自分に勝ちたい。されど、勝利も、敗北も我なり。

自分に勝ちたい。
自分との戦いが困難なのは、

人間の生き方にも高い次元で慣性があり、これを変える必要があるからである。

自動車にはハンドルがついているが、人の生き方にはそれがない。どうやって変えればいいか、わからない。

過去はこれまでの自分のものである。戦場は未来である。次の一瞬である。これまでであることと、これからの自分であること、それを次の一瞬で対決させる。

敗走、また、敗走。当然だ。存在の根はそんなに簡単に変えられて良いものではない。その根強さこそが、その形で自分を世界に根付かせているからだ。それを変更することは文字通り命がけでさえある。

どうしてこんなき苦しまねばならないのか、どうして自分はこんなにも足りないのか、わからないが、私はもうこれまでの私ではいたくないのだ。これは自分からの逃亡でさえあり、戦いであり、敗走であり、抵抗であり、レコンキスタであり、馬鹿とバカのぶつかり合いでもある。

自分に勝ちたい。されど、勝利も、敗北も我なり。二つの自分を等価に並べ、選べる場所へ、自分を導け。

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