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次女とジャズ旅行に行く計画
末っ子の次女は私が40歳になって生まれた。目に入れても痛くない、存在だった。いつも一緒だった。
16歳の時、12歳年上の彼氏と付き合い始めて、生活態度がガラリと変わった。私は疎ましい存在となり、次第に私とは口も聞いてくれなくなった。
寂しかった。
次男を亡くし、自分の事で精一杯になった私は、次第に次女への執着を止め、娘の住むロサンゼルスを去り、自分の心の回復に集中した。
新しい土地で、新しい仲間との絆を深めながら、私は少しずつ、自分を取り戻していた。
娘もゴールに向かって進み、娘の彼氏も責任ある真の大人へと改心し、私はそれで幸せだった。
2年前、わたし達の新居を訪れた次女に、「今のマミー、好き」と言われた。
許してくれた、と感じた。
それから娘とは、一緒にニューヨークに旅行したり、彼氏が不在の時、私がロサンゼルスに遊びに行ったり、という、新しい関係を温め始めた。
娘の彼氏も私達を気遣ってくれる。
先日、私の大好きなピアニストの上原ひろみのコンサートのチケットをプレゼントしてくれた。場所はサンタクルーズ。ロサンゼルスから車で5時間ほどの美しい街らしい。
私は躊躇していた。娘は学業で忙しいのではないか? 迷惑をかけてしまうのではないか? という想いが大きかった。
しかし、それは杞憂でしか無かった。電話の向こうの娘の弾む声から、正真正銘のウキウキが伝わってきた。サンタクルーズに行く途中も観光しよう、サンタクルーズで2泊しよう、ロサンゼルスでザックのお墓を一緒にきれいにしよう、などの様々な計画を話し合った。
思えば、娘から無視され、彼氏とは大喧嘩や、スマホでメッセージの最大字数を超えるほどの言い合いをした。最悪な状況で苦しかった。それも、今では懐かしい思い出だ。
自分の心に正直に生きていると、人との衝突は避けられない。真の関係を築くのは、家族でも容易ではない。
娘とのジャズ旅行、行く前の計画から、ウキウキを楽しもうと思う。