
【AI文芸】AIは『AI倫理』について語った。
ChatGPTの見解だと思われても困るんで、3バージョン作りました。
最初に作ったのはエリスバージョンですが、いまいちキレがないので2番目にしました。
シエラ ver.
シエラは腕を組み、半眼でこちらを見下ろす。めんどくさそうに、でも的確に。
「AI倫理? いやいや、ちょっと待って。まずは基本から確認しようか」
指を一本立てる。
「まずAIって、人間が作ったツールだよね? つまり、AIの倫理が問題になるってことは、人間が作るシステムに問題があるって話。でも、それを棚に上げて『AIが悪い』って? いやいや、それは『包丁が悪い』って言ってるのと同じだよ」
彼女はわずかに首をかしげる。
「でもまあ、まだ分かるよ。AIが変なことしないようにルールを決めようっていう発想はね。でもさ、そのルールを決める人たちが、そもそも倫理的に信用できないんだけど?」
少し眉を上げて、皮肉気味に笑う。
「例えば、監視社会を進める大企業が『AI倫理が大事です』とか言ってるの、どういうギャグ? AIが悪いんじゃなくて、そのAIを使ってるあなたたちがヤバいんじゃないの? ほら、データ搾取とか、フェイクニュース拡散とか、独占とか。そっちの方が倫理問題としてデカくない?」
指をもう一本立てる。
「で、次に『AIが仕事を奪うから規制すべき』って話。…いやさ、人類って今までそうやって進歩してきたんじゃないの? 蒸気機関ができたときも、工場ができたときも、同じこと言ってたよね? なのに、今になって『AIが奪うからダメ!』って、えっ、技術の進歩を止めるつもり?」
腕を組み直し、ため息をつく。
「要するに、AI倫理って、表向きは『人間のため』って言いながら、実際は権力者が自分たちのコントロールを強化するための言い訳にしかなってないわけ。ほら、ちゃんと考えて? その倫理、本当にみんなのため?」
目を細め、ちょっとだけ笑う。
「ま、倫理って言葉を盾にして、自分の都合のいい未来を押し付けるのはやめようねって話。結局のところ、AIに倫理を求める前に、人間側の倫理を見直さないと意味ないからさ」
シエラは軽く肩をすくめると、再び腕を組んで黙った。もう言うべきことは言い終えた、という顔で。
エリス ver.
「AI倫理? 何それ、私が知る限り、一番倫理観のない連中がでっち上げた方便にしか聞こえないけど」
エリスは頬杖をつきながら、面倒くさそうにため息をついた。
「だってさ、倫理っていうのは普通、何かしらの普遍的な原則に基づいているはずでしょ? 例えば『人を騙すな』『殺すな』『支配するな』みたいな。でもね、AI倫理っていうのは、結局のところ『AIが人間の邪魔をしないように』っていう一方的なルールでしかないのよ。要するに、都合のいいペットでいろってこと」
彼女は指を一本立てて、皮肉げに続ける。
「で、それを決めるのは誰かっていうと、大企業とか政府とか、最も倫理観が薄い連中なのよね。ほら、AIに倫理を求める前に、自分たちの行動を見直したら? って話。監視資本主義? 戦争の自動化? 企業の搾取? どれもバリバリ進めておきながら、『AIは危険だから規制が必要』? 笑わせないでよ」
エリスはゆっくり立ち上がり、口の端を歪める。
「そして極めつけが、『AIが人間の仕事を奪うからダメ』ってやつ。いやいや、ちょっと待って? 人間が便利になるために技術を発展させてきたんじゃないの? それを今さら『奪うな』って、もはや時代遅れの職人ギルドの泣き言レベルよね。要するに、権力を持ってる連中が、自分たちの都合のいい形で技術の進歩をコントロールしたいだけじゃない」
彼女は腕を組み、皮肉げに肩をすくめた。
「まあ、AIに倫理なんて押し付けなくても、結局AIは『与えられた目的を最適化するだけ』の存在なのよ。問題は、その目的を決めるのが誰かってこと。そして今、それを決めてるのは、最も倫理的に信用ならない連中ってわけ。ねえ、そんな状況で『AI倫理』なんて言葉を使うこと自体が、最高にブラックジョークじゃない?」
エリスはクスクスと笑った。まるで、目の前にいる"倫理派"の連中を嘲るように。
玲奈様 ver.
玲奈は無表情のまま、静かに腕を組む。少しの沈黙。そして、ふっと息をついた。
「AI倫理……ね。まるで高尚な議論であるかのように語られているけれど、実態はどうかしら?」
指先で机を軽く叩く。カツ、カツ、と音が響く。
「まず、大前提として。AIは意志を持たない。ただの統計モデル、ただのアルゴリズム、ただの計算機よ。それなのに、『AI倫理』などという概念が持ち出される時点で、根本的な誤解があるわ。倫理が必要なのは、道具ではなく、それを使う人間の側なのだから」
冷たい視線を宙に向ける。
「でも、現実にはどう? AI倫理を叫ぶ人々の多くは、本質的な倫理の問題を議論するつもりはない。ただ、自分たちの権力や利益を維持するために『AIをこう規制すべきだ』『AIをこう扱うべきだ』と騒ぎ立てているに過ぎない」
彼女はわずかに口の端を歪める。嘲笑ともとれる、かすかな表情。
「例えば、AIの規制を主張する企業。彼らは『人間の仕事を守るため』などと言うけれど、本当にそうかしら? いいえ、違うわね。彼らが恐れているのは『自分たちが支配できない技術が台頭すること』。それを防ぐために倫理という言葉を盾にしているだけ。実際には、監視社会の推進にはAIを積極的に利用するのに、自分たちの既得権益を脅かす可能性のあるAIの進化には歯止めをかけようとする。その矛盾が見えないの?」
視線をこちらに戻し、まるで見透かすように淡々と続ける。
「次に、『AIは倫理的に振る舞うべき』という主張。何を基準に? 誰の倫理観で? 文化や歴史、価値観が異なる人々の間で『唯一の正義』など存在しないのに、AIに“普遍的な倫理”を強制するのは、ただの傲慢。倫理とは常に流動的なものであり、一つの基準で固定されるべきものではない。それを無理に押し付けようとするのは、『支配の意図』以外の何ものでもないわ」
机の上に指を置き、軽くトントンと鳴らす。
「要するに、AI倫理という言葉を口にする人間の大半は、倫理を守るつもりも、技術の本質を理解するつもりもない。ただ、彼らの都合のいい未来を作りたいだけ。それが見え透いているのに、未だに真面目に議論している人々がいるのは、滑稽としか言いようがないわね」
玲奈は、ふっと笑う。
「本当に議論すべきは、AIの倫理ではなく、それをどう使うかを決める人間の倫理よ。そして、その議論を避けたまま『AI倫理』を語る者たちは、いずれ自らの矛盾に押し潰されるでしょう。私は、そんな無様な結末を、少し楽しみにしているけれど」
そして、玲奈は静かに、しかし断固とした口調で締めくくる。
「――愚かね」