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助産学生になったきっかけ
突然ですが、私が、大学院の助産課程の狭き門を叩き、入学を目指した過程を整理しようと思います。
今は、少子高齢化によって、助産師の働き方は様々で、不妊治療や急性期助産師の役割の需要、産科と他科の混合病棟で働く割合もかなり増加してきています。また、助産師は女性しか慣れない職業で、女性に生まれないとできない役割を持てることに、なにかスピリチュアル的なのも感じていました。しかし、正常なお産を受け持つことに、2つもの重い責任感を持って生きていくことに、強いストレスもあります。また、私は、数ある看護学科の中でも有名な学校に進学しており、そのまま看護師として就職して、看護師として高いプライドを持って、安定した仕事に就ける確率も高かったです。何倍もの倍率を持つ助産学校を受験するために、人気の高い病院の新卒の就職を蹴って、いくつも助産学校を受験し、もし落ちてしまったら、看護師としての就職先を再度探すことへのリスクもありました。
私は様々な迷いがあって、助産師の道を目指したのですが、大学の先生や家族、実習での助産師さんとの出会いが、助産師になる意思を強くしてくれました。
①海外ボランティアの夢
正直、助産師になりたいと思ったのは、途上国では助産の需要が高いからです。
途上国はまだまだ、平均年齢が20〜40歳の国が大部分で、子供の数、特にストレートチルドレンや孤児院にいる子供たちの数が圧倒的に多いです。私は、日本にいても、普通にストリートチルドレンや孤児院の子供達と会ったとこがないです。ちなみに、世界一出生率が高い国はニジェール🇳🇪(6.73)で、一番低いのは韓国🇰🇷(0.84)です。日本🇯🇵は1.20と世界で下からおよそ10番目くらいです。(出生率だけでは、子供の数の多い少ないは言えませんが、大目に見てください💦)
また、ケニアの村のパブリックホスピタルでボランティアをした時は、午前の診療が始まると、ずらっと乳児を連れたお母さん、大きいお腹の妊婦さんが並んでいて、次から次へと看護診療をしてもまったく終わりが見えませんでした。午前の9時前に始めたけれど、終わった頃には午後2時になっていました。日本だと、産科クリニックが潰れてしまうところ、病院でも産科が他科と合併してしまうこともあります。
自分の経験からも、助産師の役割は、日本と発展途上国で違うことがよく分かります。海外で助産師として活動するためにも、まずは日本でしっかりと助産師としての基本的役割を果たせるようになりたいと思いました。
②看護学生時代に、母性の実習で挫折する
看護学生の時、母性の実習に行って、産後の母子を受け持ったのですが、記録の量が2人分で、かつ知識も浅くて助産師さんからひどく叱られることが多くて涙が出てきてしまい、「看護学生としてこんなんじゃ助産師やってけない」と思いました。また、この時、小児の実習もすごく大変だったのですが、子供が好きなことに気づいたり、すごくやりがいを感じることができて、小児看護に興味を持っていました。
実習が全て終わった後、進路について考えたとき、助産師の夢を完全に捨て切ることができませんでした。大学の先生に相談して、「一度働いたら、大学院に行くのが難しくなるから、今、少しでも気持ちがあるならチャレンジしたほうがいい」と言われ、内部就職を蹴って、助産学生への道を目指すことを真剣に考え始めました。
③助産所での実習における出会い
4年生の頃、同期と住み込みで助産所に実習をして、患者さんのケアや出産の見学をさせていただいていました。そこでは、ひとりひとりに合わせたケアを助産師自身が考えて提供しており、地域と女性子供に根差した環境にとても心が動かされました。
また、初めて出産をみたとき、命の誕生までと生まれた瞬間、家族の形の変化に惹かれて、それを支える助産師に憧れを抱きました。ナチュラルで女性主体にフリーに出産する産婦さんの姿と、瞬時にその場を判断し顔色変えずに産婦さんに携わる助産師の姿が、今までの看護学生としての希望を遥かに上回りました。
そこで、私は、女性が自然に自分らしく出産できるように支えられる助産師になりたいと思い、在学している学校に入学しました。
自分の力を犠牲にしてでも、子供を守りたいお母さんの力になりたいと、ヒーローみたいな夢を持ってました(笑)
私は、マイペースでのんびりした人間で、臨機応変に対応する助産師という仕事は天職に思えないし、たぶん向いていないと思います。その分、色んな人に迷惑をかけちゃうし、助産師として成長するスピードは遅いかもしれません。でも、これと決めたら誰よりも早く活動できるのは私の強みであって、自分の強みを活かせるレベルまで達したら、やっと一人前の助産師になれるのかなと思います。それまで何十年かかるかわからないけど、10倍は努力して、それでも足りないから一回一回も真剣に取り組んで、基本的な助産師としてのスキルを高めていきたいと思います。
テーマが逸れちゃいましたが、今後の意思表明として残しておこうと思います💫