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【公開講座に行ってきた】『科学で迫る勝敗の法則』@名城大学

経緯

ある日、Xのタイムラインに県内の大学での公開講座の案内が流れてきました。ベースとなっている書籍は購入して読了しており、興味を持っていたので参加の申し込みをしました。

前日譚

講座当日は朝時間に余裕があるので、前日は夜遅くまで将棋の順位戦、豊島九段対菅井八段の対局配信を見ていました。
将棋に興味はあるものの、駒の動かし方しか分からないレベルなのですが、画面上部に表示される評価値だけをみて興奮している自分がいました。
日付が変わって1時過ぎ、終局が近づくタイミングで「30-70」だったのが数手で「100-0」に。コメント欄には「AIのバグ?」の発言も。
自分では局面の判断が出来ず、データだけを見ている状況で「自分は正しく興奮しているか?」に妙な違和感を感じていました。

講演メモ

上手く整理できていないので、気になったワードや今後調べてみたい項目を列挙してみる。

  • 野球

    • OPS

      • OPSについて「得点と相関が強い」という説明がされるがここでいう「得点」とは何の(いつの)得点なのか?

      • 出塁率と長打率を単純に足し算していることに気持ち悪さを感じる。「出塁率+α長打率」が「得点」に最も強く相関するようにαを決めることができるような気もするのだが。やってみたところで、結局αとして1に近い値が出るので、「実用上はα=1でいいよね」ってことなんだろうか。(キーワードはLWTS?)

      • OPSが見いだされた経緯が知りたい。「伝統的指標」を組み合わせて色々試してみたら、出塁率と長打率の組み合わせがよさげ、とかが見えたんだろうか。

  • サッカー

    • 第1部の野球が個人の指標にフォーカスしていたのに対して、第2部のサッカーでは「フォーメーション評価」など「組織としての動き」がメインだったように感じた。サッカー選手の個人を評価する手法も同様にあるんだろうか。

    • ボロノイ図懐かしい。

    • ロボカップの現在と展望が気になる。

  • バスケットボール

    • ルールの変更とプレーへの影響

      • 野球やサッカーの話の中であったように、データが収集され、ルール/ゲームのハックがしやすくなった時、ハックとルール変更のいたちごっこって起こらないだろうか。

思ったこと

イチロー選手の「頭を使う」の話だったり、前日譚の自分の思考だったりを踏まえて、「スポーツをする"主体"は誰なのか?」「スポーツを観戦するという事は何なのか?」の考えが発散してしまった。
「戦略戦術を最適化する人」「プレーを実施する人」が分業した場合、どちらか(またはその両方)を「人間がやる」ことの意味は何なのだろう。
また、スポーツのシステムがハックされ、その「指標値」が明確に算出されるようになったとき、人が「スポーツを観戦すること」の在り方は変わるんだろうか。
これをきっかけにもう少し考えてみようと思う。

想い出話(その①)

20年くらい前、動画関連の仕事をしていて「スポーツ動画像からのハイライトシーン抽出」のアルゴリズム設計をやっていた。
当時は人口知能的なアプローチではなく、純粋にルールベースでの考え方。野球、アメリカンフットボール、相撲はそこそこそれっぽい結果を出せたけど、サッカー、ゴルフは難しかったな。
当時も「投球や打球の軌跡を描画してほしい」って希望あったけど、30fpsじゃ無理だった。(投球は0.4秒程度でキャッチャーに届くから、10数フレームじゃ描けない、、、、)
statcastってどれくらいの粒度で記録してるんだろう?

思い出話(その②)

講演の会場は大学の情報系学科の施設だったのですが、空き時間に書棚を眺めていました。
佐藤淳先生の『コンピュータビジョン: 視覚の幾何学』とか
マグロウヒル演習の『ディジタル回路』とか
ノーマンの『誰のためのデザイン?』とか
懐かしい本がいっぱいあって嬉しかったです。
あと、アジャイル、スクラム系の書籍もあり。今どきは学生さんのうちから触れるんですね、、、、


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