真谷優の大学留学記69「ボードゲーム」
今日は久しぶりの休日だ。何をしようか。そんなことを考えながらスマホを眺めていると部屋の扉が勢いよく開かれた。《ユウ!日本のボードゲームを教えてよ》声の主はヴェルナーだった。《いいけどどうしてだ?》《YouTube見てたらこう言うのを見つけて》
ヴェルナーが見せてきたタブレットの画面には日本の伝統的なゲームを英語で紹介する動画があった。
《この中にあるショウギって言うものをやってみたいんだ》将棋をチョイスするとはこの動画作った人良く調べてるな。《オーケー。将棋ならアプリがあるよ。 どう動かせばいいかもちゃんと書いてるし》ヴェルナーのタブレットに将棋のアプリを入れ、駒の動かし方などをレクチャーした。
《歩兵はチェスで言うポーン、王将がキング、桂馬がナイト、角行と銀将はビショップ、飛車はルーク、金将はクイーン、香車はチェスにはなく、例えるなら槍と言った感じだ。そしてチェスと違い、取った駒は自分のものになる》細かいルールも教えて、ヴェルナーが実際にやってみる。 飲み込みが早いのかものの数分で勝つことが出来た。《やった!勝てた!ありがとうユウ!》そう言ってヴェルナーは嵐のように去っていった。