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『不適切にもほどがある!』第9話・古田新太のジェームス・ブラウン マントショーオマージュ

宮藤官九郎さんの人気ドラマ『不適切にもほどがある!』第9話の終盤で古田新太さんが娘である仲里依紗さんへの熱い思いを語るシーン。病気で在宅酸素療法を受けているにもかかわらず、ミュージカルで思いを歌に乗せた古田新太さんは息も絶え絶えに。仲里依紗さんなどに心配されてガウンをかけられるも、それを振り払って復活してまた歌い上げて倒れる様を見て、多くの人があのキング・オブ・ソウル、ジェームス・ブラウンのマントショーを思い出したはずです。劇中で阿部サダヲさんも「ジェームス・ブラウンだ」って言ってましたよね。

で、ジェームス・ブラウンのマントショーに関する解説を町山智浩さんが以前、ラジオでしていたのでこちらで引用します。

(町山智浩)マントショーっていうのはジェームズ・ブラウンが歌っている間、完全に限界まで歌って、倒れて。横になって倒れて、ピクピク痙攣しながら歌って、立ち上がって、また倒れてっていう感じになるんですよ。歌いながら。で、それに対してボビー・バードが『もういいよ。JB、もういいよ』ってことでマント、ガウンみたいなものをかけに来るんですよ。で、かけて、JBの肩を抱いて『はい、楽屋に帰りましょうね、おじいちゃん』っていう感じで。『はいはい、帰りましょうね』っていう感じで連れて行くと、いきなり『どけーっ!』っつって、マントをバーッ!っとJBが振り払って、またマイクを掴んで歌い続けるっていうのを延々と繰り返すっていうショーがあるんですよ。

https://miyearnzzlabo.com/archives/19485

実際のマントショーの映像はこんな感じ。何度も何度も倒れて復活を繰り返すのはめちゃめちゃ盛り上がりますよね!

JBのマントショー自体は生では見たことありませんが、忌野清志郎さんがライブでやっているのを見て「マントショー、最高!」と思った記憶があります。

宮藤官九郎さんが作中でマントショーを出したことは実は以前にもありまして。朝ドラ『あまちゃん』で失恋したアキ(能年玲奈)がかけられた半纏を何度も振り払って、伊勢志摩さんから「マントショーかよ!」と突っ込まれるというシーンがありました。懐かしい!

『あまちゃん』能年玲奈のマントショー

『あまちゃん』のマントショーシーンの町山智浩さんの解説もどうぞ。

(町山智浩)漁協の職員さんの伊勢志摩さん。あの人、時々ヘンなこと言うんですよ。あれがすごくて、この間すごかったのはフラれちゃったアキちゃんが海に飛び込んで。で、風邪ひいて、風邪ひいても、ドテラを上からかけてあげても「イヤだ!」っつって取っちゃうっていうね。また「風邪ひくからドテラ着なよ」っていうとまた取っちゃうっていうの繰り返してて。で、それについてですね、「それ、ジェームズ・ブラウンかよ!」って言うんですよ。
あ、「ガウンショーか?」って言うのかな?伊勢志摩さんが。これはジェームズ・ブラウンっていうソウルシンガーが、昔コンサートの終わりの方でフラフラになりながら歌い続けて、それに対してみんながガウンをかけてあげて『もういいよ』ってステージの横に引っ込ませようとするんだけど、そのガウンを振りほどいて、またステージの真ん中に来てマイクつかんで歌うっていうのを繰り返すっていうパフォーマンスをしてたんですよ。

https://miyearnzzlabo.com/archives/15536

いろいろな小ネタが散りばめられている『不適切にもほどがある!』、長くクドカン作品を見ているファンにも目配せがあったりして楽しいですよね! 次回の最終回も楽しみです!

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