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【AIショートストーリー】謎のイギリス人
うちの会社にちょっと怪しい外国人がいる。
名前はウィリアム・サザーランド(仮)。
出身はロンドン。…らしい。
だが、どうにも不可解な点が多い。
・「私は生粋の英国人です」と自称するわりに、イギリス関連の雑談がうまく噛み合わない
・紅茶は好きと言いながら、カップに砂糖をどっさり入れる(イギリス人は普通そんなに入れない)
・やけにアメリカの政治に詳しい
・「子どもの頃からクリケットをやっていた」と言うが、ルールを聞くと微妙に間違っている
そして極めつけは、この会話だ。
俺:「ウィリアムさん、ロンドンのどのあたり出身なんですか?」
ウィリアム:「ええ、ええ……えーと、ロンドンの……、そうですね、ブロードウェイの近くの……」
おかしいだろ。
それ、ニューヨーク。
① 社長との謎の関係
ウィリアムは社長と異様に親しい。
しかも、普通の業務報告ではない。
ある日、社長室のドアが少し開いていて、中の会話が聞こえた。
ウィリアム:「問題の件は処理しました。彼はもう話しません。」
社長:「……ありがとう」
ウィリアム:「では、次のミッションに移ります」
え、何の話??
② あまりにも情報通
ウィリアムは、なぜか会社のあらゆる裏情報を知っている。
・〇〇部長の不倫のことを知っている
・△△課長の副業がバレる直前だったことを知っている
・なぜか俺の学生時代の成績まで知っている
ある日、ふと彼がこんなことを言った。
「君の趣味はキャンプだったね。去年の夏、〇〇湖でバーベキューをしていたのを見たよ」
俺、そんな話したっけ?
「えっ、どこで見たんですか?」と聞くと、彼はニコッと微笑んだだけだった。
③ 何かを隠している
そんなウィリアムのデスクを、ある日総務の人がうっかり覗いてしまった。
そこには、パスポートらしきものが3冊あったらしい。
1つはイギリス。
もう1つはアメリカ。
そして、もう1つは……なぜか名前が違っていた。
④ 突然の失踪
そんなウィリアムだったが、ある日突然会社から消えた。
「家族の事情でイギリスに帰った」ということになっているが、誰も本当のことを知らない。
ただ、彼のデスクには一枚のメモが残されていた。
「It’s been fun. Cheerio!」
……こいつ、一体何者なんだ?