音楽への扉
今思い返してみると、子どもの頃の私は自我の弱い子だった。
世間に対してまるで興味がなかった。
流行りのテレビ番組やら芸能人やら、そして音楽に対してさえ興味がなかった。友達の話についていけなくなることもしばしば。
両親が音楽好きであったため、懐メロには親しんでいたが、その魅力には気づいていなかった。
そんな最中、運命の出会いがあった。
小学校の卒業式の練習中、音楽の先生が聞き慣れない曲をピアノで弾いているのを耳にした。
コブクロの「桜」だ。
次いで、担任の先生が歌詞を書いた紙を配り、CDラジカセで曲を流して聞かせてくれた。
「何だこの曲、私の気持ちそのままじゃない!」
そんな風に思わせられる曲に出会ったのは、この時が初めてだった。
この曲を書いた人はエスパーか...!
そのくらい衝撃を受けた。
中学生になって、誕生日にCDラジカセを買ってもらった。
もちろん、一番にかけたいのは「桜」。
CDショップに行ったところ、シングルCDが置いてなかったので、「桜」が収録されているアルバムである『NAMELESS WORLD』を買った。
このアルバムをひたすら聴き込んだ。二人の息遣いのタイミングを記憶するくらいに。
(他のアルバムに比べて、息遣いが間近に聞こえる気がする。気の所為かな?)
ここでシングルCDではなくアルバムを手にしたことが、その後コブクロの曲を聴き込むことになるきっかけだったと思う。
この出会いが、たくさんのものをくれた。
この出会いがなければ、音楽大好き人間の今の私は存在しなかったと思う。
そして、音楽がなければ、きっと今までやって来られなかった。
ありがとう、コブクロ。いつも陰ながら応援してます。
追伸
当初バンドだと思い込んでいたので、歌詞カードにある写真の二人組は誰なんだろう?と思ってたアホは私くらいだろう...。