綾瀬さんと真谷くん68「心の瞳」
私は中学生の頃はどちらかと言うと内向的な性格でした。仲のいい友人はそこそこ居ましたが、一緒に出かけたりすることは少なかったです。
そんな自分を変えようと演劇部に入りました。
最初は演劇部ってなんだか堅苦しそうって思ってたけど体験入部に行ってみると意外と和気藹々としてました。演劇部では、よく公演されるような演目からオリジナル脚本での劇もありました。
いわゆるラブコメのような演目もありました。
私を巡って争奪戦のようなことが起こるといった内容も多々ありました。
これ優に話したら嫉妬されそうですね。
『響は僕だけのもの』と言いそうな気がします。まぁそれは横に置いておいて、演劇部は人気の部活なので、入った子は一目置かれるようになります。
私の他にも演劇部に入った子が何人かいました。大抵は尊敬されるのですが、一部から反感を買うこともあります。
私も反感を買ったことがありますが、あまり気にせずに受け流しました。
無視を続けていると大体は大人しくなります。
演劇部に入りたいなら、自分から声をかければいいのに……と因縁をつけられる度に思ってました。まぁ私を狙う理由は私を通じてイケメンな先輩を紹介して欲しいとか自分でやればいいじゃない。と思うようなことばかりでした。
もちろん勉強にも手は抜かず、テストではなるだけ上位にいるようにしてました。
部活でも活躍し、成績も優秀となれば私に告白してくる同級生がよく居ましたが、なんだか釣り合わなさそうだなぁと思ってたので全て断ってました。中学の時は愛するということがどんなことだか分からなかったけど、高校に進学して優と付き合ってから愛するということがどんなことかわかった気がします。
私と優は決して変わることのない固い絆で結ばれています。
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