綾瀬さんと真谷くん25「海」
響と浜辺で水を掛け合って遊んでいたら、喉が渇いてきた。売店でなにか飲み物買うか。
「響〜売店で飲み物買ってくるからそこで待ってて」
「わかりました」
売店で炭酸飲料を2つ買って戻ろうとしたら、金髪の男にナンパされてる響がいた。
「ねぇ〜そこのお姉さん俺と一緒に遊ばな〜い?」
「えっと……遠慮しときます」
響がそういうが男は離れようとしない。
「ほらほら〜一緒に行こうよー」
「や、やめてください!」
響のその言葉で僕の中の何かが切れる音がした。
「おい」
ゆっくりとそいつに近づき、低い声で声を掛ける。
「俺の彼女に何してんだ?」
辺りを見回すと兄ちゃんは樫野さんにベッタリでこちらに気づいてないようだ。
「あ?」
男が振り返る。
「何してんだって言ってんだろが!」
「ひぃぃ!」
「早く言えやコラ!」
「ナンパしてました……」
「なんでナンパしとったんや?」
「あの……彼女さんがあまりにも綺麗でつい……」
「なに人の彼女にナンパしとんじゃワレ!」
「す……すみませんでした……」
「声小さいねんはっきりせいやコラ!」
「も、申し訳ございませんでした~~~!!! 」
男はそう言い逃げていった。
「はぁ……なんとか追い払えたか」
「優!大丈夫?」
響が声をかけてくれた。
「あぁなんとかな」
「響は?大丈夫だった?何もされてない?」
「うん何もされてなかったよ」
「よかった~」
僕はほっと胸をなでおろした。
すると響が僕に近づいてきた。
「どうしたの?ひびk」
言い終わらないうちに響が抱きついてきた。
「私のためにありがとう優」
と耳元で囁かれた。
「こ………こっちこそありがとう………」