枕草子 木の花は
「光る君へ」をかなり熱く観ていまして
ストーリー、衣装、音楽を楽しむとともに
ファッサマ清少納言の「推し愛」、
春はあけぼのシーンにとても感動しました。
そんな訳で
清少納言からのつながりで、
以前製作したものを紹介させてください。
枕草子の「木の花は」から
インスタラクター展覧会(2018年)に
出展したものです。
文は意訳です。間違っていたらすみません。
キャプションはこだわったところなど。
木の花は、色が濃くても薄くても紅梅が好き。
桜は花びらが大きくて、葉の色が濃いのが
細い枝についてるのが良き。
藤の花は房が長くて、色濃く咲いているのがたまらん。
4月末とか5月初めに橘が
葉が濃い青で、真っ白な花が咲くのだけど
雨が降った次の朝は本当に素敵でいい!
花の中から黄金の玉のように
すごく鮮やかに実が見えているのは
朝露に濡れた夜明けの桜にも負けてない。
ホトトギスが来る木だと思うからか
やっぱり改めて言うまでもない。
梨の花は、まったくつまらないので
親しみも感じなくて、手紙なんかもつけたりしない。
いけてない人の顔をたとえて言うのも
「梨の花みたい…」なんて言うのももっともで
葉の色からして残念な感じなんだけど、
中国では梨の花って最高らしく
漢文に読んでいるわけだから
何か理由があるのかと思って
よく見てみると
花びらのはじにキレイな色つやが
ちょこっとついている気がする。
玄宗皇帝のお使いの者に会って
楊貴妃が泣いた顔を例えて
「一枝の梨の花が春の雨に濡れているようだ」
なんて言っているのはマジヤバイと思うと
かなりいい感じなのかとも思う。
桐の花が紫色に咲いているのは好きなんだけど
葉の広がった感じは嫌。ちょっと派手すぎ。
でも他の木と同じレベルで語っていいわけじゃない。
中国では鳳凰とかいう仰々しい名前の鳥が
この木を選んでわざわざ住むらしいけど
それって格別、レべチよね。
しかも、
琴になって色々な音が出てくる木を
「をかし」なんていう陳腐な言葉で
収めていいわけがない!
木の姿は、カッコよくないのだけど
栴檀(センダン)の花は素敵。
枯れたみたいに咲いて変なのだけど
必ず5月5日に合わせて咲くのがウケる。
ご覧いただきありがとうございました。