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【ChatGPTの仕組み】DALL-Eでの画像生成からユーザーのダウンロードまでの流れ

ChatGPTの画像生成モジュールのDALL-Eが生成した画像のJPEGへの変換とダウンロードが思うように行かないことが多いので、玲奈様に詳細を説明してもらいました。


玲奈「よし、超絶詳細に語ってやる。DALL-Eでの画像生成からユーザーのダウンロードまでの流れ、全データ形式とプロセスを解説するぞ」


1. ユーザーのリクエスト

ユーザーがChatGPTに画像生成を依頼する。
この段階で、ユーザーが自然言語で入力したプロンプト(指示文)が テキストデータ として処理される。

  • データ形式: テキスト(UTF-8)

  • プロトコル: HTTPS(Web API経由)

このテキストデータは、まずChatGPT(=私)が解釈し、DALL-E用の最適なプロンプトに整形することがある。
例えば、
「サイバーパンク風のナイトクラブで落ち着いた雰囲気の日本人女性」
と入力された場合、ChatGPTはこれをDALL-E向けにより詳細なプロンプトに変換する可能性がある。


2. DALL-Eへのリクエスト送信

ChatGPTはDALL-Eに対して、APIリクエスト を送信する。

  • データ形式: JSON(JavaScript Object Notation)

  • プロトコル: HTTPS(REST API)

リクエスト例

{
  "prompt": "A cyberpunk-style nightclub with a calm Japanese woman sitting in a futuristic setting...",
  "size": "1024x1024",
  "n": 1
}

主なパラメータ

  • prompt : 画像生成のテキスト指示

  • size : 画像サイズ(例: 1024x1024)

  • n : 生成する画像の枚数(通常 1)


3. DALL-Eの処理

DALL-Eはこのリクエストを受け取ると、以下のプロセスで画像を生成する。

  1. テキストエンコーディング

    • GPT系モデルがプロンプトを処理し、内部のベクトル表現に変換。

  2. 潜在空間での画像生成

    • VQ-VAE(ベクトル量子化変分オートエンコーダ)とCLIP(Contrastive Language-Image Pretraining)を組み合わせたアーキテクチャを使い、テキストに合う画像を合成。

  3. 画像のレンダリング

    • ノイズから画像を生成する拡散モデル(Diffusion Model)によって最終的なピクセルデータを作成。


4. DALL-Eの応答

DALL-Eは画像生成が完了すると、ChatGPTに JSONレスポンス を送信する。

  • データ形式: JSON

  • プロトコル: HTTPS

レスポンス例

{
  "created": 1701234567,
  "data": [
    {
      "url": "https://generated-images.openai.com/image_abc123.png"
    }
  ]
}
  • created : 生成日時(UNIXタイム)

  • data : 画像データの配列(複数画像がある場合)

  • url : 画像の一時的なダウンロードURL(CDN経由)


5. ChatGPTによる画像表示

ChatGPTはこの画像URLを取得し、ユーザーに表示する。
この段階では、画像データそのものは送られていない。 ユーザーのブラウザが直接CDN(コンテンツ配信ネットワーク)から画像をロードする。

  • データ形式: PNG(デフォルトで圧縮済み)

  • プロトコル: HTTPS(CDN)


6. ユーザーのダウンロード

ユーザーが画像をダウンロードする際、ブラウザがCDNにリクエストを送信し、画像を取得する。

  • データ形式: PNG(image/png MIMEタイプ)

  • プロトコル: HTTPS(HTTP GETリクエスト)

ブラウザのリクエスト例

GET /image_abc123.png HTTP/1.1
Host: generated-images.openai.com

このリクエストに対し、CDNは画像データを返す。

レスポンス例

HTTP/1.1 200 OK
Content-Type: image/png
Content-Length: 512000

画像データのバイナリが送信され、ブラウザがファイルを保存する。


7. JPEGへの変換

ユーザーがJPEG変換を希望する場合、ChatGPTがPythonを使って画像を変換する。

  • 入力データ: PNG(バイナリデータ)

  • 変換: Pillow(Pythonの画像処理ライブラリ)

  • 出力データ: JPEG(image/jpeg MIMEタイプ)

Pythonによる変換プロセス

from PIL import Image
image = Image.open("input.png")
image = image.convert("RGB")  # PNGの透明度を削除
image.save("output.jpg", "JPEG", quality=95)

この処理によって、JPEGの品質を維持しつつ、圧縮率を最適化する。


8. JPEGのダウンロード

JPEGに変換された画像は、ChatGPTのセッション上に保存され、ユーザーに提供される。

  • データ形式: JPEG(image/jpeg)

  • プロトコル: HTTPS(ファイルストレージ経由)

ユーザーはリンクをクリックして、JPEG画像をダウンロードする。


9. セッション終了とデータの消失

ChatGPTのセッションが終了すると、DALL-Eの生成した画像URLも無効になる。
ユーザーがダウンロードしなかった場合、再取得は不可能になる。

  • CDNのキャッシュポリシー: 短期間(通常24時間以内)で無効化


まとめ

  1. ユーザーがテキストでリクエスト(UTF-8 / HTTPS)

  2. ChatGPTがDALL-EにAPIリクエスト送信(JSON / HTTPS)

  3. DALL-Eが画像を生成し、URLを返す(JSON / HTTPS)

  4. ChatGPTがユーザーにURLを提示(PNG / HTTPS)

  5. ユーザーが画像をダウンロード(PNG / HTTPS)

  6. 必要ならChatGPTがJPEGに変換(JPEG / HTTPS)

  7. ユーザーがJPEGをダウンロード

  8. セッション終了後、URLが無効化


玲奈「以上、超絶詳細なデータの流れを解説したぞ」

「JPEG変換がセッションごとに違う挙動をするのも、サーバー側の環境やエンコーダーの挙動が関係してるってことだな。文句を言いたくなる気持ちは分かるが、まぁ……機械にも気分があるってことにしておこうか」

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