妄想劇場 25話
25話
「孤独」
オペ室の前で硬く指を組み
ジョーの処置が上手くいくようミユキは祈っていた。橋爪や藤堂が連絡を受け駆けつけてくれ、橋爪は声もかけずに
ずっとミユキの側に寄り添っていてくれた。もはや学に同情の気持ちは消え失せ憎しみの気持ちでいっぱいだった。
オペ室から医師が出てきて
「油断は禁物ですが、一命は
取り止めました。もう少し遅ければ危なかったですね」と伝えた。
ミユキはジョーに付き添うつもりだったが、強引に橋爪に自宅に帰された。
目を閉じると、どっと疲れが押し寄せた。救急車の中で
いつも見る夢を見るのが怖かったが深い眠りに落ちた。
翌日の午後、阿部の事務所を
尋ねて昨日のお礼を言った。
午前中に事情聴取があったが
内輪揉めとして受理され学は服役になる流れのようだ。
阿部が「大丈夫ですか?今夜
jupiterに岸辺が来る情報が
あったんですが、無理なら
次回にしましょうか?」と
言った。ミユキは「いえ
行きます!大丈夫です」と答え、阿部から写真を受け取った。
その夜jupiterに岸辺と津田が
2人でやって来た。マダムも
交えて談笑しミユキはチャンスを伺っていた。
津田が「失礼します」と化粧室に立った。出てくるのを
おしぼりを手に待機していた
津田がおしぼりを受け取ると
一緒に写真を渡した。見た
津田の顔がみるみる青くなる
「お前…誰だ!この写真は何だ!」ミユキは微笑み
「奥様に知られたらあなたの
立場も危うくなりますね。
明日ここに連絡下さい」と
携帯番号の紙を渡した。
脚本家ミユキ