パルマ劇場歌手への道(11)~やれることを~
※この文章は2006年10月にブログ記事にしたものを編集し直したものです。100円と表記されるかもしれませんが、無料ですべて読める「投げ銭スタイル」ですので、お気軽にご覧ください。
「やれるだけやってみよう。」
そうです。その通りです。
まだまだやれることは終わっていません。
さしあたりやらなければならないことは楽譜の手配です。
手順としては、
・図書館で楽譜を借りる
・学校でコピーをしてもらう(イタリアにはコピーのセルフサービスが無いのです)
【独り言:今ではIMSLPがあって、本当に楽になりました。】
これだけなのですが、これがなかなか大変なのです。
なにせ、学校の図書館の空いている時間が短いですし、
1回に2冊までしか借りれないのです。
イタリア語の図書カードの中から目的の楽譜を探すのも一苦労なのに、
ブラームスの「ドイツレクイエム」はフルスコアしかないし、
(歌手は普通オーケストラをピアノに編曲してある楽譜を使うのです)
念のためにオーディションで歌わない予定の「ファウストの劫罰」も借りて、
いざ楽譜をコピーしようと思ったら、
ドイツ語とイタリア語表記だったり(´Д`;)
(もちろんオーディションでは原語のフランス語で歌わなければなりません)
ちなみに、その後「ファウストの劫罰」はフランス版も見つけたのですが、
どこを歌えばいいのかはっきりしなかったので、完全に切り捨てることにしました。
さて、そんなこんなで1週間をかけてようやく楽譜をそろえ、
次は音源の手配です。
しかし、こちらは簡単!
今はパソコンでiTunesというソフトを使えば、
どこでも好きな時に必要な曲だけを買うことが出来るんです。
しかも、1曲たったの150円(°Д°!!
これは声楽家の勉強には欠かせないものになるんじゃないでしょうか。
【独り言:当時は革命的だと思いましたね。Youtubeもまだまだ浸透してませんでしたし。】
さて、このオーディションの話、
まだ自分の先生には話してなかったんです。
受けれるかどうか決まっていないということもありますし、
仕事をしてしまったら学校の勉強はどうするのかということもわからない、
そして、ひょっとして先生に快く思われなかったらどうしよう、
という不安があったんです。
あるとき、廊下で私のクラスのコレペティのジュリアーナに会いました。
(※コレペティ:コレペティトーレの略。オペラの伴奏を専門にするピアニスト)
また改めて書きますが、
実はジュリアーナからは別のオーディションの話をもらっていたのです。
そちらは仕事ではないのですが、
パルマの劇場で今シーズンのオペラを子供達のために、
ピアノ伴奏で、しかし衣裳付き、演技付きのソリストとして歌うもので、
仕事として合唱をすると、このオーディションの話とも干渉しあってしまうんじゃないか、
という恐れもありましたから、
正直にジュリアーナに話してみることにしました。
「先生、実は劇場で合唱のオーディションの話がありまして・・・」
つづく・・・
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