#6:国際コーチ資格、ICF試験、合格への道 → サンプル問題6の解説
過去の投稿は下記の通りです。
#0 合格への道, 背景 : https://note.com/miyoshicoach/n/nf9f634e17c19
#1 サンプル問題1: https://note.com/miyoshicoach/n/n6c73b6adad7e
#2 サンプル問題2: https://note.com/miyoshicoach/n/n1ecca7d5f755
#3 サンプル問題3: https://note.com/miyoshicoach/n/nc591a4897932
#4 サンプル問題4: https://note.com/miyoshicoach/n/ned46a05bfcc8
#5 サンプル問題5: https://note.com/miyoshicoach/n/n00b582c12e5e
ICF試験のサンプル問題は、下記リンクから見ることができます。
Credentialing Exam Content - International Coaching Federation
今日はサンプル問題6を解説しますね。
1.サンプル問題6
クライアントは重要なキャリアの転機を支援するために、コーチと一緒に働いています。
クライアントは現在、会社の最高執行責任者として、要求の厳しい役割を果たしており、同時に二人の幼い子供を育て、一緒に住む高齢の両親の主な介護者も務めています。
クライアントは最近、3つの異なる会社から仕事のオファーを受け取りましたが、それぞれクライアントと家族に引っ越しを必要とします。
クライアントは、セッションに新しい仕事の機会に興奮しており、セッションを通じて、どのオファーを選択するかについての明確さを得ることを望んでいます。
クライアントは新しい仕事で求めていることについて話し始め、成長の機会、責任のある挑戦、リードする才能あるチーム、そして旅の可能性を活発に列挙しています。
コーチがクライアントの子供や、高齢の両親が新しいコミュニティで必要とすることを尋ねると、クライアントの興奮した笑顔が消え、突然静かになります。
コーチはどうすべきでしょうか?
1. クライアントに再度 質問を繰り返し、コーチの問いに対する別の回答の機会を与えます。
2. クライアントにセッションを続行してもらえるかどうか、または休憩が必要か尋ねます。
3. しばらくの間、クライアントに対して、クライアントのエネルギーの変化に気づいたことを共有します。クライアントがこの瞬間に感じていることを探求したいかどうか尋ねます。
4. クライアントが受け取ったオファーを検討する際にクライアントを支援し、新しい仕事に求める特徴のそれぞれを探求するように招待します。
解説を見る前に、上記4つの行動のうち
ー どの行動が一番良いのか?
ー どの行動が一番悪いのか?
を選んでみましょう。
さぁ、考えてみましたか?
2.コアコンピテンシー6
積極的傾聴
この行動は下記コアコンピテンシー6に関連する行動です。
JapaneseTeamCoachingConpitancy_2024May_Final.pdf (icfjapan.com)
1. Considers the clientʼs context, identity, environment, experiences, values and beliefs to
enhance understanding of what the client is communicating
クライアントが何を伝えているかについての理解を深めるために、クライアントの状況、自己認識、とりまく環境、体験、価値観、信念を考慮している
2. Reflects or summarizes what the client communicated to ensure clarity and understanding
クライアントが伝えた内容を反復または要約することで、明確さと理解度を高めている
3. Recognizes and inquires when there is more to what the client is communicating
クライアントが伝えている以上の何かがあることを認識し、問いかけている
4. Notices, acknowledges and explores the clientʼs emotions, energy shifts, non-verbal cues or other behaviors
クライアントの感情、エネルギーの変化、非言語的な合図、またはその他の行動に気づき、認識し、探索している
5. Integrates the clientʼs words, tone of voice and body language to determine the full meaning of what is being communicated
クライアントの言葉、声のトーン、ボディーランゲージからの情報を統合し、伝えられていること全体の意味を把握している
6. Notices trends in the clientʼs behaviors and emotions across sessions to discern themes and
patterns
クライアントのテーマやパターンを見定めるために、一連のセッションの中でクライアントの行動と感情の傾向に気づいている
3.コンピテンシー6の価値
コンピテンシー6の定義は、クライアントの状況を理解して流れを読み取り、それまでのやりとりをすべて踏まえて、クライアントの自己表現を支援するために、クライアントが何を話し、何を話していないかに集中している。
チームメンバーが共通の理解を得て、高いパフォーマンスを発揮するためには、よく聞き、よく伝えることが重要です。
何が言われているかの表面下を探ることで、より深い意味と理解を得ることができます。
これにより、不一致を解消し、イノベーションや問題解決を扱うセッションを強化することができます。
4.解説
この解説は、下記YouTubeの解説をベースにしています。
ICF Credentialing Exam Sample Question 6 Explanation (youtube.com)
1. クライアントに再度 質問を繰り返し、コーチの問いに対する別の回答の機会を与えます。
【解説】悪い質問
・Collaboration(共同作業)になっていない。コーチ主導になっている。
・Partnering(パートナー関係)になっていない。
・クライアントが突然笑顔が消え、静かになったというクライアントの感情を認知していない。クライアントのノンバーバル, バーバルコミュニケーションを無視している。
・クライアントを無視している。
これは文句なく、一番悪い質問ですね。
2. クライアントにセッションを続行してもらえるかどうか、または休憩が必要か尋ねます。
【解説】良い質問
・クライアントが突然笑顔が消え、静かになったというクライアントの感情が認知できている。
3. しばらくの間、クライアントに対して、クライアントのエネルギーの変化に気づいたことを共有します。クライアントがこの瞬間に感じていることを探求したいかどうか尋ねます。
【解説】良い質問
・クライアントのエネルギーの変化に気付いたことを認識し、問いかけができている。
・探求したいかどうか尋ねることが倫理的になっている。
・コンピテンシー6の3番「クライアントが伝えている以上の何かがあることを認識し、問いかけている」に合致している。
。コンピテンシー6の4番「クライアントの感情、エネルギーの変化、非言語的な合図、またはその他の行動に気づき、認識し、探索している」に合致している。
・他の良い質問は2ですが、比較すると、2は内容が休憩することだけなので、3の方が一番良い質問です。
・
4. クライアントが受け取ったオファーを検討する際にクライアントを支援し、新しい仕事に求める特徴のそれぞれを探求するように招待します。
【解説】悪い質問
・クライアントの笑顔が突然消え、静かになったというクライアントの感情を認知していない。
・コーチ主導になっている。
悪い質問だが、1と比較すると一番悪い質問ではない。
5.追加解説
難しく考えずに、もっと自然に考えてみましょう。
会社の最高執行責任者、2人の育児、両親の介護をこなす中で、新しい仕事のオファーにワクワクしている。子供や、高齢の両親が新しいコミュニティで必要とすることを尋ねると、クライアントの興奮した笑顔が消え、突然静かになる、、、
あなたが、そんなクライアントだったら、どんな質問をして欲しいと思いますか?
1. クライアントに再度質問を繰り返し、コーチの問いに対する別の回答の機会を与えます。
【追加解説】悪い質問
子供や高齢の両親のことでエネルギーが低くなっている時に、同じ質問を繰り返されたら、自分の感情や存在は無視されていると感じるでしょう。
当然、一番悪い質問になりますね。
2. クライアントにセッションを続行してもらえるかどうか、または休憩が必要か尋ねます。
【追加解説】良い質問
自分の感情をわかってくれていると感じます。しかし休憩だけなので、ゴールに向かって前に進まないので、一番良い質問ではないですね。
3. しばらくの間、クライアントに対して、クライアントのエネルギーの変化に気づいたことを共有します。クライアントがこの瞬間に感じていることを探求したいかどうか尋ねます。
【追加解説】良い質問
自分の感情をわかってくれたことをコーチが共有してくれたので、「あっ、わかってくれたんだ」とうれしいですね。
他の良い質問は2ですが、比較すると、2は休憩だけなので、3の方が一番良い質問ですね。
4. クライアントが受け取ったオファーを検討する際にクライアントを支援し、新しい仕事に求める特徴のそれぞれを探求するように招待します。
【追加解説】悪い質問
子供や高齢の両親のことでエネルギーが低くなっている時に、新しい仕事の特徴なんて探求できません。
さらに子供や高齢の両親のことがネックになっているのに、そのことを無視されていると感じるでしょう。
皆さん、どうでしたか?
次回は、サンプル問題7の解説を行いますね。
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最後まで読んで下さり、ありがとうございました。