自らを世界に放ち、自らを取り戻す
行動とは世界の流れに全身を以て調和することである。一つになり自分の意志と世界の流れを混ぜ合わせ、一つの方向へ導くことである。
自分自身へ戻る、自分を得る、ということは、
世界から断絶し、逃避し、遮断し、自分が自分であることを、
獲得することである。
そして、人間はそこからもう一度、世界へ向かって戻って行くのである。
世界を志向し、溶け合おうと行動するのである。
この自らを世界に放ち、そして、自らを取り戻し、
自らを世界に放ち、自らを取り戻すことのくり返しこそが、
知性の精神の運動なのである。
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