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終活トーク #10【未来信託と遺言の違い(下)】
前回は、昭和時代にできた法律が今の時代に追い付いていないから、相続で悩む人が多くなっていることをお伝えしました。
そういった風潮を捉えて庶民のための民事信託が平成19年に制定されました。
未来信託は民事信託に属し順位や割合に関係なく誰にでも自由に財産を渡せることができますとお話ししました。
今回は未来信託の仕組みや特徴をお話しします。
未来信託は、皆さんがよく知っている生命保険と同じ様な仕組みを持っています。
生命保険は被保険者が死亡した場合は、必ず保険金受取人に保険金が渡ります。
未来信託も同じで、お願いした人(委託者)が死亡した場合は、財産を渡したい人(受益者)に必ず財産が渡ります。
違うところは、生命保険は保険金受取人にお金が渡りますが、未来信託はお金だけではなく不動産や株式など様々な財産が渡せることです。
もう一つ違うところは、死亡保険金の受取人は原則配偶者及び二親等以内の血族までと範囲が決まっていますが、未来信託は、財産の受取人を戸籍に関係なく自由に渡せることです。
皆さんは、特定の人に財産を渡したいと思ったときは、遺言書を思い出されると思います。
ただ遺言書を書いたとしても、他の相続人から「遺留分侵害額請求」をされると、相続争いに発展し財産を渡したい人に100%渡りません。
未来信託の契約には、遺留分侵害額請求は関係ありません。信託契約で対象となった財産に相続人は関与できません。これは信託法に基づいているからです。
遺言書は亡くなった後に効力がありますが
未来信託は、お願いする人(委託者)が元気なうちに、お願いされる人(受託者)と契約します。契約した日から効力が発生しますので、認知症など万が一のことに対策できます。
お願いされた人が契約書通りに、お金をおろせたり不動産を売却したりして介護資金を作ることができます。
認知症対策も相続も事業承継も一つの信託契約で整います。
「何もしない」よりは「遺言書」よりは「未来信託」だと思います。
アシストライフ
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