綾瀬さんと真谷くん30「文化祭」

今日は文化祭本番だ。準備もトラブルなく進められた。あとは楽しむだけだ。みんな浮き足立って空気もどことなくふわふわしてるし、校舎もなんか三割増で輝いているように見える。入口の前で立ち止まっていると後ろから声をかけられた。
「優ー! 」
「あ、響おはよう」
「おはよう優今日は文化祭ですね」
「そうだねじゃあ教室に行こうか」
他愛もない話をしながら教室へ向かう。
教室へ入るとすでに何人かが居た。
自分の席につき、読書をして体育館へ移動する時間まで待った。
しばらくするとほかのクラスメイト達も教室へ入ってきた。
体育館へ移動する時間となった。僕は読んでいた本のページに栞を挟み本を閉じた。体育館での時間は退屈だ。縷縷綿綿な校長の話があるからだ。
毎回思うことだが簡潔に話せないのだろうか。そんなことを思いつつ話を聞いていた。校長の話が終わり、注意事項などを聴いて解散となった。
教室へ戻る途中如月に絡まれた。
「ねぇ~優くぅん誰かと一緒に回るのぉ?」
「なんだ如月か」
「あれほどかかわってくるなと言ったのにまた来たのか」
僕は血も凍るような声をだし、冷眼傍観の視線を向けた。
如月は怯えた表情をして去って行った。
さて店番まで誰と一緒に回ろうか。
特に回る相手もいないしゆっくり回るとするか。
一通り回って教室へ向かった。
カバンにしまってあった紺色のベストをカッターシャツの上から着て待機する。
心なしか女子の視線が僕に集まってきている気がする。
早速お客さんが来たようだ。
「いらっしゃませ」
「メニューをどうぞ」
メニューをお客さんへ渡した。
お客さんはメニューを一通り見た後、注文をした
「アイスティーをください」
「かしこまりました。少々お待ちください」
僕は仕切られた空間の中へと入りトレーに載ったアイスティーをうけとった。
「お待たせしましたアイスティーでございます」
そう言いながら、トレーに載ったアイスティーを机に置いた。
その後はお客さんと軽く雑談しながら店番をした。
アイスティーを飲み終えたお客さんを見送り、
次に来たお客さんの対応をした。
楽しかった時間もあっという間に過ぎ、気付けば文化祭が終わるまで10分になっていた。
最後に来たお客さんの対応も終えて無事文化祭が終了した。

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