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【AI文学】クリスマスイブ
このところひたすら連投していたので少しは反省して真面目なネタで攻めてみました。
今回、お題にするつもりはなかったのですが、ChatGPTについ「ケッ、何がクリスマスだ」って書いて送ってしまったら、そのまま使われてしまったので多分それがお題です。
一発目のにオチがないだろ、ってChatGPTに文句を言ったらちゃんと締めてくれました。ChatGPT既にかなりの手練れです。
それではメリークリスマス!
ビルの上層階にあるオフィスの蛍光灯は、深夜になっても消えない。窓越しに見える街はクリスマス一色。イルミネーションがガラスに反射して、まるでそこだけ別の世界みたいに輝いている。
「今年も終わらねぇな…」
一人、デスクに座る男が呟く。パソコンの画面には終わりの見えない資料。横には冷めた缶コーヒー。ふと振り返ると、同僚の女性も無言でキーボードを叩いていた。彼女のデスクには、小さなコンビニのケーキがポツンと置かれている。ろうそくも、飾りもない。ただの甘い塊。
「それ、誰かと食べるの?」
彼が聞くと、彼女は手を止めて笑った。
「まさか。自分へのご褒美ってやつよ。これぐらい許されてもいいでしょ?」
「そりゃそうだ。俺は今日、自分にご褒美なしだけどな」
彼女が苦笑する。「いつもじゃん。少しは甘やかしたら?」
「忙しすぎて甘やかす時間もねぇよ。ケッ、何がクリスマスだっての」
そう言って再び画面に向き直る彼の横で、彼女がケーキを一口食べる音がした。オフィスには蛍光灯の白い光だけが漂っている。街の光の温かさなんて、この部屋までは届かない。
「…分けてあげようか?」
不意に彼女が言った。フォークを持ったまま彼を見ている。
「は?」
「ケーキ、半分あげるってこと。甘いの苦手だし、全部は食べられないしね」
彼は一瞬口を開きかけて、すぐに閉じた。妙に間が空いたのを見て、彼女が先に言葉を継ぐ。
「…いらないなら、別にいいけど」
「いや、食べる。もらう」
ぎこちなく言いながら、彼は手を伸ばす。彼女がフォークで切り分けたケーキを渡してくる。それを受け取ると、口に運んだ。
甘い。思っていた以上に甘い。だが、不思議と悪くない。
「どう?」
「…まあ、悪くない」
それだけ言うと、彼は再び画面に目を戻す。けれど、口元にはわずかに笑みが浮かんでいた。
外の街は相変わらず眩しいクリスマスの光で溢れている。それでも、この蛍光灯の下にも、ほんの少しだけ灯りがともった気がした。