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「シビックテックが学問になる」市民活動10年の主婦が大学の特任研究員になった話

こんにちは、白澤美幸と申します。
私は地域の課題をITで解決するシビックテックという活動をしています。Code for NAGAREYAMAという活動を始めたのがきっかけで、Code for Japanという団体の理事になり、今はCivic Tech Zen Chibaという千葉県内のシビックテックアライアンスの代表として千葉県のDX推進に関わるアドバイザリー会議にも出席させてもらっています。

という「白澤美幸」が今回はなんと
\\\\東京大学の特任研究員になりました ////
ぱちぱちぱち👏

研究所にて 完全におのぼりさん

子育てを機に、まちづくりや地域貢献に興味を持った市民だったわけですが、実は今回有り難いことにシビックテックの学問創出に携わる機会に恵まれました!

👏シビックテックが学問に?地域課題解決は課題がたくさん

地域で活動をしたり、行政で審議委員やアドバイザリーをしていて、さらに中小企業で働いていていると、行政、企業、市民が同じ面(地域)を見ながら、連携が全然取れていなくて、それぞれの立場から見える景色も未来も全く違うことに気が付きます。

地域を良くしたいと思っている市民の声がクレームになる
行政はそれを解決するために予算をつける
その事業を民間へ委託、民間事業者は行政の要求を満たすためにフルスペックに
結果、事業予算が膨らむ

地域の課題を解決するために事業を立ち上げる
事業ごとに動いていて他との整合性がない
隣のまちも同じことをやっているが話し合う機会はないから個別に対応
結果、費用が膨らんで使い勝手が悪い

そんな場面を何回も見てきました。

お金が潤沢にある高度経済成長期であればそれぞれが自分たちの役割だと邁進するのもいいかもしれないですが、こんなのが続いていたら財政破綻しちゃいます。全くサスティナブルじゃない。
そしてそれは誰のためでもないみらいのまちのため

実際行政や企業、市民もどうにかしなくちゃいけないと考えていて、いろんな連携が試みられています。
でも連携の結果お互いの幸せになっていない。
そもそもそこで住んでいる人の幸せになっていない。
やっぱりそれぞれの立場から、ありたい姿を唱えている

この見えている違和感をきちんと伝えるにはどうしたらいいのか悶々とする日々が続いていました。

「もっとシビックテックが役にたつことはできないんだろうか」
「理論的に説明できれば方法として取り入れてもらえるんじゃないだろうか」

ある日、東京大学の瀬戸先生、武蔵大学の庄司先生に突撃インタビューをしてみることにしました。

「シビックテックを学問的に学びたいのですが、それはどこで学べますか?」

先生方も大変困られたと思います。
シビックテックを研究されている先生は「工学」「情報」「社会学」「行政学」と多領域にわたっています。そうなんです、「シビックテック」という言葉自体が機能や定義が広く一つの領域にとどまることができていなかったんです。

では、学問としてそもそも成り立たないのではないかという疑問も出てきそうですが、学問というのは日々進化をします。専門性が求められる研究者の世界で専門を明らかにするためにできた領域。その領域を超えて研究をするという学際連携という取り組みも盛んに行われています。

それからしばらくして「東京大学シビックテック・デザイン学創成」のための寄付研究部門ができるという発表がありました。
学際連携のさらに先に進んだアクションに本当に心臓がバクバクしたことを覚えています。

もう一度お伝えすると
「学問は日々進化をしています」

シビックテックという領域は、世界中でいろんな活動が生まれています。確実に今までにない何かを持っているのは、火を見るよりも明らかです。
ですが、その「何か」を伝える体系だった知識がない。私の課題感もまさにそこでした。

そもそもの目線を変えなくては変わらない
そのためには広くいろんな人に知ってもらう必要がある
いろんな人に聞いてもらうには最高学府だ!!!

と鼻息荒く、東京大学の門を叩きました

٩( 'ω' )و  タノモ-!!

👏👏  母→市民活動10年でも研究ができる

東日本大震災を機に日本に広がったシビックテックは、COVID-19を経て活動に携わる人が爆増したとおもいます。その間10年いろいろな地域でCode forという団体やシビックテック活動が生まれ、そして終えていきました。

その終え方には役目を終えた類のものとそうでないものがあったと思います。地域毎携わる人が異なったり特色が異なるので、運営の仕方や具体的な事業内容も異なります。
千葉でも、その複雑な社会背景の上においてもシビックテックがうまくいくパターンがあって、それに乗ったところは細く長く続いています。
パターンといってもコーディネートみたいにいくつもの組み合わせなで、それと逆にうまくいかないパターンやコーディネートもあります。
シビックテックの外周ではありますが、行政の政策も、議員の提言もうまくいくパターンといかないパターンとがあります。

そのパターンをうまく語れるようになったら、色々な地域でシビックテックに興味を持っている人の助けになるし、地域はよくなる。

そう考えて思い切って相談してみた結果、特任研究員として携わることができることになりました!

研究員かつママです

私の肩書きは異例で、素晴らしい研究者の方々と一緒に作業ができること自体に感動しています。

同時に現場でなければできない経験を積むことも同じく価値があることだとわかりました

まちは人でできていて
人には心がある

どんなに高いビルが建っていても
どんなに大きな道があっても
どんなに緑豊かでも
どんなに美味しい魚が獲れても

ここがいいと思う人がいて
はじめてまちの価値は生まれる

こんなポエムなことを考えている私ですが
続報をみなさんにお伝えできることを、私が一番期待していますw

それでは皆さん、良い1日を!!

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