり、インバウンドは国策のひとつでもあり、西洋式ホテルの建設が急がれたのです。
歴史あるホテルの中でも、その建物を維持(改修、復原を含む)、文化財や産業遺産などの認定を受けているなどの条件を満たした9つのホテルで結成されたのが「日本クラシックホテルの会」。
そしてこれら9つのホテルは、戦時中は日本駐在中の各国外交官の疎開先や陸軍病院などになり、終戦後は、GHQや米軍に接収され、6~10年後に接収解除で戻されるという数奇な運命を辿っているのです。
日本人にとっても西洋文化、洋食に触れる機会となり、都市や地域の発展のために重要な役割を果たし、今でも愛されるクラシックホテルはどこも本当に素晴らしかった~!
⭐9つのクラシックホテルまとめ
クラシックホテルを巡る旅は、当時の歴史を知ることも出来、本当に素晴らしいものでした。
かつてそこに宿泊したことのある著名人の名前を見てびっくり!
オードリー・ヘップバーン、ジョンレノンは理解出来ても、ヘレンケラー、アインシュタイン、チャップリン!?
伝記や教科書で見た人達とは違う時代にいると思っていたのが、かつてここにも来てたんだ、と思うと感激!
開業の古い順に、見どころや名物、note記事をまとめてみました。
(宿泊したことがある著名人のお名前は全て敬称略にしています。)
日本クラシックホテルの会の加盟ホテル
🔷日光金谷ホテル
🔷富士屋ホテル(箱根)
🔷万平ホテル(軽井沢)
🔷奈良ホテル
🔷東京ステーションホテル
🔷ホテルニューグランド(横浜)
🔷蒲郡クラシックホテル(愛知県)
🔷雲仙観光ホテル(長崎)
🔷川奈ホテル(伊豆・伊東)
🔷日光金谷ホテル
✅1873年(明治6年)開業、現存する日本最古の西洋式ホテル
✅戦後、GHQに接収。接収が解除されたのは、6年7ヶ月後の昭和27年3月
✅宿泊した著名人 ヘレンケラー、アインシュタイン、リンドバーク、池波正太郎
✅見どころ メインダイニングや小食堂の天井画、日光東照宮のような彫刻
✅名物 百年ライスカレー
✅宿泊したお部屋:デラックスタイプ
🔷富士屋ホテル(箱根)
✅1878年(明治11年)開業
✅1941年 昭和16年の開戦直後より連合軍側の外交官軟禁が行われ、富士屋ホテルにヨーロッパ諸国や中南米の公使以下外交官約70名が抑留。
終戦後、GHQに接収され、接収が解除されたのは、9年後の1954年(昭和29年)
✅宿泊した著名人 チャップリン、ヘレン・ケラー、ジョンレノンご一家、皇子チャールス殿下が宿泊。昭和天皇、皇后両陛下がご来館
✅見どころ 館内の豪華な彫刻、「メインダイニング・ザ・フジヤ」の柱に掘られたオーナーのお顔
✅名物 伝統のビーフカレー
✅宿泊したお部屋:本館「ヒストリックジュニアスイート」
🔷万平ホテル(軽井沢)
✅1894年(明治27年)開業
✅ソ連とトルコの大使館が万平ホテルに疎開。
戦後、GHQにより接収、連合国軍将校向け宿泊基地に。接収解除は、戦後7年後の1952年
✅宿泊した著名人 ジョンレノン、オノヨーコ、堀辰雄、三島由紀夫、吉永小百合
✅見どころ ジョンレノン一家が愛したカフェテラス、「アルプス館」のメインダイニングのステンドグラス
✅名物 ジョンレノン直伝のロイヤルミルクティーとアップルパイ
✅宿泊したお部屋:本館クラシックツインルーム
🔷奈良ホテル
✅1909年(明治42年)開業
✅戦後、GHQに接収され、接収解除は、終戦から7年後の昭和27年
✅宿泊した著名人 オードリーペップバーン、アインシュタイン、チャップリン、ヘレンケラー、東条英機
✅見どころ アインシュタインが弾いたピアノが展示!
東京駅や日本銀行本店を設計した、近代建築の父、辰野金吾氏設計による桃山御殿風檜造り
✅名物 伝統のアップルパイ、茶粥の和朝食膳
✅宿泊したお部屋:本館デラックス クラシックルーム
🔷東京ステーションホテル
✅1915年(大正4年)開業
✅1945年(昭和20年5月25日)ボーイングB29の焼夷弾爆撃の火災により、東京駅丸の内駅舎の屋根等が焼失
1951年(昭和26年)ホテルの営業を再開
✅宿泊した著名人 川端康成、江戸川乱歩、松本清張、森瑤子などの文豪
✅見どころ 「日本近代建築の父」と呼ばれた辰野金吾氏の設計、「東京ステーションギャラリー」
✅名物 ビーフシチュー
✅宿泊したお部屋:ドームサイド コンフォートキング
🔷ホテルニューグランド(横浜)
✅1927年(昭和2年)開業
✅戦後、駐留米軍により全館接収され米軍将校宿舎に。
全館接収解除は、7年後の1952年(昭和27年)
✅宿泊した著名人 チャーリーチャップリン、ベーブ・ルース、池波正太郎、石原裕次郎、松田優作
✅見どころ 本館の大階段と2階のザ・ロビー
✅名物 ナポリタン、シーフードドリア、プリンアラモード発祥の地!
✅宿泊したお部屋:315号室「マッカーサーズスイート」
🔷蒲郡クラシックホテル(愛知県)
✅1934年(昭和9年)開業
✅戦時中は日本陸軍病院となり、戦後は米軍により接収。全館接収解除となったのは、戦後7年後の1952年(昭和27年)
✅宿泊した著名人 昭和天皇皇后両陛下や皇族の方々、志賀直哉、谷崎潤一郎、川端康成
✅見どころ 城郭風建築。ホテルの目の前は島全体が国の天然記念物「竹島」
✅名物 伝統のビーフカツレツ
✅宿泊したお部屋:ロイヤルスイートルーム
🔷雲仙観光ホテル(長崎)
✅1935年(昭和10年)開業
✅戦後、GHQに接収され「休暇ホテル」として利用され、接収解除は昭和25年
✅宿泊した著名人 昭和天皇皇后両陛下
✅見どころ 美しいエントランス、メインダイニング
✅名物 伝統のフレンチ「雲仙キュイジーヌ」
✅宿泊したお部屋:特別室
🔷川奈ホテル(伊豆・伊東)
✅1936年(昭和11年)創業
✅戦時中は、イギリス大使館、アメリカ大使館員の抑留先や、海軍の病院となり、戦後、GHQによる接収、接収解除は7年後の1952年
✅宿泊した著名人 昭和天皇皇后両陛下、平成天皇皇后両陛下もご宿泊
マリリン・モンローが新婚旅行で宿泊
✅見どころ 名門ゴルフコース。ロビーには皇居、歌舞伎座などでも使用される「山形椴通」の特注絨毯
✅名物 マリリンモンローも食したオムレツ
✅宿泊したお部屋:本館オーシャンビュー インペリアルスイート
そして私は今、カトープレジャーグループの「ふふ」シリーズのホテルをコンプリートすべく、巡っています。
残すところ、あと1つ。
さらに星野リゾートの最高グレード「星のや」も今年コンプリート予定です。
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