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#8:国際コーチ資格、ICF試験、合格への道 → サンプル問題8の解説

過去の投稿は下記の通りです。
#0 合格への道, 背景 : https://note.com/miyoshicoach/n/nf9f634e17c19
#1 サンプル問題1: https://note.com/miyoshicoach/n/n6c73b6adad7e
#2 サンプル問題2:  https://note.com/miyoshicoach/n/n1ecca7d5f755
#3 サンプル問題3:  https://note.com/miyoshicoach/n/nc591a4897932
#4 サンプル問題4:  https://note.com/miyoshicoach/n/ned46a05bfcc8
#5 サンプル問題5:  https://note.com/miyoshicoach/n/n00b582c12e5e
#6 サンプル問題6:  https://note.com/miyoshicoach/n/n24cae20e9539
#7 サンプル問題7:  https://note.com/miyoshicoach/n/n31d1adf17fa5

ICF試験のサンプル問題は、下記リンクから見ることができます。
Credentialing Exam Content - International Coaching Federation

今日はサンプル問題7を解説しますね。


1.サンプル問題8

コーチはクライアントと 1 年間仕事をしました。

クライアントは、質の高い仕事、同僚との良好な関係、将来のプロジェクトに向けた革新的なアイデアに基づいて、上司によって組織の潜在的なリーダーとして認定されました。

しかし、クライアントが上級リーダーとの会議で発言することはめったになく、発言したとしても自分のアイデアを軽視したり軽視したりすることがよくあります。

クライアントの上司は、組織内のリーダーとして成長することを最終目標として、クライアントの経営幹部の存在感を高めるためにコーチングを推奨しました。

コーチングの開始当初、クライアントはしばしば自己批判的でした。
しかし、クライアントはここ数カ月で大きな進歩を遂げました。最後のセッション中に、コーチはクライアントが自信に満ちた穏やかな笑顔を浮かべていることに気づきました。

コーチが自分の観察をクライアントに共有すると、クライアントは次のように答えます。
「私は今までとは違うと感じ、力を与えられ、新しい挑戦に取り組む準備ができています。」

クライアントはさらに、「そして私はちょうど CEO から、当社の新進リーダー向けのリーダーシップ開発プログラムの一員に指名されたところです!」と付け加えました。
コーチは何をすべきでしょうか?


1.       過去 1 年間でクライアントが自信を深めたことを認め、リーダーシップ開発プログラムへの参加をどのように祝うつもりかを共有するようクライアントに勧めます。

2.       クライアントに、次に挑戦したい課題を特定してもらいます。

3.       クライアントに、新しい自信を維持するために何が必要かを尋ねます。

4.       指導的な役割に昇進するという新しい目標に向けて、コーチングの取り組みを延長するようクライアントに提案します。

解説を見る前に、上記4つの行動のうち
ー どの行動が一番良いのか?
ー どの行動が一番悪いのか?
を選んでみましょう。

さぁ、考えてみましたか?

2.コアコンピテンシー8
クライアントの成長を促進する

この行動は下記コアコンピテンシー8に関連する行動です。
JapaneseTeamCoachingConpitancy_2024May_Final.pdf (icfjapan.com)

1. Works with the client to integrate new awareness, insight or learning into their worldview and behaviors
新しい気づき、洞察、あるいは学びをクライアントの持つ世界観と行動に統合するためクライアントと協働している

2. Partners with the client to design goals, actions and accountability measures that integrate and expand new learning
新しい学びを統合し、広げるような目標、行動、説明責任の尺度を創り上げるために、クライアントと協力し合っている

3. Acknowledges and supports client autonomy in the design of goals, actions and methods of
accountability
目標、行動、説明責任の方法を創り上げる中で、クライアントの自律性を承認し、支援している

4. Supports the client in identifying potential results or learning from identified action steps
様々な行動の中から得られそうな結果や学びを見極めることで、クライアントを支援している

5. Invites the client to consider how to move forward, including resources, support and potential barriers
どうやって前進するのかを、使える情報、支援、障壁の可能性なども含めて、クライアントが考えるようにいざなっている

6. Partners with the client to summarize learning and insight within or between sessions
セッション中やセッション間の学びや洞察を要約するために、クライアントと協力し合っている

7. Celebrates the clientʼs progress and successes
クライアントの成長と成功を祝福している

8. Partners with the client to close the session
クライアントと協力して、セッションを終了している

3.コンピテンシー8の価値

コンピテンシー8の定義は「学びと洞察を行動に変容させるためにクライアントと協力し合っている。コーチングの過程の中で、クライアントの自律性を促進している」。

チームメンバー全員の知識やスキルを最大限に活用するためには、チームでの対話や振り返りが不可欠です。

全員の参加を促すことで、チームのパフォーマンスを最大化するための適切なゴールを見出すことができます。
 

4.解説

この解説は、下記YouTubeの解説をベースにしています。
ICF Credentialing Exam Sample Question 8 Explanation - YouTube
 
1.       過去 1 年間でクライアントが自信を深めたことを認め、リーダーシップ開発プログラムへの参加をどのように祝うつもりかを共有するようクライアントに勧めます。
【解説】良い質問
はじめにクライアントが自信を深めたことを、Acknowledgement(承認)しています。
コンピテンシー8の7番「クライアントの成長と成功を祝福している」に合致しています。祝福はICF流です。
これが一番良い質問です。


2.       クライアントに、次に挑戦したい課題を特定してもらいます。
【解説】悪い質問
・まずは始めの承認、祝福がない。
・コンピテンシー8の5番の通り、コーチは「どうやって前進するのかを、使える情報、支援、障壁の可能性なども含めて、クライアントが考えるようにいざなう」ことであり、課題を特定することではない。
またICFのIdentify(特定)は悪い質問に該当することが多いですね。
悪い行動です。

3.       クライアントに、新しい自信を維持するために何が必要かを尋ねます。
【解説】良い質問
・コンピテンシー8の4番「様々な行動の中から得られそうな結果や学びを見極めることで、クライアントを支援している」に合致している。
・良い質問に該当するが、まずは始めの承認、祝福がなく、ベストではない。


4.       指導的な役割に昇進するという新しい目標に向けて、コーチングの取り組みを延長するようクライアントに提案します。
【解説】悪い質問
・Suggest(提案)はコーチングではない。
・Conflict of Interest(利益)に反している。
・Partnering (パートナー関係)をしていない。
・Ethical (倫理的、道徳的)でない
・Transparent(透明性)がない
・これが一番悪い質問になります。

5.追加解説

難しく考えずに、もっと自然に考えてみましょう。

自己批判的だったクライアントが数か月で大きな進歩を遂げ、CEOからも認められ、リーダーシップ開発の一員にも指名された。
そんなワクワクした時に、どんな質問をされたいと思いますか?

1.       過去 1 年間でクライアントが自信を深めたことを認め、リーダーシップ開発プログラムへの参加をどのように祝うつもりかを共有するようクライアントに勧めます。
【追加解説】良い質問
ワクワクした時に認められると嬉しいですよね。
さらに祝福の話まで言われたら、エンゲージされること間違いなし。
やはり一番良い質問ですね。

2.       クライアントに、次に挑戦したい課題を特定してもらいます。
【追加解説】悪い質問
ワクワクした気持ちの時に、いきなり次の挑戦は早すぎますよね。
まずは今の成長や認められたことを噛みしめたいですよね。


3.       クライアントに、新しい自信を維持するために何が必要かを尋ねます。
【追加解説】良い質問
うれしいけど、ちょっとまだ早い行動と感じます。
それよりも今の成長や認められたことを深堀し、その次に、これをどう維持するか話したいと思いますよね。


4.       指導的な役割に昇進するという新しい目標に向けて、コーチングの取り組みを延長するようクライアントに提案します。
【追加解説】悪い質問
おいおい、まだこの行動は早すぎるでしょ。
クライアントに対する承認や祝福の前に、いきなりこの行動は「あんた、自分のことしか考えてないじゃん」と誤解されても仕方ないですね。
やはり一番悪い質問ですね。

皆さん、どうでしたか?
次回は、サンプル問題8の解説を行いますね。

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最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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