【おでかけ日記】『昆虫 MANIAC』『高山植物展』に行ってきました!
10/11(金)、国立科学博物館で開催されている特別展『昆虫 MANIAC』と企画展『高山植物~高嶺の花たちの多様性と生命のつながり~』に行ってきました!
特別展『昆虫 MANIAC』
10/14(日)までの開催です!やあやあ我こそは会期滑り込み妖怪(n回目)
6年ぶりの昆虫展、いやあマニアックでした…!夏休みが終わったとはいえ土日は激混みだろうなあ、平日お休みとってたっぷり浸かろうと思って向かったのですが、なんと4時間少しくらいかけて見ていたみたいです。
…???😊
たっぷりどっぷり、ディープに浸かってまいりました…最高だった…
今回も音声ガイドはスマホアプリの『聴く美術』を利用しました!江口拓也さんの七変化の声がよりディープな世界に誘ってくれましたね…(笑)
この衝撃的なキービジュアル、会場にも全身パネルがあったり(??)3頭身くらいのデフォルメで映像中で説明してくれていたり(かわいい)とずっと居てくれるんですが、このキラキラ✨しているとおりほんとうに「こんなにすごいムシたちを見てくれ!!」っていうのが伝わってくるようでした。会場内にも至る所にキラキラ✨があったな…
ゾーン1
これまでいろんな特別展を見てきましたが、今回の特別展、はじまりはいつもよりも基本的なところからスタートしていたように思います。(海展のとき最初からクライマックスすぎて😵💫こんなんなっていた)
昆虫とはどういう生き物で、この展示ではこの定義のもと展示するよ!というのを自分の中の知識をおさらいしながら進んでいく感じ。それこそ頭と胸と腹に分かれてて、脚が6本あるよ〜とか、完全変態と不完全変態がいるよ〜みたいなところから。
ここで安心していたんですよ…このあとマニアックすぎる世界が広がっていることも知らずに…
ゾーン2①“トンボ(バッタ・セミなど不完全変態昆虫)”
昆虫は概ね好きですが(一部とっても苦手、それはのちほど)、特に何が好きかと聞かれれば、大分類としてはカマキリ、トンボ、アリかなと思います。肉食ばっかりだな…肉食かっこよくないですか!??
そのうちのひとつトンボ!かっこいい!だいすき!そして今回衝撃的な一目惚れをしたトンボがいます!!
アオハダトンボ!ハグロトンボも好きなのですがそちらより翅がやや青いのかな。
とにかくこの深い黒・青に一目惚れです。これからたくさん知っていきたいなあ。
オニヤンマ!でかい!かっこいい!
テイオウムカシヤンマ!もっとでかい!かっこいい!!
トンボ、フォルムがとにかく格好いいと思っているのですが何がいいってこの透明だけど翅脈がはっきり見える翅ですよね。
翅と言えば、今日知れたことがふたつ!ひとつめはヤゴの状態のころに翅が作られる器官が『翅芽』という名前であること。幼虫の頃からこの翅は作られているんだなあ…あと、字面がいい。ふたつめは、古生代に生きた巨大昆虫として有名なメガネウラはトンボとして扱われていないこと。…え!?今まで普通にどでかいトンボの仲間って思ってたんですけど、翅脈などの翅の作りがトンボ類と全然違うんですって…また少しずつ勉強します…
素数ゼミの大発生もすごい話でした。
すごーく簡単に話すと13年周期で大発生するセミと17年周期で大発生するセミがいて、今年2024年はその両方の発生がかち合う221年に一度の年だったんですって。221年…。木々がセミに覆い尽くされている映像もすごかったんですが、交尾の相手を頑張って見つける必要がないためのろのろしているしあんまり飛ばない、って言われているのが、これだけ大量発生したらそうなるよなあと呆気に取られてしまいました。
ゾーン2②“ハチ(ハエ・アブ・アリ)”
さて、みなさんハチといえばどう言ったものを最初に連想しますか?
私はやはり大きくふたつ、大きな巣と家族を形成し蜜を集めるミツバチと、同じく大きな巣と家族を形成し他のハチなどを襲うスズメバチを思い浮かべます。
しかしこの大きな巣と家族を形成する『真社会性』という生き方、ハチの中ではあるひとつの生き方にすぎないということを学ばされました。
他には『単独性』(巣を作り餌のある状態にし、卵を産んで親は去る)、『亜社会性』(巣を作り、ある程度まで幼虫を育てたら親は去る)があるそうですが衝撃だったのが『労働寄生性』。他のハチが一生懸命餌を溜め込んだ状態の巣に卵を産んで立ち去るそうですがいや急に来てお前誰だよ…という気持ちがすごい カッコウの托卵にも似ている…と思ってたら図録でしっかり例として挙げられていました。すごい生き方だけど、動物界では珍しいわけではない生き方なのかな。
しかしこの労働寄生をするオオセイボウってハチがまたカッコ良くてですね。私青くて光沢のあるムシ好きなのかな…
労働寄生関係ないですがタランチュラホークも青くてかっこいいですよね、とんでもない猛毒ですけど
ではここで私のとっても苦手な昆虫をご紹介します。
ハチの中でも『寄生バチ』と呼ばれる他者に寄生するハチです。これ知らなかったんですが、ハチの半数以上が『寄生バチ』なんですって えっほんとに…
その中でも特にあれだけは、というのがアオムシに寄生するマユバチの類。うわああ文章打ってるだけでぞくぞくしてきた でもマニアックな昆虫展でハチのゾーンがある以上、絶対にいるだろうなと思って覚悟していきました いました
『飼い殺し寄生』と呼ばれる、宿主を生かしたまま中で育ち、ある程度大きくなったら食い破って出てくるという生き方で怖い、怖すぎる まず『飼い殺し寄生』という言葉が怖すぎる 近い生き方の生き物にハリガネムシがいますがあれもとっても苦手 なぜならカマキリが特別好きだからです。
覚悟して行ったとはいえ実はちょっとここで具合悪くなっていたのですが(それくらい苦手)だからこそ、こういう機会で改めて学べるのはいい機会…まだぞくぞくする 展示自体がデンジャーゾーンみたいになっていたのも良かった デンジャーすぎる
寄生といえば『植物寄生』も取り上げられていて、いろんな虫瘤を見ることができたのは良かったです!植物からしたらたまったものじゃないですけど…
ゾーン2③“チョウ(ガ)”
当日2匹目の一目惚れがこちら!!
なんて美しい…!やっぱり青い光沢のあるムシが好きかもしれませんね
名前も綺麗だなあ〜織物に見えたんでしょうね。
チョウ・ガのコーナーは特に、幼虫と成虫の比較が多くされていたのが印象的でした。姿形も生き方も違うものになるのが面白い。幼虫の頃に身を守るために持っていた武器の種類がそれぞれで、つい見入ってしまいます。
興味深かったのがこちらのアゲハモドキ。幼虫の見た目にびっくり!ロウ状の物質で覆われているってどういうこと…?これもこれからいろいろ調べてみたいです。
そしてこれはガの仲間。う〜ん、見た目だけじゃ本当にわからないですね…!
ゾーン2④“クモ(多足類やサソリなど昆虫以外のムシ)”
クモの生き方も本当に多種多様!見た目もどうなってる?そのツノいる?その色なに?でかくない??…など、見れば見るほど疑問が出てくるような、そんな生き物たちですねえ
生態として面白いなーと思ったのが『ナゲナワグモ』で知られる『マメイタイセキグモ』。粘液の着いた糸を振り回して獲物を仕留めるクモです。映像で見ると西洋劇のような…ムシらしからぬ動きで驚きです。
それから『ミズグモ』。水中に空気を運んで生活をしている…ゲンゴロウとかもそうだけど、わざわざ空気を持ち込んで水中で生活をしている様は不思議。これはポケモンのシズクモの元モチーフですねえ。映像がほんとうにそのままでこれかー!ってなりました。
あとはワスレナグモなどが行う空中飛行、バルーニング。風が吹いたタイミングで糸を吹き出し空中飛行を行う…ってそんなことやってるの!?とかなり衝撃だったのですが、さらにこのバルーニング、空中の電力をも利用して飛んでいるということらしくて、これはもっと調べて知りたくなりました。クモってすごいんだな… 電気で飛ぶクモ…バチュルじゃん…
そうそう、多足類の展示としてばかでっかいリュウジンオオムカデの液浸標本や生きたヤスデの映像などもあり、デンジャーゾーンとして展示されるばかりか「閲覧注意!苦手な人は薄目で見てね!!」なーんて音声ガイドもありましたが、個人的に寄生バチの方が攻撃力が高くて(見てる分には)全然平気でした…苦手なものってほんとに個人差がありますね…ふふ…
ゾーン2⑤“カブトムシ(甲虫)”
皆大好き甲虫!これを最後に持ってきたの大正解だと思います。
ここは特に標本のコレクションがものすごくて、圧巻でした。
このコーナーで興味深かったのが『ギナンドロモルフ(雌雄型)』と呼ばれる特異な個体。オスとメスの両方の特性を持つ個体が自然界で生まれることがあることは知っていましたが、左右にはっきり分かれているもの、頭部だけメスで体がオスのもの、翅が互い違いにオスとメスの蝶…など多岐に渡っていてもっと知りたいと思いました…!
ゾーン3
最後のゾーンは、人とムシの関わりについて。
東京近郊の身近にいるムシの紹介や、見方を変えると益虫にも害虫にもどちらにもなりえること、それは人間の視点であること。人間の影響で減ったり増えたりしているムシのことなどを知ることができました。
ごはん!
遅めのご飯はムーセイオンにて!平日はほぼ確実に行けて良いですね…やはり平日に限るのか…?
企画展『高山植物~高嶺の花たちの多様性と生命のつながり~』
こちらも一緒に見ることが出来ました!
貴重な高山植物の標本がなんとアクリルブロックで展示!たしかに、アクリルブロックって乾燥させないから立体を保つことができるし、液浸標本みたいに褪色もしないのか…生きている状態に近いものが見られたのは勉強になりました。
写真撮り忘れちゃったのですが、ボンボリトウヒレンという植物に興味を持ちました。高山植物も不思議な生態をしているものが多くて、知りたい気持ちがどんどん湧きます。
以上です!うわあすっごく長くなっちゃった
知らなかったこと、新たに知れたこと、忘れていたこと、衝撃的なことが盛りだくさんな一日でした。私は昆虫のことをなにも知らなかった…
興味を持ったところや身近なところから少しずつ知っていけたら良いですね。常にそうありたい。ここまでお読みくださりありがとうございました!