クリスマスが今年もやってくる
さあ、クリスマスイブがやってきました!おめでとうございます!ありがとうございます!
とはいえ、私個人の感覚で言うと、クリスマスというのはあまり実感的によく分からないイベントだったりもします。
何しろ少々込み入った家庭で育った私には生まれてこのかたサンタさんが来てくれたことはなかったし、かろうじて半期だけ通っていた幼稚園では「お前は良い子じゃないからサンタさん来ないんだろ〜!」とからかってきた男の子に、「サンタさんはお父さんなんだよ!知らないの?」と言って泣かせてしまった記憶があります。発達障害ADHD、幼児の頃にはなぜか周りよりも「マセて」いることがよくあるらしいです。当時園にいた子供も保育士さんも全く記憶にないくらい、情緒の発達は遅れているのにね......。
誰かは覚えてないけど、あの時の男の子、ごめんね。今はきっと君が良いサンタさんになっていることでしょう。
そんなわけで大人になっても長らく私にとってクリスマスというのはあまり重要ではないイベントで、まあ恋人や夫がいればちょっと美味しいものを食べて良い酒でも飲むかって感じで、結婚したのちも強いこだわりがなく、元夫が24日25日と愛人の家をハシゴしていると知った時も「面白いコラムのネタができたな!」くらいにしか思わずに来ました。
ところがいざ、離婚して独り身の一人暮らしになってみると、わりとこれがボディに効いてくる。
誰かと過ごしたい!とか、素敵なプレゼントが欲しい!とかは思わないのですが、(フリーランスで出勤とかがないので)自宅で過ごすクリスマスイブに普段通り朝から怠惰に飲んだくれることにそこはかとない罪悪感?惨めさ?なにやら後ろ暗いものを感じるようになってきたのです。
というわけでわたくし、ここ数年、健やかな独居中年の気持ちの良いクリスマスの過ごし方を発見いたしました。
朝起きたら、いちばんに、適当な児童福祉団体に少額寄付をするのです。
金額なんか数千円もあればよろしい。毎月の寄付なんかは手続きしません。とにかくそのへんの、貧困国の子供支援寄付のうち信頼できそうな有名どころにちょろっとお金を振り込むのです。
するとアラ不思議!今日一日、なんならクリスマス本番までの二日間、自堕落に食っちゃ寝していてもなんだか気持ち良く過ごせるではありませんか!
とりあえず大人として、サンタさんの役割は果たしましたからね。
人間、自分の気分というものは実に曖昧かつ簡単な洗脳で調律ができるものなのです。人は誰かの役にたつ(と、自分が思える)ということが、本能的に1番満たされるらしいですよ。
というわけで今日ものらくらと寄付団体を検索しながら酒を飲み、善行ノルマをこなした私は良いクリスマスを過ごしております。
みなさまもどうぞ自分にとって素敵なクリスマスを。