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【弾丸トラベル総括編】BESV「PSF1」の輪行でわかった「良い点」「気になる点」

こんにちは、特派員ちはるです。今回は、京都への弾丸トラベルでBESV「PSF1」を利用してみての素直な感想を述べたい。レジャーハウスミヤザキには忖度なく書かせてもらっている。そうでないと、実際に購入を検討している方にとって、購入するかどうかの判断に役に立つ情報にはならないからだ。

よかった点

BESVの「PSF1」を買って初めて輪行することになったが、東京から大阪まで電車と飛行機を利用して移動した。その工程の中で、よかった点をまずあげていく。

1. 置き場所を取らないコンパクトな車体

この折り畳み自転車、比較的場所を塞がずに運べるところは、通勤電車移動でも、その威力を実感する。通常の輪行の場合、気を使って、先頭車両か最後尾の車両の端っこに行って、出来るだけ他の乗客の邪魔にならないようにする。しかし折り畳みだと、ギリギリ、ドア脇のスペースにも収まるので、比較的乗る場所を選ばない。もちろん、通勤時間だとドア脇に自転車を置きっぱなしにはできないが、ピークを過ぎた時間帯ならうまく紐などを利用して、手すりにくくりつけて置いておくということもできそうだ。在来線の特急列車や新幹線などは、一番後ろの席を予約して、座席の後ろのスペースに収納するのが、無難だろう。

2. 移動距離が自然と長くなる

折り畳み自転車にかかわらず、自転車を利用すると、徒歩に比べて、移動範囲が格段に広がる。人は、時速4〜5kmで歩くと言われるが、自転車だと時速15〜20kmで移動できる(ロードバイクほどの速さを期待してはいけない)。これは、ギリギリ景色を楽しみつつ、安全配慮が出来る速度。歩く速度ほど、事細かに見られないが、最近流行りのタイパ旅行(時間的に効率よく行動できる旅行のこと)には、最適だ。ざっくり大まかな景色は楽しめて、必要に応じて、減速するか止まれば、徒歩に近いViewを楽しむことができる。経験上、自転車で移動したほうが、歩くよりも多くの情報が得られる気がする。

より遠くまで移動できることが、好奇心旺盛な人には、堪らない。短時間で、遠くまで、「あれも見たい、これも知りたい」と、意欲的に、欲張りに見て回るには、自転車が最適だと思う。それに加えて、今回買ったPSF1は、コンパクトに折りたため(丸められて)、スーツケースを持ちながらのように旅先に移動し、現地では移動の足になる。その恩恵を最大に享受できるのは、下り坂だ。徒歩だと、下りも上りも「ひたすら」歩かなければならないが、自転車なら座っていればそのまま進んでくれる。当たり前のことだが、旅先では、自転車を持って来て良かったと思う瞬間の一つだ。

3. 登り坂こそ電動アシスト車の矜持

くどいようだが、BESVのPSF1は、電動アシスト自転車だ。これが最も威力を発揮するのが、「登りの坂道」だ。自転車で登りの坂道を喜ぶのは、おそらく「ヒルクライム」のような大会に参加する熱心なサイクリストくらいだろう。大概の人はウンザリする。例えそれが、1%2%程度の緩やかな傾斜であってもだ。3%4%になれば、降りて押す人も少なくない。そんな坂道でも、平地と同じような踏力で走れるなんて、まさに「魔法」だ。漕ぎ出しの最初から、その威力を感じられる。

電動アシスト自転車によってもいろいろ個性があって、ペダルを踏んだ時に、「グッー」と発進してペダルが軽くなるものから、「スッー」と軽くなるものまで色々。PSF1は、「スッー」と違和感なく軽さが伝わる感じだ。「グッー」とくるのは、下手をすると、足がペダルから抜けてしまう恐怖感さえあった。その点PSF1は、安全面でも配慮されたプログラムだと思う。この「スッー」と踏めるところが、坂道を坂道だと感じさせない秘訣なのかもしれない。

4. 折り畳み方も安心

折り畳み方法においても、フレームを半分に折り畳みタイプより、安定感がある。フレームを折るタイプは真ん中でパキッと折れるのだが、しっかり車体を支えていないと、折り畳む際に倒れてしまう不安がある。その点、PSF1の場合は、サドルとハンドルをしっかり持って、軽く持ち上げて、足で後輪を払うようにすると、スルッと後輪がジョイント部をテコにクルッと回転し、ストンとフレーム中央下部に収まる。あとは、前輪を格納して、ハンドルステムを折るだけ。慣れれば畳むのに1分も掛からない。

組み立ては、逆で、これも前輪を元に戻せば、クルッと後輪を出してカチッとフレームと連結すれば終わり。ハンドルとサドルをしっかり持てば、フラつくこともなく、安定感さえある。他社でも、真似して欲しい折りたたみ方式だ。

どちらかというと、丸める・伸ばすというのが正しいかも知れない。欲を言えば、荷台に付くコロは、標準装備として欲しいところか。さらにオプションで、荷台に嵌め込むプレートが欲しい。ただ純正でフェンダーが販売されているので、それをまずは検討したい。本音をいうと、荷台に挟むプレートさえあれば用は済むので、そのあたりのオプションパーツの開発をメーカーさんには、期待したいところだ。

5. リアサスペンションがいい!

PSF1のアシストの賢さは、実は制御ソフトでなく、リアサスペンションにあることが分かった。それは、漕ぎ出しのガツンとくる衝撃を、サスが吸収してソフトにしてくれるのだ。なぜ、わざわざリアサスなのかが、分かった気がした。あと、体重に合わせて、サスペンションの空気圧の調整を勧める。あまり高圧にすると、折角のサスが機能しない。特派員は、62kgだが、80PSI程度で丁度良かった。欲を言えば、フロントフォークがリジットではなくサスペンション付きにしてもらえれば、さらに乗り心地が上がるだろう。

気になる点

1. 重量

難点は、軽いとは言っても車体重量が18kgもあることだ。移動用にコロは付いているが、それなりに場所もふさぐ。階段しかない場所だと、よっこらしょと、持ち運ばなくてはならない。そして、最初の持った感じは軽いのだが、それは、車体の前半部を持ったその「持つ」時の感覚であって、その後すぐに、ヒンジから下のリアの重さがズッシリくる。車体サイズのイメージから彷彿される重さとリアルの重さにギャップを感じる瞬間だ。肩に背負っての移動は出来ないと思うので、荷台にもなるコロ付き荷台は有難い。

ただ他のブランドを見回しても、折り畳みできる電動アシスト自転車で、1回の充電で最大90km以上走行できる自転車はあまりない。そういう意味で購入の選択肢としては、重量だけで車種を決めてしまうことは難しそうである。

2. ブレーキはリムブレーキでもいいかも

私の所有しているパナソニック「ジェッター」はリムブレーキであるのに対して、「PFS1」はディスクブレーキ。しかし特に効きに違いを感じなかった。そもそも雨の日には乗らないからディスクのアドバンテージは体験出来てない。見た目はディスクブレーキのほうが格好良いけど、重量が若干増えるし、パッド交換も難しそうだ。

3. サドルが痛い

今回ステムを短くしたが、それには訳がある。体重を前輪に分散してお尻の負担を減らす効果を期待した。標準のサドルでは、直立に近い姿勢で乗るとお尻が痛くなる可能性があったため、60mmほど短いステムに交換した。しかし、私の身長では、サドル高とハンドルの高さに差をつけることができずに、前傾姿勢を取れなかった。やはりサドルをもう少し広めで、クッション性の高いものにしてもらうと助かる。

4. 変速のチョイスが難しい

走行時の変速時に、6速と7速の差が大きいと感じた。7速のボスフリー(12-28T)を使用していることもあり、カセットスプロケットへの変更は難しい。また電動あアシスト車の場合、型式認定を取得している点からも、ギア比の変更はできないようである。PSF1は12-28Tの7速であるが、6速が物足りなくて7速に上げると、差が大きくて段数以上に重く感じた。6速は14T、7速は12Tであり、ここのあたりは1Tずつの変化量が理想で、そうなるとリアを8速で対応してもらうと、より乗りやすくなるのではないかと感じた。

まとめ

簡単に乗ってみての感想を述べてみた。購入を検討されている方の参考になれば、幸いである。