オンライン時代における『魅力』の見え方・伝え方〜採用・就活編〜
2020年8月6日(木)、株式会社オカムラさんが運営する bee『WORK MILL』プロジェクトと、私たち関西大学社会学部メディア専攻matsu-labがコラボさせていただき、第2回目のオンラインワークショップを開催しました。
私たちmatsu-labは現在、コロナ時代の働き方・遊び方と新しいオンライン経験のデザインをテーマに研究を進めています。
社会人と学生にとって「しなければならない」ということも大事ですが、それ以上に「してみたい」をつくる・実行するということを重視しています。
そこで今回は、「BBB」という言葉を用いてワークショップを開催しました。
学生が社会人と話す場所は、面接やインターンシップなど採用の場面しかなく、そのような場面ではお互いが良い風に見せようとしているのではないでしょうか?
そこで、学生と社会人が素で、そしてフラットに話し合える場を提供できないだろうか?という発想から、
社会人と学生の壁を壊し(Break)、距離を超え(Beyond)、架け橋になるよう繋ぐ(Bridge)という意味で、このBBBを考案しました。
そして、今回のワークショップでは、BBBというコンセプトを用いてこのような
テーマを設定しました。
『オンライン時代における「魅力」の見え方・伝え方~採用・就活編~』
イベント前に、大学生100人に対して就活に対するアンケート調査を行いました。
その結果を用いて、ゼミ生が社会人の方を交えて4人でトークショーを行いました。
<BBB × Talk Show>
Q. 企業説明会は対面orオンラインのどちらがいいか?
【対面派】
・人事の方の人柄がわかりやすい
・より会社の雰囲気がわかる
・直接質問したい
【オンライン派】
・交通費がかからない
・遠方の企業でも参加出来る
・自由に出入りできる
対面orオンラインのそれぞれのメリットとしてはこのようなものが挙げられましたが、多くの学生が“対面派”と答えました。
実は、今回のアンケートで最も多く寄せられた意見は
「オンラインだと会社の雰囲気や素が伝わりにくい」
というものだったのです!
◎そもそも過去の対面の説明会では、素を見抜けていたのだろうか?
Aさん「会社の素はそもそも入る前はほとんど分からないものです。とはいえ、社員に聞いたり、自分なりに素を捉えに行く学生の姿勢も大切です。そのプロセスこそが就活なのではないかと思います。」
◎そもそも素って何なんだろう?
学生からは、面接でどのくらい素を見せるべきかわからないといった意見もありました。
ゼミ生「みんなが黒髪黒スーツでいることに違和感を感じています。入社すると変わってしまうのに…」
Bさん「個人的にはみんな同じ髪の毛、同じスーツってどうなの?って思います。結局は中身やひととなりが大事なのかと。」
Aさん「一時的に隠そうとしたって素は出てきますからね。学生と社会人の“素”と“素”のぶつかり合いでいいのでは?と思います。」
Cさん「そもそもお客さんに対して素で接する人なんていません。素を見せないのも必要な能力です。でも、面接では嘘は見抜かれますよ。」
ゼミ生「素を見せるより、嘘をつかないを心がけた方がいいですね。自分にとって良い仮面をもっておくのも大事だなと思いました。」
そこで実際に会社の魅力が伝わるよう理想のオンライン説明会を考えてみました!
ここではいくつかピックアップして簡単に紹介していきたいと思います☺︎
① テーマ:リレー形式のインスタLIVE !
企画内容:人事、人事以外の部署の社員がリレー形式で会社、仕事内容を紹介する。
→匿名参加することで躊躇することなく質問をすることができる。社員の関係雰囲気をリアルに感じることができる。
② テーマ:全国にある会社の様子をオンラインで見にいこう
企画内容:体験型にすることで企業と学生の距離感を縮めることができる。
オンラインの特徴を生かして全国にある支社のオフィス内の環境や様子を学生に伝える。
③ テーマ:オンライン座談会
企画内容:面接時に人事担当とばかりでなく、希望部署の社員と交流を図る。
オンラインのチャット機能を用いて気軽に質問できるようにする。
などなど、、
このようにオンラインになったことで今まで行われなかった方法が検討される新しい時代に移り変わりました。新しいこと始める時は、不安が募るばかりですが上記で挙げられたオンライン説明会が実際に行われた際にはより深く自分の志望する会社のことを知れるかもしれないとチャンスに捉えるべきであると思います。
〜最後に〜
例年とは異なる就職活動の在り方に戸惑いと不安を抱いている学生は少なくありません。しかし、その不安は企業側も同じであるということが、ワークショップを通して認識することが出来ました。
それはBBBのタイトル通り、学生と企業(社会人)の壁を越えて本音で会話をすることができたからだと考えます。
学生の抱いている疑問に対して、企業としての意見、そして1人の社会人としての意見をたくさんいただき、
『何を求めているのか?』
『何が求められているのか?』
互いのニーズを包み隠さず確認し合うことで、
新たな考え方や可能性が生まれることを今回実感しました。
学生と社会人がフラットに話し合える機会の大切さに気づいた私たちゼミ生は、より多くの方にご参加頂けるよう、両者の交流の場を今後も提案していきたいと思います。
執筆:小村、土井、馬場