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100の無駄
私はいちおう本業作家とか言っているのですが、実際ここ数年は経営しているネイルサロンの収益が主だった収入だったりしています。
執筆業とはそもそも収入が安定しないもの。私のような飛沫作家は余計に難しいです。
そんななか、発達障害のこともあり、ちょっと外にお勤めすることが難しい私にとって、コロナ禍で水商売という最終手段が断たれた時に自宅ネイルサロンを始めたことは人生の転機でした。
今思えばサロンを始めた時には完全なる見切り発車で、ADHD特有の非現実的な衝動性による無謀なチャレンジとしか言いようのない状況だったのですが、なんとか続けることによりおかげさまで安定した収入を確保するところまで持ってくることができました。
あの時衝動で始めたことは無駄にはならなかったなあとこればかりは特性に感謝する次第です。
発達の診療のため通っている主治医にも「衝動性がうまく作用しましたね!」と言って貰えました。
実際にこれはものすごく恵まれたことで、環境やタイミングや色々な要素が運良く働きました。
でも何よりも、その時に「やりたい!始めちゃおう!」と思った私の行動力、衝動性がプラスに働いた結果だと思います。
このように、ADHDの特性がポジティブな結果に繋がることはままあるようです。
ベンチャー企業の社長などにはADHDの人が多いという話もあります。想像される不安要素を深く考えるよりも前に、とにかくやりたいことを始めてしまうという衝動性が時には必要なこともあるのでしょう。
もちろん、それで失敗することもあります。あまりにも計画性がなく衝動だけで動いた結果、多額の借金を背負うこともあるでしょう。私もこれまで抗いがたい衝動性のせいで多くの金銭や時間を失ってきました。
でもまあ、そのうちのひとつ、ふたつがこうして形になることもあるのですよね......。
悔しいような気もしますが、バカみたいに調子に乗ってやり始めたことがやがて大きな実をつけることもたまにはある。そのためにはなるべく多くの種を蒔き、苗を育て、飽きたらそれを踏み躙って、偶然にも奇跡の一株になる何かを見つけること。それが私のような発達障害者のライフハックなのかもしれません。
とはいえ失敗にも限度があるので、何でもやりゃあ良いってモンでもなく、そこの判断が難しいんですけどね〜〜!!
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