おかみ丼々和田鉄輪温泉
2024年4月、鉄輪温泉に、おかみ丼々和田を開店しました。
鉄輪温泉とのご縁は、6年前の2018年11月に、築地の店のお客様だったAPU(立命館アジア太平洋大学)の出口治明前学長をお客様10人くらいでお訪ねしたのが、始まりです。
湯けむりのぼる温かい土地、入ったらすっかり頭の中が空っぽになる温泉に魅せられてしまいました。
その後、この温泉に魅せられて、何度か通ううちに、これからの10年、築地で同じように働けるかどうかと立ち止まって考えてみました。コロナ禍での飲食店は、ほんとに苦しく厳しかったのです。
温泉に導かれて、店を閉じる決心をして、鉄輪温泉に移住しました。
先の見通しも何もたっていなかったのですが、
心とからだの声を聞いて立ち止まって考える時となりました。
その間に、築地の時のお客様が、一昨年は約90人、昨年は、約150人の方がおかみを訪ねて来てくださいました。
まだお迎えする準備もできていない、動かないおかみを心配して、お客様4人が、昨年4月に、株式会社おかみ丼々和田を設立しようと株主になってくださいました。
地元の方にもお力添えいただき、空き家の空き室を使ってというお申し出があり、さらに「人と人をつなぐ場所」をコンセプトに、観光客や地域住民の交流の場(立ち寄り処)となる飲食店を空き家の空き室を改築し、食事処兼鉄輪ツーリズムの拠点的施設として助成金も半分頂くことができました。
皆さんの応援をいただき、今年4月、すじ湯前に『おかみ丼々和田』を開店することができました。
お客様のピアニスト、髙橋望さんのリサイタルも鉄輪温泉で2度開催することもできました。東京からも、地元の方も、たくさん聴きに来てくださいました。
昨日は、おかみ丼々和田の初株主総会でした。
都会から地方を考える時、ついつい、産物を取り寄せたり、地方の悩み解決を考えようという形が多いかなと思いますが、
おかみが流れてここに来たことで、都会のお客様が「なぜ?鉄輪温泉に?」という興味を持って訪ねて来てくださり、そして、おかみが感じるままに、この土地の魅力をお伝えすることで、こんなにたくさんの方が、それも何度もリピートして、訪ねて来てくださり、土地の方と懇意になり、あそこに行けばあの人に会えるという関係が生まれて、そして、皆さんが出資して、集まれる店を作ってくださいました。
地元の方にも応援してもらって、お客様にも、何度も何回も背中を押してもらって、開業まで辿り着き、そしてまた、家族や友人、知人を誘って、何度も訪ねて来てくださる、このお客様と地元の方の応援あっての『おかみ丼々和田』なのです。
このたくさんのご縁に助けられてこそ、存在する、おかみとおかみ丼々和田、この感謝のモデルこそが、都会と地方を繋ぐ大きな絆では、ないでしょうか。
どうぞこの場所に、暮らすように旅するように、旅するように暮らす人たちがたくさん増えますように。お帰りを何度も心よりお待ちしています。