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授賞式(東京にて)

3月20日、『木曜日にはココアを』第一回宮崎本大賞の授賞式でした。

この賞をいただいたのは、2020年3月8日(みやの日)です。
年明けにお知らせがあり、実行委員さんからお招きいただいていたので私はすっかり宮崎に行く気でいました。

そこから始まってしまった、思いもかけない不可思議な病の流行。
あちこちで中止になるイベント。

ぎりぎりまで行くか行かないか検討し、「延期」という形に。

それから2度、状況を見ながら私が宮崎へ訪れるプランをいただいていました。
でもそれも、狙ったかのように、直前になると緊急事態宣言やまん防の発令が。

なんだか、私が宮崎に行こうとすると状況が悪化する?
もしかして私のせいなのか……行っちゃだめなのか。
世界に対してそんな力が自分にあるはずもないのですが、そんなおかしなジンクス妄想が浮かんでしまうぐらいでした。

そして、今年3月8日、第4回を迎えた宮崎本大賞。
原田ひ香さんの『三千円の使いかた』が受賞され、今年はやっとやっと、現地での授賞式が開催。

ああ、だんだんみんなが集まれるようになってきたんだ……。
すごく嬉しかったです。

そんな中、いつまでも宮崎に行けない私を見かねたのか、
実行委員の小宮山さんが、賞状授与のために東京に来てくださいました。

ジンクス妄想にとらわれていた私に「繋ぎに来ました!」と言ってくださった小宮山さん。

椎葉村図書館「ぶん文Bun」のコハチローのぬいぐるみと

リアルでは初対面でしたが、オンラインで何度もお会いしていたのでもう「おなじみ」な感じ。
親しい人と再会したような雰囲気でした。

授賞式の様子。


『木曜日にはココアを』は、2017年発行の私のデビュー作です。
2019年に文庫化されたタイミングで、第一回宮崎本大賞の対象になりました。

(↑更新がかなり滞っているのですが、個人のnoteはこちらです↑)

『木曜日にはココアを』の元になった小説を書いていたころ、私はプロの作家ではありませんでした。
長年の「作家志望」のひとりでした。
あちこちの新人賞に投稿し続けていたけれど、この作品に限ってはどこかに応募するものではなく、最初から出版の予定があったわけでもなく、12ヵ月かけて毎月、一編ずつゆっくりと楽しんで書いていました。

そんなデビュー作を、今もなお、こんなふうに大切にしていただけること、たくさんの方々に届けていただけることへの感謝。

自分がどうして小説を書きたかったのか、初心に立ち返っています。

このご縁を育ててくださっている宮崎の皆さん、本当にありがとうございます。 これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。